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日々考えたことのアウトプット用。

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最近の記事

化学グランプリ2次選考2014分析

化学グランプリの2次選考の分析です。 以前2023を紹介しましたが、同様に実施しやすそうな2014年のものを紹介します。 https://gp.csj.jp/media/common/gp2014-2Q.pdf 実験試料・機器について高校の実験室レベルでも比較的簡単に行えますが、主に分光光度計がハードルになるでしょうか。 分光光度計 目視で色の濃さを見てもなんとなくはできますが、定量的にグラフ化して結合比を求めるという一番面白いところが雰囲気になってしまいます。 加熱

    • 化学グランプリ2次試験 2016-2023傾向分析(実験スキル)

      実験スキルに着目し、化学グランプリの2次試験の傾向を分析してみたいと思います。 2023年 マグネタイト ピペットスキル。1mLずつ加えて分析・考察することが複数回発生。 2022年 キレート滴定によるファラデーの法則の確認 滴定。電気回路を組む。 2021年・2020年 理論&思考実験試験のため、分析は省略 2019年 鈴木-宮浦カップリング TLC。有機層と水層に分け、有機層だけを用いる。 2018年 色素の色変化 ピペットスキル?様々な分量の試薬を加える操作や

      • 化学グランプリ2023年2次試験問題分析

        化学グランプリの2次試験の問題の分析です。 最新の2023年が実際に実験を行うのも比較的簡単だったため、紹介します。 https://gp.csj.jp/media/common/gp2023-2Q.pdf 実験試料について(高校の実験室レベルであれば)比較的簡単に用意できる物質でこの実験の本質的な部分は行えます。 溶液1 塩化鉄(Ⅲ)と塩酸水溶液 →塩化鉄(Ⅲ)はフェノールの検出に用いる一般的な物質なので、ある可能性が高いです。 溶液2 塩化鉄(Ⅱ)と塩酸水溶液 →

        • 化学グランプリ2024解いてみた

          化学グランプリ2024の問題を入手できたので解いてみました。 まだ一般公開されていないようなので、コメントのみ。 大問1:平衡とpH 大学入試のややこしい問題としては、どこかで見たことあるパターンの問題。誘導は丁寧なのできちんと読み解けば解ける気がする。しかし、慣れてないと時間がかかる。(45分かかった) 【C】の金属イオンとpHの関係は問題を解いているときは雰囲気で読んで正解してしまったが、縦軸(pMが溶液中の金属イオン濃度)と横軸をきちんと確認すれば大丈夫。 31/33

        化学グランプリ2次選考2014分析

          気象を学ぶための読書日記

          最近、気象を学ぶために色々な本に手を出しています。せっかくなのでそれらを紹介します。 【基礎】高校地学レベルとりあえず最初に無難なところを行こうと思い、ブルーバックスで探したものがこちら。 予想通り、期待通りというところで一通りの気象関係の知識が身につきました。とはいえ、(高校地学は履修しているので)全く新しい話があったというよりは、どこか頭の片隅にはあった話がうまくつながっていった感じでした。 また、kindle unlimitedで読んだこちら。

          気象を学ぶための読書日記

          生物オリンピック2024解いてみた

          問題が(即日)公開されたので解いてみました。 問1 答案B → 正解B (5点) 設定をちゃんと理解しようとすると少し難しいが、グラフの消去法的にはほぼこれしかない。 問2 答案G → 正解C (部分点1点) あれっ?5'→3'を逆にしなくてよかったっけ? 問3 答案E → 正解E (6点) ③の選択肢Falseにしたかったけどなぁ。まぁ、間違っちゃいないか。 問4 答案H → 正解H (4点) まぁ答えやすい問題 問5 答案G → 正解G (6点) 具体的にやっていること

          生物オリンピック2024解いてみた

          物理チャレンジ2021予選解答(案)後半

          物理チャレンジ2021年第1チャレンジ理論問題の解答案です。公式からの発表は(多分2025年終了後に5年分の問題集頒布が始まるまで)ありませんので、間違っている可能性もあることをご了承ください。 https://www.jpho.jp/2021/2021-1st-chal-theory-problems.pdf 前半の基礎総合の解答はこちら 問15 物体にかかる力のつり合いを考えた時、物体が板から受ける抗力の大きさはどの場合でも等しくこれでは判断できない。 しかし、力のモ

