9月の朝に
日の出が少しづつ遅くなってきた。
山へ歩きに行く前に、日の出の時刻を確認するようになったのは
9月に入ってから。
「懐中電灯の持参はまだ少し先かな…。」なんて呟きながら
引き出しから自転車用の小さなライトを取り出して 確認してみる。
夜明け前の まだまだ空がほの暗い 朝の時間帯
季節が移る寂しさみたいなものを ふと、思う。
山からの眺め
撮影用にカメラを向けるのは だいたいいつも同じ場所。
秋から冬に向けては そんな撮影用の場所がひとつ、ふたつと増えていく。
幾重にも重なりひしめいてた沢山の木々の葉が 冬に向けて落ちていくと
枝の隙間からの広がりが さらに広く
遠くの山々や 街をを見下ろす眺めを 空の広さと共に変えていくのだ。
それほど高くもない山頂だからこその 移りゆく季節の変化を思う。
夏の間の山の朝に
頂上6時では日の出に間に合わなくて
もちろんてっぺんに立つ その日その日の味わいは とても気持ちいいんだけれど なんだか同じ場所からの 空に向けてのシャッターが押せない。
本日の足跡!本日の眺め!
そう思って記録する。なのに眺めの風景写真がつまらない。
なんだかなーー。
リアルはとても気持ちいいのにな。
山頂の城に続く路
傍に立てられた流れ旗のはためきが 風の強さを教えてくれる。
目に見えて心地いい。朝日は高く上り 悪くはないお天気で。
と…
ポンコツカメラマンはつぶやく。
昨日も今日も面白くない。変わり映えがなくてね。
才能ないな…。
そうした思いがしばらく続いていて
日の出の時刻も 日に日に変わる
そろそろ終わりか… 夏の空。
おおっと、久しぶり!
今日は空が光ってた。
山の空気が光ってた。
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