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約束されたメェ作『Goat Simulator 3』の2周年祝いが素直に喜べない

2024年11月15日。私がその1より大きくて3より小さいニュースに気付いたのは、発売日の午前2時半にスタートダッシュを決めたはずなのに、なかなかヤギになる時間が取れなくてフラストレーションが溜まっていた一週間の終わりでした。

『Goat Simulator 3: Hocus Pocus Pack』11月25日発売決定

多次元宇宙に名を遺す永久不滅のメェ作『Goat Simulator』と、その正統なる後継作『Goat Simulator 3』については、もはや説メェするまでもありませんよね。この10年間、偉大なるヤギの存在をずっと見て見ぬふりをし続けた人以外はよーく知っているはずですから。

それとみなさんも知っているように、2024年は『Goat Simulator』アニバーサリーイヤー。食物連鎖とインディーズゲーム界隈の頂点に立つ我らがヒロインの誕生から10周年を迎えた今年、それを祝うようにカピバラ級の重大ヤギニュースが次々と発表されました。
蒸気世界への帰還(Steam版配信)、時空を超えたバースデーパーティ(アニバーサリーアップデート)、多次元宇宙を股にかけた無駄に壮大で胡散臭い冒険(マルチバースDLC)、ピンボール台でのスティール・ボール・ラン(『Pinball FX』コラボ)、10年ぶりのデジタルリマスター帰省(リマスター版)……どれも夢のように素敵で草食動物らしい時間でしたね。

そして夏が過ぎ、ハロウィンも終わり、世間では早くもクリスマスムードが漂い始めた11月前半。例のビンゴもようやく1列揃ったことだし、誰もがこの記念すべき年とお祝いラッシュの終わりを実感しつつあったときに、またもやヤギ報が発表されました。
なんと1より大きくて3より小さい数字が数えられなかったはずのCoffee Stain Northが、『Goat Simulator 3』“2”周年を記念した“2”つの追加コンテンツを同月25日に配信予定だと、突然知性の輝きを見せたのです。

左から「Grappling Bow(3位)」「Bob(1位)」「Puppet Goat(3位)」

ひとつは無料アップデート。昨年開催されたギアコンペの上位入賞者デザインギアがよーうーやーくー実装されます。

おのれCoffee Stain North。このコンペが英語圏以外のヤギ愛好家を無視したおま国企画だったことを私は忘れてないからな。

もうひとつは有料DLC。魔法をテーマにしたファンタジックなギアの詰め合わせになっています。ちなみにD社製の同名映画とは何の関係も無い……とは言い切れないな。ヤギだし。

おそらく多次元宇宙に遍在する全マジカルゴート愛好家は、一度は飛ばしたはずの“2”を改めて数え直す素晴らしきヤギの知能に驚愕し、感動し、拍手喝采を送り、気絶ヤギのようにブッ倒れ、ヤギの鳴き真似をする薩摩男子の叫び声に似たような声で「エ゛クズベリア゛ア゛ア゛ーーーーッ!!!!」と詠唱したことでしょう。少なくとも私はそうした。

だけど手放しには喜べません。いえ、嬉しくないと言えば嘘になりますし、DLCも多分購入するでしょうけど、今この時点ではちょっと……

だって『Goat Simulator: Remastered』が発売されて、まだ1週間しか経ってないんだぞ!?!?

こちとらオリジナル版とリマスター版で何がどう変わったか、その違いをじっくり楽しんでる最中なんだぞ!?!?
具体的に言うと、まだGoatVilleとGoat City BayとMMO Simulatorしかプレイできてないんだが!?!?

しかもなんかオリジナル版のWaste of Spaceより3D酔いしやすくて、ヤギよりマーライオンになってる時間のが長いんだけど!?!?

そんなわけで最新ギア情報と失われた“2”が公表された記念すべき日だというのに、三半規管にダイレクトアタックしてくる令和最新型デジタルリマスターゴートのせいで素直に喜べなかった私。とりあえず明日は休日だし3D酔いする先に酔っちまおうとホワイトレディを作って飲み、全身真っ赤になりながらこの駄文を書き上げる金曜日の夜でした。

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SeeE
こんな記事に投げ銭なんかするより、いい感じの帽子とか山積みのレンガとか大量のフラフープとか本物のヤギとかを買ったほうがずっと有意義だぞ。