          物理チャレンジ2021予選解答(案)後半

          物理チャレンジ2021予選解答(案)前半

          物理チャレンジ2021年第1チャレンジ理論問題の解答案です。公式からの発表は(多分2025年終了後に5年分の問題集頒布が始まるまで)ありませんので、間違っている可能性もあることをご了承ください。 https://www.jpho.jp/2021/2021-1st-chal-theory-problems.pdf 問1 摩擦力は$${\frac{ \sqrt{3}}{2}mg \mu '}$$であり、重力の斜面方向の分力は$${\frac{1}{2} mg}$$であるため、

          物理チャレンジ2021予選解答(案)前半

          化学グランプリ(基礎化学)覚え書き

          化学グランプリの過去問題集を解いています。(3回目の記事) 基礎化学3題を解いたので覚え書きです。 そもそも、『基礎化学』という分野は化学グランプリ特有の分類だと思います。「化学基礎」の内容をベースに化学の世界へ導いてくれる問題のようです。確かに実施が7月なので、高校1年生にも一定数受けてほしいと思うのであれば、このような工夫も必要ですね。 1.アルコールの化学(2015年) 化学基礎をベースにと書いている次のページで、「ヒドロキシ基」が最初のリード文で未定義で登場する

          化学グランプリ(基礎化学)覚え書き

          解説パネル:ハーディ・ワインベルグの法則

          ハーディ・ワインベルグの法則の解説パネルを作りました。図示すると、見方を変えただけで、当たり前の法則であるということがよくわかりますね。

          解説パネル:ハーディ・ワインベルグの法則

          解説パネル:等加速度運動と落体の運動

          等加速度運動と落体の運動のパネルを作りました。

          解説パネル:等加速度運動と落体の運動

          化学グランプリ(無機化学)覚え書き

          化学グランプリの過去問題集を解いています。(2回目) 無機化学3題を解いたので覚え書き 1.結晶構造(2015年) タイトル通り結晶構造(面心立法、体心立方、イオン結晶)を考えるのが前半。後半はリチウムイオン電池を題材にした計算。 大学受験化学の文脈で行くなら完全に理論化学。無機特有の知識はゼロ。 2.電子軌道(2016年) 電子軌道から錯体の構造や溶液の色を説明する問題。高校化学の無機化学の暗記に閉口している高校生に向けた問題な気がする。錯イオン周りの知識が少しだ

          化学グランプリ(無機化学)覚え書き

          化学グランプリ(有機化学)覚え書き

          化学グランプリの過去問題集を解いています。 有機化学3題を解いたので覚え書き 天然物の全合成(2015年) テーマはディールス・アルダー反応だが、全体的に説明は丁寧。 問われている能力は全般として、反応をその場で理解する力と、有機化合物の立体感覚。 反応生成物を考える際にSN2反応を考慮する問題がノーヒントで出題。また、立体障害を考える問題がノーヒントで複数(これは高校化学かはグレー?)。 2016年の京大化学Ⅳのような高分子の構造式が示され、そこから情報を読み取る問題

          化学グランプリ(有機化学)覚え書き

          慣性の法則の実験・実例

          慣性の法則は難しい慣性の法則の主張は以下の通りです。 この主張を分解すると、次のようになります。 理論上はひとまとめに「慣性系が存在する」というシンプルな主張ですが、実際の個別具体的な場面に適応しようとすると、次の8パターンを考える必要があります。 ①アのときA ②アのときB ③イのときA ④イのときB ⑤Aのときア ⑥Aのときイ ⑦Bのときア ⑧Bのときイ ①アのときA(物体に力が働いていないとき、静止し続ける)は極めて直感的であり何もむずかしい主張に

          慣性の法則の実験・実例

          教材:物理基礎 力の見つけ方

          力学で「分かる人には分かる」「分からない人はなかなか分からない」厄介なスキルが、力を見つけるスキルです。 力学学習の最も初期のものなので、とにかく型にはめる教材です。よくあるパターンの(微妙に異なる)ものについて徹底的に行う演習です。

          教材:物理基礎 力の見つけ方

          教材:DNA複製&転写のプロセス

          生物(4単位)遺伝情報とその発現 DNAの複製や転写はなかなか教科書の文章や図表を見ても理解しにくい面があります。そこで、実際に複製のプロセスを動かして再現してみようという教材です。

          教材:DNA複製&転写のプロセス