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中国の国家公務員・共産党機関職員の職階

最近他の人が翻訳した中国のニュース原稿を読んでいて思うことがあります。それは中国の国家公務員の職階に対する理解がまだまだ進んでいないなぁということ。

実は中国のすべての国家組織、地方政府組織、企業組織、共産党組織、大衆団体組織はそれぞれ序列が付けられています。その序列に対応する形で、その組織の正副トップの職階もランク付けがされ、明確に区別されています。これは中国特有の組織構造とも言えます。このため日本語にする際には安易に訳さず、そのまま表記すべきだとも言えます。

この点ですが、ニュース翻訳者の間でもなかなか理解が進んでいないように見受けられます。最近でも社内で「省部级领导干部」を「省部級指導幹部」と訳している人がいたりして、私が直したりしました。

そこで今回は「中国ニュースの基礎知識」の3回目として、中国の国家公務員および共産党組織所属の職員の職階についてまとめてみたので解説したいと思います。

実はこの職階、以前他サイトでブログを運営していた時に一度まとめたことがあります。しかし、「国家公务员法」が2018年末に改正されたため、今回改めて日本語で表をつくってみました。

以上「ざっくりと」ではありますが列挙してみました。このほかにもあるのですが、すべてを網羅するとかなりの量になってしまうので県処級以下は割愛させてもらいました。

また代表的な役職を載せたので、ここの表に盛り込まれていない組織の役職もあるはずです。今回のnoteの趣旨は「中国の公務員・共産党組織の職階」なので、そのあたりの漏れは各自補足していただけると嬉しいです。

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この表を補足させてもらうと、まず中国の公務員および共産党機関の所属職員には最上位の1番から27番まで番号付けされており、これは「クラス(级别)」と呼ばれています。いわゆる公務員の給料などをランク付けしたものとされ、ざっくりいうと日本の人事院の「俸給」に当たるものと考えるとわかりやすいでしょうか。

一部「庁局級」以下のクラスで番号がダブっていますが、これはこの表にある役職とは別に、末端の党組織や企業の巡視をする「巡视员」、末端の状況を調査する「调研员」などの役職も別に設けられており、彼らには独自の「クラス(级别)」が割り振られているからでもあります。

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「クラス(级别)」の横に、「職級名」と表記しましたが、これが日本でいういわゆる「職階」に当たるものと考えるべきでしょう。

そして中国特有なものとして、この「職級」は、すべての国家組織、地方政府組織、企業組織、共産党組織、大衆団体組織の序列と対応しています。

すなわち、組織の所属長の職階=その組織の序列というわけです。

例えば、遼寧省の省長は「省部级正职」に相当するので、遼寧省人民政府は「正省部级单位」となります。

同じように、「省部级副职」の幹部がトップを務める都市を「副省级城市」、「企業」のことを「副部级企业」、「大学」のことを「副部级企业」と言います。

「副省级城市」は主に直轄市以外で「大都市」と言われているところですね。具体的には瀋陽市、大連市、ハルビン市、南京市、杭州市、済南市、青島市、寧波市、アモイ市、武漢市、広州市、深セン市、成都市、西安市・・です。

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また、いわゆる中国メディアでたびたび言及のある「党和国家领导人」は習近総書記や政治局常務委員の人たち以外に、上記の表でいう「国家级正职」「国家级副职」の方々も指します。このため、かなりの数になりますよね。

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いかがだったでしょうか。まだまだ私の理解が及ばないところもあると思うので、皆さんも指摘しあってぜひシェアしていきましょう。よろしくお願いします

参考資料


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