2020年10月 作業療法、そしてアルバイト
10月下旬、初めての作業療法です。部屋に足を踏み入れると、そこでは色々な人が様々な作業をしていました。作業療法は、それぞれの目的に合った作業を行うことで症状の改善をはかる治療方法です。
私の場合は時間を有効活用すること、集中力を高めること、人に慣れることなどを目的としています。
作業療法は多岐にわたる内容から、することを選べます。ジグソーパズル、革細工、将棋、料理、筋トレ。実に色々なことをそれぞれがしていました。私はジグソーパズルを選択しました。人に慣れるため、没頭しすぎないものがいいと担当の方にアドバイスを頂いたためです。ジグソーパズルなんて何年振りでしょう。ディズニーの可愛らしい絵柄を選び、2時間で108ピースの完成を目指します。
利用者同士の会話も意外と多く、びっくりしました。作業療法士さんたちも雑談に参加していて、思っていたよりもずっと和気藹々とした雰囲気でした。
毎日来ている人が多いのでしょう。私は家と病院が遠いこと、運転に不安があることもあり2週間に1度という舐めてんのかワレ、と言われても仕方のないくらいの頻度です。
それでもやらないよりはいいと、経験が大事だと考え、作業療法を受けることを決めました。
年齢、性別は様々です。でも、比較的私と歳の近い人はいないように思います。
斜向かいに座ったおばあさんとは、鬼滅の刃の話題で盛り上がりました。
そんなこんなで初回の作業療法を終えました。108ピースのパズルは、無事に完成しました。けれども、集中力は1時間半が限界でした。人のたくさんいる場所に久しぶりに行ったこともあり、中々に疲れましたが、達成感もありました。これを、2週間に1回。
なかなかやりがいがありそうです。
さて、もう一つ。
10月で傷病手当金の法定期間が満了し、収入面に不安が出てきました。しばらくは貯金で何とかなりますが、いつまでもニートでいるわけにもいかない。だからと言ってハローワークに行って求職申し込みをできるほど回復したわけではない。そこで、単発で入れるアルバイトを探すことにしました。恐る恐る紹介業者に登録し、1番近い市で検索をしました。ない。何ということでしょう、1件も求人が出てこないのです。じゃあどこならあるんだよ、と私は半ばキレ気味に検索範囲を郡全体に広げました。すると、発見したのです。自分の住む自治体で、検品を行うバイトを。
しかも労働時間は5時間という、なかなかちょうどいい時間。1年半ぶりの労働を始めようというニートにはぴったりです。さっそく応募して、早々にお仕事が決定しました。
ところで、私は最近車の運転がなぜか怖いです。誰かの助手席に乗るのさえ嫌です。けれども、ここは生活に車が必須の超がつく田舎。例のアルバイトに行くにも車は必要です。車は職場が徒歩圏内にある母のものを借りるとして、問題は自分で車を運転できるか、です。誰かに隣に乗ってもらっていたら何とかできます。でも、自分一人で運転なんてしたことありません。ネットで検索したら甘えだという言葉や、結局は慣れというアドバイスが出てきました。
そんなわけで、初めての出勤日には初めての職場のことよりも運転の方が心配でした。
車通りの多い道なら何とか大丈夫です。でも、車の少ない道で後ろにぴったりついて来られると、避ける場所を探してあわあわしてしまいます。初日も、そんなことがありました。でも、これも慣れ。頑張ろうと決めました。
肝心のアルバイトは、優しい先輩がいろいろ教えてくださって、つつがなく初日を終えることができました。単発のバイトなので好きな時に入れて、メンバーも流動的なので人に慣れる、という点もクリアできているように感じます。黙々と検品の作業をする、というのも元プログラマーの自分には合っていました。ノルマもないし、社員の方もおらず同じところから紹介されてきた人だけでゆるゆると仕事を行う点も、ニートにはありがたかったです。
このバイトは、今も週1回のペースで続けています。運転には、まだ慣れません。