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#10 習得に必要な時間

言語、音楽、芸術、スポーツ、技能、資格など、あるスキルを身につけるのにどのくらいの時間が必要になるのか、その目安を知っていると、目標達成のための具体的な計画を立てやすいと言えるでしょう。

いくつかの習得時間には法則があります。習得時間の法則とは、あるスキルを習得するために必要な時間に関する理論のことです。

習得時間の法則について、AIツール(ChatGPT、Perplexity、Genspark、Gemini、Notion AI、Copilot、perplexity、Felo)も参照し、まとめてみました。主な情報源は末尾に記載しました。


習得時間の法則

習得時間にはいくつかの法則があります。10000時間の法則と20時間の法則がよく知られており、その他に1000時間の法則、600時間の法則、50時間の法則があります。法則とまで言えないかもしれませんが、英語習得には3000時間が必要と言われています。プログラミング言語のPythonにも習得の目安となる理論があります。法則をまとめると、以下のようになります。

10000時間の法則
→ある分野で一流として成功する
・1日1時間✖約27年5カ月
・1日3時間✖約9年2カ月

3000時間の法則
→英語(スピーキングとリスニング)の一般的な専門能力を身につける
→Python中級者・大卒レベルになる
・1日1時間✖約8年2カ月
・1日3時間✖約2年9カ月

1000時間の法則
→実用的なレベルに達することができる
その分野の「セミプロ」「中上級者」になる
・1日1時間✖約2年9カ月
・1日3時間✖約11カ月

600時間の法則
→ある分野で「一人前」になるのに必要な時間
・1日1時間✖約1年8カ月
・1日3時間✖約7カ月

50時間の法則
→10000時間の法則で実際に50時間を費やしたあと「90%が脱落する」という理論

20時間の法則
→何も知らない状態から上手にこなせる状態になる
(あるスキルは20時間の集中的な練習で習得できる)

習得時間の法則からわかる学習のコツ

20時間の法則は、心理学者であり著述家のジョシュ・カウフマン氏が提唱しました。ジョシュ・カウフマン氏は、10000時間の法則で達成する目標は、ものすごく優れた専門家のレベルであり、初級レベルの新しいスキルなら20時間の練習で習得できると主張しています。次の動画でポイントを説明しています。

動画内で上達について2つのグラフを示しています。

最初は下手だから、新しく何かをするには最初時間がかかる。そのうちどんどん上達する。

最初は下手だから、新しく何かをするには最初時間がかかる。そのうちどんどん上達する。

このグラフを心理的な達成度(習熟度)を縦軸にしたグラフにすると、上下が反転した学習曲線になるとジョシュ・カウフマンさんが説明しています。それが次の図です。

最初の20時間ですごく達成感があって上達し、やがて伸びが鈍くなる。

最初の20時間ですごく達成感があって上達し、やがて伸びが鈍くなる

この図の赤い矢印部分が20時間の練習時間であり、新たにスキルを学ぶのに20時間の集中的な練習で何も知らない状態から上手にこなせる状態になるというのが20時間の法則です。

何かを習得するには、まず20時間やってみて、50時間以上続けた後、10000時間まで努力すると一流が見えてくると考えることができます。習得時間の法則を次のようにまとめることができます。

習得時間が20時間で未知なものに慣れて上手になり、600時間で一人前、1000時間で中・上級、3000時間で特定分野の専門、10000時間で一流となる。実際に50時間を費やしたあと90%が脱落する。

今回、習得時間の法則を学んで、学習のために次の点が効果的とわかってきました。参考にしていただけたらと思います。

  • 習得対象のスキルを分解して一番重要なことから学ぶ

  • 習得に必要なことを細かく分析する

  • 小さな目標、スモールスタートを許容する

  • 習得のバリアは心(フラストレーション)だと認識する

  • 興味のあることを学ぶ

  • 練習を習慣化する

  • アウトプットの練習をする

習得時間の法則の根拠(出典)

10000時間の法則

心理学者 K・アンダース・エリクソン(K. Anders Ericsson)氏の研究。マルコム・グラッドウェル氏のベストセラー著書「天才!成功する人々の法則」(原題は“Outliers: The Story of Success”)により広まりました。


3000時間の法則

英語が話せるようになるまでにかかる時間は3000時間が目安とされています。

アメリカの機関である「The Foreign Service Institute(FSI)*」によると、
「スピーキングとリスニングにおいて、一般的な専門能力を身につけるための時間は約3000時間」と言われています。
専門能力を身につける習得時間は3000時間ですが、実務レベルの英語を身につけるための学習時間として2,200時間が想定されます。

Pythonの習得時間は次のようです。

【400時間】初級者レベルになるまでの勉強時間
【3000時間】中級者・大卒レベルになるまでの勉強時間
【8000時間以上】データサイエンティストへ就職・転職レベルになるまでの勉強時間


1000時間の法則


600時間の法則、50時間の法則

600時間は、ある分野で「一人前」になるのに必要な時間で、プログラミングスクールの「10週間 600時間」という訴求が有力なようです。

50時間の法則は、ビル・ゲイツ氏が語っていたようです。


20時間の法則

読んでいただきありがとうございます。

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