見出し画像

【開催報告】ゲームやめさせようとしていない?ゲームの可能性のお話会

3月30日にお話会をしました。
お題は、「ゲームをやめさせようとしてない?多くの親がまだ知らない!ゲームのこれからの可能性とは?」。
講師は、株式会社シードリングの代表取締役である中川なえかさんでした。今回は、楠葉にあるレンタルスペースMINSさんと共同開催でさせていただきました!

MINSのHPはこちら

MINSのInstagramはこちら

SeedLingEnglishのHPはこちら

SeedLingPrismのHPはこちら

ゲームの可能性と、有害性

皆さんは、子どもがゲームに夢中になっているとどう感じますか?
インターネットを検索すれば、「依存症や、キレる子ども」などマイナスな情報が多くみられます。
「ゲームは悪」と敵対視している親御さんも多いのではないでしょうか?

野球も有害と言われている時代があった!?

さて、なぜ急に野球?
と思われる方もいるかもしれませんが…
野球が日本に伝来したのは、明治時代。野球はたくさんの人を魅了し、急速に広まっていきました。しかし、同じ頃、「野球有害論」というのが新聞で掲載され、大々的に批判されている時代があったのです。
今では、考えられないことですね。
私たちは、何事にも目新しいものに対しては、懐疑的になり、否定をしてしまう人も多いのかもしれません。
今、急速に人気が出ているゲームにも同じことが言えるのではないでしょうか?

子どもにあったルールを考えよう!

とは言っても、ゲームというのは刺激的で楽しいもの。依存傾向に陥る人も多く、子どもの性格と置かれている状況は、考慮し、ルールを設ける必要があります。

・ 子どもに自制心があるか

・ ゲーム以外の居場所があるか

ゲームは、特性上依存傾向に陥ることがあるので、もともと自制心が低い子どもであれば、依存傾向に陥りやすいことが予測されます。
また、現実の世界に居場所がないと感じている子は、ゲームの中に居場所を求め、依存してしまうことがあります。

なえかさんの場合
・ 子どもが家での役割を果たしているか
・ 時間での制限は厳しいので、「◯◯時になったら来てね」と時間指定している(大体30分くらい前に伝えるようにしている)
・ 子どもだからと、支配的になるのではなく、「私だったらこうしてほしい」ということを考えて、対等な立場でルールを一緒に考える
なえかさんの息子さんは、ゲームで賞金をもらったり、しているそうで、自分で稼げるものは稼ごう!と伝えているとのことでした。

ご家庭でのゲームのルールってそれぞれあると思います。
ゲームをしない親であれば、勝手がわからず、子どもが反発するようなルールを設けてしまっているかもしれませんね。
一度、子どもとじっくり話し合い、ルールを設けたほうがよさそうです。

余談ですが、高嶋ちさ子さんが、子どもがルールを守らないから、ゲームをバキバキに折ったという事件があったそうです。
「ルールを守らなかったら、ゲームを折る」と言っていたためです。
しかし、本当に行動に移せる親御さんってどこまでいるでしょう?勿体無いという気持ちが勝ち、なかなかできないもの。

こんな風に、大人の特権で「特例」を作ってしまうということは、あるのではないでしょうか?
子どもと約束するときは、一人の人間として約束をする必要があるのです。
大人も、きちんと守れるルールを一緒に考えるのが大切です。

ゲームのマイナス部分とは?

ゲームのマイナス部分は
・集中力の低下
・問題行動
・学業不信
・視覚など身体への影響
などが上がって来ます。
ゲーム時間が長くなればなるほど、学業に費やす時間がなくなるので、必然といえます。
しかし、学歴だけを考えれば、いまの時代は学歴社会が力をなくして来ていると言われています。

日本では、平均点を上げるなど、全体の向上を大切にしています。しかし、世界では、突出しているものを磨く傾向にあります。コンピューターが有能になり、たくさんの仕事がコンピューターによって自動化されると言われています。その時代においては、全体の平均を上げるより、得意を伸ばすことの方が有意義になってくると考えられるのです。

また、ゲームは前頭葉の働きが悪くなると言われています。しかし、論文での比較対象が計算をしている人に対しての脳との比較など、日常的な活動との比較でないことから、一つの側面から見た結果とも言えます。

また、ゲームにも色々な種類があり、前頭葉を活性化させるゲームも存在すると他の論文で発表されています。
前頭葉だけに限らず、他の脳の部位にも影響がどのように与えているのか、まだまだ検証が進んでいないのが現状です。
ゲームは、これからも色々な側面から検証していく必要がある分野といえます。

ゲームのプラス部分とは?

