治りやすい人
整体の仕事をしていて症状が良くなりやすい人と
なりにくい人がいます。
単純に元々持ってる治癒力の違いかと
思っていましたが、それだったら良くならない人は
軽い切り傷も相当遅く治ることになるはずで、
他にも違いがあるのだろうと思います。
基礎疾患持ちで治癒力そのものが遅い人も
確かにいますし、栄養状態やストレス度、年齢による
違いはありますが、それは置いておきます。
生き物は自己治癒力がありまして、1番わかりやすいのが
切り傷や擦り傷です。
傷ついたところに免疫とか治る物質とかが集まってきて
血が止まり、新しい組織ができてきます。
組織によって元の通りに再生する場合もあるし
元に近い形で修復、以前より強く新生するなど
バリエーションがありますが、
基本は体のメカニズムに則って治っていきます。
この治る作用は無意識下で起こります。
意識的に血をここに集めて免疫をこれだけ作動させて、
血を固めて、肉芽組織を作って、
などとやっているわけではありません。
なので治癒は体の機能を信じることが1番いいのだと
思うのですが、何らかの要因で治る機能が
発揮されてないことがあります。
それを取り除くのが医師をはじめとする
医療関係者の仕事になるのですが、
この医療関係者の治療を信じられなくなってくると
途端に治りが遅くなってくる感じがします。
信じるものは救われると昔から言いますが、
偽の薬でも一定の効果が出ることを
プラセボと言います。これは効くものだと思い
有効成分の入ってないものを摂取しても
良くなる方達が一定数いるのです。
そもそもほっておいても治ったかもしれないのです。
なので何かの薬理作用を証明するときに
プラセボ郡と比較する事は必須だろうと思われます。
プラセボは良く知られていますが、逆もあります。
ノセボ効果といい、有効性が証明されている薬でも、
副作用などのネガティブな面ばかり考えてしまい、
本来の副作用以上のマイナスな面が出てしまう事です。
偽薬でも薬は体に悪いと思って飲むと
副作用のような症状が出てしまいます。
医師にしろ鍼灸師や整体師にしろ、
不信感を持たれてしまうと
途端に治す方向に持っていくのが難しくなります。
もちろん的外れな治療や施術は論外ですが、
有効なはずな方法ですら、
患者さんが信じてくれないと治癒が難しくなります。
私が見てきた治りやすい人の特徴は
信頼できる医師や施術者の言うことを素直に聞ける人
自分の体は治りやすいと自信を持っている人
神仏ジャンル問わずポジティブな信仰を持っている人
社会やコミュニティなど共同体に対して信頼感のある人
など、信じる対象が自分であれ他者であれ神仏であれ
ポジティブな信じる心がある人は
治りやすいと思います。
治りにくい人は自分も他者も世界も
信じれない人なのかなと感じています。
今の時代は信じる対象がどんどん変わってきています。
社会や共同体、信仰の対象などは目まぐるしく
変わっていきますが、
自分自身の本質は変わるものではありません。
なので本質的な自己を信じ抜くことがこれからは1番
確実なのかもしれません。