心臓手術 ‼
まさか私が・・
1993年10月18日 満50歳の誕生日の夜、寝てると息苦しさを覚え 階下の
キッチンで水を飲む、実はひと月位前から不眠と食欲不振に悩ませ
られてました、知合が勧めてくれた町医者に罹ってましたが
症状は変わらず 寧ろ悪化してるようで気にはなってました
その年の暮れには二階の寝室でベッドで寝れなくて階下のテーブルに
腕枕で寝てました・・この方が寝れるのです・因みに二階への階段も
息苦しさ(動悸)で登れなくなってました
耐かねて年明けの新年早々に 日赤の窓口を叩きました、実は町医者からは
病名も告げられず出される薬も効き目無く、日赤を訪れた頃は60㎏あった
体重は55㎏と激減してました、町医者には病名も分からないのなら専門医に
行くから紹介状を書いてくれと再三頼んでましたが書いて呉ませんので病名
も分からずカンファレンスに相談、先ず内科で相談しなさい 内科で待ち時間
ー時間待たされ問診、その症状は循環器系だと思うからそちらに行くようにと勧められ、再度 循環器科で一時間待ち 流石大病院問診次いで診察途端
医師の表情が変わる 貴方こうなる迄 放置してたんですか⁇いえ町医者には掛かってました内科の医者でしたよ
医者の名前を聞いて・その先生は何年か前にこの病院を辞めた医師です
当時から誤診が多くその責任を取らされた様なもの、そんな医師でも
開業できるんですか、そんな話をしてる内にこの医師が手配した
循環器科の入院病棟から車いすでお出迎え・・
車いす⁇当時私は市社協で高齢者の病院えの送迎をしていたので
車いすの扱いには慣れてましてが・まさか自分が車いすに乗るとは
軽いショックを受けながら車いすに身を預け病棟へ・入院病棟には
薬臭い一種独特の雰囲気を想像してたんですが、意に反して匂いは
あるものの意外と明るい六人の患者が入る大部屋
入院病棟までの間、看護婦さん(今は看護師)ここは何を検診する処
ここは何々、観光地のガイドじゃ無いんだからフンフンと生返事
それより循環器科の医師の言った・これは医療ミスに該当するかも
なにせ三か月罹ってたんだから・・これは後日先生から話があった
私は素人だからお任せします、では調査から担当弁護士に任せます
との事、この医師曰く自宅からこの病院までの移動はと聞かれ自家用
の車で来ました、と答えると通常タクシーでしょ⁇自宅が近かったから
近い・遠いの問題じゃ無く、万が一途中で症状が悪化した時が問題です
早く家族に引き取りに来て貰いなさい、駐車場は時間制で一日停めておくと
幾ら掛かるのか分からん、あなたの場合退院まで二~三か月は入院だから
そうです、此れから検査・検査の毎日ですよ
入院当日の夕食、普通食が出た何故だか固形物は受けっけない体になってた
無理言って粥にして貰ったそれも重湯の様な三分粥にこれなら何とか喰える
翌日院長回診が終わると、待ってましたばかりに看護師が飛んでくる
〇〇さん、今日は検査予定が三件入ってます一日に三件なんて久しくなく
余程重体なんですよ、と脅すおいおい患者を脅して如何すんだよ
この看護婦さんベテランらしく看護師詰め所(現在はナースステイション)
一言 何かあつたらポケベルで呼んでね、先ず循環器科で診察その指示で
レントゲン・その後 血液検査この目的は血中濃度に占める酸素量の検査
二日目も何の検査か忘れたが二件、それから一週間後 カテーテル検査
これは合成樹脂製の細長い管を太腿の動脈から心臓まで通して、必要に
応じて造影剤を注入して各部位を撮影、こう言ってしまえば身も蓋ないが
当日の朝カテーテル挿入する反対側の腕に点滴、車いすで検査室へ移動
検査台に仰臥位(仰向け)に寝て太腿の動脈の周りの消毒・シースと呼ばれる
鞘状のチューブを挿入シースの挿入によりカテーテルの入れ替えがスムーズに行えます、ガイドワイヤーと呼ばれる細長い柔らかな針金を先行させ
直径 2mmのカテーテルと入れ替えです、此処までの細かい作業は本人は
分かりません(見えてないからね)後はじーつと終るのを待つのみ、鼻が痒い
時もケッが痒いときも看護婦さんが掻いてくれます、終わる迄動けない
終わった後シースを抜いて止血、ここまで執刀医の責任なんですって
通常は30分の指止血、医師の指がブルブル震えてたのが印象に残ってる
この後 止血テープでベッドで6時間圧迫止血 此れは2~3kgのサンドバック状
の物を患部上に乗っけてじっと寝てる、先の医者は利尿剤も処方して無く
当然 降圧剤の処方もなく○○さんこの案件は医療ミスです先方の医者には
この旨報告します、この医師のお陰で利尿剤・降圧剤(肺高血圧)を処方され
楽になった、入院以来初めてぐっすりと寝れた食事の方は相変わらず普通食は受け付けず三分粥、副食(おかず)も刻み食、お陰で食欲も出てきた
入院から二週間後、検査結果が出た・虚血性心不全 原因は心臓弁膜症
僧帽弁と三尖弁の閉鎖不全、僧帽弁は完全に石化していて人工弁に置換
三尖弁は修復可能、この日をもって心臓血管外科に転移・・と言っても
病室を変わる訳ではない、担当の科が変わるだけで同じ病室に寝てられる
二日後の医師回診の時 心臓血管外科の医長から手術は3月17日と決まったが
私の場合 状態が悪くインフルエンザが蔓延してる外には晒したくない
ベットの都合次第だが此の侭入院、通常は手術日が決まると前日に再入院
するらしい、幸いにもベットの都合も付き3月17日まで入院してられる事になった、診療ミスの件も先方が非を認め示談成立(手術代・入院費・慰謝料)
更に病院側の配慮で心臓手術すると身体障碍者となる手術までの間に手続きを取りましょう、そうすると手術代も入院費も一割負担で済みますよ
マタマタお陰様で幸運に恵まれました
手術は無事に終わり、退院は4月の第一週の日曜日と決まり無事退院
長い四カ月でした、退院する頃に一種一級の障碍者手帳も届きました