独立リーグの持つ魅力
野球のシーズンも佳境を迎えています。
優勝争いの報道とともに、引退報道も増えるこの時期。
僕も、独立リーグの選手として、「野球」を職業としていた時期から、1年が経ちました。
大阪で1年。
高知で1年。
決して順風満帆な選手生活ではなかったけれど、この2年間で感じたことは、本当に大きく自分を成長させてくれました。
今日は、そんな独立リーグで感じた、「魅力」について書いていきます。
1.独立リーグの持つ魅力-「プロ」として野球をやる目的-
自分自身を「プロ」として語るのは、恐れ多いことですが、独立リーグの選手は、「プロ野球選手」です。
部活動やクラブ活動ではなく、「仕事」です。
野球で「稼ぐ」ということ。
これは、「プロ野球選手」として野球をやる大切な目的であり、魅力です。
この目的と魅力こそ、人の持つ可能性を引き出す一つのきっかけになると、僕は考えます。
ヒット1本、〇〇円
三振1個、〇〇円
ヒーローインタビュー賞の商品、〇〇
そんな世界。
その日の結果が、「インセンティブ」として、月額の報酬に上乗せされるシステム。
自分の出した成績、結果が、「お金」として価値になる。
「金、金」いうと、「汚い!」と叱咤されるかもしれませんが、これは、高校野球にも、大学野球にも、社会人野球にもない、魅力です。
決してお金のために野球をやる事が良いと言っているわけではありません。
事実、お金のために独立リーグで野球をやっても、大金持ちにはなれません。笑
ただ、「生活をかけて野球をやる。」ことは、様々な思考を巡らせます。
生活をかけて野球をやるという経験は、僕の中では、今までの野球への取り組みと全く別のものでした。
僕自身、頑なな性格で、無駄にこだわりの強い人間だったため、それまではあまり自分を変えようとする努力をしませんでした。
客観視せず、とにかく主観のみで生きる。
しかし、自分ごときの主観だけでは、生きていく事ができなかった。
そう感じたとき、今まで避けていたことに目を向け、試行錯誤をするようになりました。
やったことなんて大したことはなく、人にとっては当たり前なことだったりするので、この場では述べませんが、今までやらなかったことをやろうと思ったこと。そこに大きな意味があると思います。
事実、引退後、僕のことをよく知る友人から、
「お前にしてはそんなことするの、珍しいね。」と言われました。
そこからは、自分のものの捉え方や考え方も変わったと実感しています。
自分に持てなかった期待も持つ事ができるようになり、見えていなかった可能性も見えるようになった。
そう感じたとき、この独立リーグで野球をやる魅力として、部活動やクラブ活動とは違った、人の持つ可能性を引き出すきっかけがあるということを感じました。
2.独立リーグの持つ魅力-自分の力で「稼ぐ」こと-
次に、自分の力で「稼ぐ」ことです。
独立リーグの選手=プロ野球選手と述べましたが、
プロ野球選手=個人事業主です。
自分を商品として、お金を「稼ぐ」わけです。
要するに、社長になるわけです。
「プロ」として野球をやる以上、「お金の稼ぐ力」、「価値の生み出す力」について、深く考えなくてはいけない。
野球の技術としての価値はもちろん、球団の利益を上げるような価値。
社会に必要とされるような価値を生み出さなくてはならない。
これは、部活動だけでなく、一般企業に勤めていても、できない経験です。
この「稼ぐ力」は、現代の学校教育では学ぶ機会が少ないため、イメージしづらいかもしれません。
しかし、この「稼ぐ力」、「価値を生み出す力」は、今後、特に必要となることだと僕は考えます。
現代において、働き方が大きく変わる時代を迎えています。
そんな時代だからこそ、この野球を通して、「稼ぐ力」、「価値を生み出す力」を身に付けられることは、最大の魅力だと僕は思います。
また、この力が身に付くことで、働くことに前向きになれると僕は考える。
働くことに前向きになれれば、事業開拓だって、起業だって。
社会に価値を生み出す働き方を、考えられるようになる。
最後は少しくどくなりましたが、何度も言いたくなるくらい、素晴らしい魅力だと僕は思います。
3.終わりに
今回、このような記事を書こうと踏み切ったのは、自分の感じたことを発信して、誰かが頑張ろうと思えるきっかけになったり、独立リーグの道へ進むきっかけになればと思ったことでした。
これも上で述べたように、1つ、価値を生み出そうとして取り組もうと思ったことです。
僕の感覚ではありますが、
独立リーグ=リスクが大きい
と、ネガティブなイメージが強いように感じた事が多々ありました。
しかし、実際に選手としてプレーした経験は、今までにない価値観と考え方を生むきっかけになりました。
もちろん、リスクも多かった。
練習生だった時期は報酬が0で、借金までしました。
恥ずかしい話ではありますが、借用書の職業欄には、「プロ野球選手」と書いたことを今でも覚えています。笑
しかし、その経験から見つけたことは今、大きな財産となっています。
昨今、「野球」に露呈している問題がとても多くなりました。
競技人口の減少。
ブラック部活。
指導者主権による弊害。
僕は、独立リーグで選手をやる前に、高校野球の指導者をやっていました。
その経験からも、「野球」は「部活動」だけでは、まかないきれない現状にあると感じています。
「野球」に、新しい可能性、方向性を見出さないと、競技としてどんどん下降するのではないでしょうか。
「野球」は人生を豊かにする、一つの「手段」。
その「手段」として、独立リーグは多くの新しい可能性を秘めています。
育成の場であり、職業の場である独立リーグ。
多くの人の可能性を引き出す場所、手段となってほしい。
そんな願いがあります。
OBとして、できることは微々たるものですが、この記事が少しでも多くの方のきっかけになると、幸いです。
長くなりました。
ご精読、ありがとうございました。
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