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スポーツ観戦のあり方を変える可能性を秘めたフェンシング全日本選手権、開幕。

フェンシングの全日本選手権が開幕し、12/9に東京グローブ座で行われる決勝大会に向けて、選手たちのアツイ戦いが始まりました。

戦う選手たちのモチベーションも高く、決勝へのストーリーを生み出したことは、興行の成功に向けて、とても大きなことだと思います。 詳細は以下の記事をご覧ください。

https://toyokeizai.net/articles/-/242510?display=b

僕も太田雄貴さんの挑戦を記事に書かせて頂いたものとして、12/9の決勝大会は、会場にお邪魔してしっかりと見届けさせていただく予定ですが、僕の楽しみは、ありきたりな表現ですが、ざっくりと言ってしまうと「会場の雰囲気」です。

太田雄貴会長が東京グローブ座という会場を選んだ理由の一つは、700人という小さなキャパシティでした。前年の入場者数1600人から一気に販売数を半分以下に減らす手法は、マーケティングの世界では、「デマーケティング」と呼ばれるもので、意図的に需要をコントロールして限定した顧客に対して満足度を高めようとするもの。

大量生産・大量消費の時代に、敢えて今までマイナーと言われてきたフェンシングというスポーツでこのような手法をとったことは、大きな英断だと思うし、しかも選択した会場が、ロンドンのグローブ座を模倣して建設した東京グローブ座なのだから、フェンシングが持つ歴史的ストーリーと重ね合わせてみても、その選択には美しさすら感じます。

一方で、価格を大幅に上げたため、当日に来場するお客さんに対して、価格に見合った満足を与えられるかという、非常に高いハードルを自らに課した選択でもありました。

そこで鍵になるのは、リアルタイムでの「ビジュアライズド」をはじめとする演出です。剣先の軌道を鮮やかに描くビジュアライズドや、光るピスト、選手や審判の心拍音など、視覚や聴覚に訴えた新しい演出が考えられているそうで、会場での楽しみは膨らむばかり。

また、AbemaTVでの生配信というのも新しいチャレンジですが、リアルタイムでの空気をAbemaTVの製作サイドはどこまで臨場感を伝えられるのか。その魅せ方次第では、スポーツ観戦のあり方をも変えるインパクトを期待したいです。

このように、僕の想像は大きく膨らんでいますが、ベンチャースポーツという言葉の響きをイメージさせるものが実現できたとしたら、日本のスポーツ興行のあり方に一石を投じるものになり得るし、フェンシングの価値はより一層加速的に上昇していくでしょう。

チケットを持っていない方も、ぜひ12/9は、AbemaTVでフェンシングを観戦してみてください。

※無料インターネットテレビ局・AbemaTVの「SPORTSチャンネル」で、「エイブル Presents第71回全日本フェンシング選手権大会」決勝戦の模様が、12月9日(日)午後1時から5時間半にわたり独占生中継されます。

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せがわたいすけ(瀬川 泰祐)/久喜市議会議員・スポーツライター・編集者ほか
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