ゲームのプラス部分としては
・想像力
・問題解決能力
・記憶力
・切り替え力
・マルチタスク
・判断力
・問題解決能力
・チームワーク
などがあります。
ゲームの種類によって発揮される能力は様々ですが、子どもたちは、たくさんの能力を使ってゲームをしているといえます。
スウェーデンでは、ゲーム部やeスポーツの勉強もされており、教育としても注目されています。
プロゲーマーの世界では、1つのゲームを1日10時間、1ヶ月続けることができたら、プロゲーマーになる素質があると言われています。

ゲームに没頭する姿を不安に感じるお母さんも、プロゲーマーの素質があると言われると、少し見方が変わるかもしれませんね。

また、なえかさんは、ゲームは内容によっては、プランを立て、実行をし、評価をして改善策を練ることができるものもあり、会社経営の思考と似ていると言います。子どものうちから、このような思考ができるようになるのは素晴らしいことですね。

オススメのゲーム

・ マインクラフト
マインクラフトは、3Dブロックで構成された仮想空間の中で、物作りや冒険が楽しめるゲームです。世界の中で、自分の家や、街を作ることができ、想像性豊かになるといえます。また、空間を構成していくため、空間認識能力がつくと言われています。
マインクラフトでは、様々なコードを入れて、効果をつけることができます。
つけたい効果を考え、実行し、評価して、改善する。まさにPDCAサイクルといえます。

・ あつまれどうぶつの森
あつまれどうぶつの森、通称あつ森は、お金を学べる教材と言われています。あつ森は、現実社会のお金にまつわる社会の動きを再現していると言われており、ゲームを通して、投資や、金融を学べます。

・ 三国志
中国の古代地図に基づいて作られており、歴史を学ぶのに効果的です。
自らプレイをするため、感情が動き、頭に入ってきやすそうですね。

・ フォートナイト
フォートナイトは、全世界でゲーム登録者数が3億5000万人を超える規模が大きなゲームです。eスポーツの種目にもなっており、チームを組んで戦ったりします。このゲームは、マルチタスクや、洞察力、チーム内での役割遂行や、コミュニケション能力などが養われます。

ゲームの可能性

世界のゲームコンテンツ市場は2019年では15兆6898億円、2020年には20兆6417億円と急速に拡大しており、今後も拡大していく可能性が高い業界といえます。

日本は、ゲーム大国と言われていますが、eスポーツに関しては遅れていると言われています。eスポーツの賞金は、日本は最高1億円に対して、世界では37億円であり、金額の規模も大きく違います。

ゲームにまつわる職業

ここでは、ゲームに関する職業や、お金を稼ぐ方法について挙げていきたいと思います。
・ ゲームの大会の賞金
・ イベントでの講演会
・ スポンサーをつける
・ 動画配信
・ Twitchなどのゲーム配信アプリ
・ ゲーム専門の家庭教師
・ アプリ制作
・ ゲームライター
・ ブログアフィリエイト
・ NFT
などなど、様々な職業があります。ゲームの世界は奥が深いのですね。

NFTとは?

職業の項目で、NFTというのが出てきましたが、あまり聞きなれない人も多いと思います。
NFTとは、「偽装不可な鑑定書・所有証明書付きのデジタルデータ」のことを言い、仮想通貨と同じくブロックチェーン上で発行及び取引されています。
今までは、デジタルデータは、簡単にコピーができたり、改ざんができたので、現物の宝石や絵画のように資産価値があるとみなされにくかったのです。皆さんも、ネット上の気に入った絵などを、画面キャブチャーで撮ったりしてませんか?わざわざ、購入しなくても、デジタルデータは、簡単に手に入るものだったので、それほど価値をおくことができませんでした。

簡単にいえば、それを可能にしたのがNFTなのですが、専門用語が、たくさん出てきて難しいので、ネット上で調べていただけると幸いです。

NFTゲームで実際にお金が稼げる?

簡単にいえば、ブロックチェーン上で遊び、お金を稼げる仕組みです。Piay to Earn(遊んで稼ぐ)とも言われており、最近流行りだしている言葉なのだそう。

実際の方法としては、ゲームのキャラクターを購入し、自分仕様に強くしていき、レベルを上げて売ることができたり、戦って、勝つと賞金がもらえたりするのです。
ゲームが好きな人にとっては、夢のような話ですね。

「遊んでばかりいては、生きていけないぞ!!」という言葉も、一部の世界では、意味をなさない時代になってきたのかもしれません。

感想

今回のお話は、専門用語も多く、文章化が難しかったので、なえかさんのお話しをもとに、文献などで調べた上で編集させていただきました。

なえかさんのお話しを聞いていて、「無知は罪」という言葉を思い出しました。自分の知っている世界の中だけだと、ゲームばかりする子どもに対して、否定的な言葉ばかりかけていたことと思います。しかし、その中にたくさんの可能性が埋まっており、その可能性を知らない間に摘んでしまっているのかと思うと、子どもへの言葉がけを、今一度考え直したいと思いました。

お知らせ

本日登壇者の、中川なえかさんが、不登校についてお話しします!

『子どもが園や学校に行かないと言ったら?』ー信じて選ばせる子育ての始め方ー中川なえか先生×ピグマリオン恵美子 Global Kids' Momスペシャル対談

いいなと思ったら応援しよう!