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小さないきもの

ここ数年、花などの植物、鳥や昆虫など身の回りにいる生きものに支えられながら過ごしている。
どの生きものとも、会話ができるわけではないけれど、その佇まいが在ることが愛おしい。思いを共有することはなくても、同じ時間と空間にいることを許し合えている、というか。
植物には、できるだけ長く元気な姿をそばで眺めていたくて、できる限りの手入れをする。どうか少しでも過ごしやすいように、声が聞こえない分、よく観察する。
蕾が膨らみ、花が開くのを見ると、とても嬉しくなる。花が萎み、花びらが透かされ落ちていくのを見るのは、少し悲しいけれど、最後まで見届けられることが幸せだ。どの植物も、最後の最後まで息をしようとしているのがわかる。
そんな姿を見ていると、私は生き切ってちゃんと死ぬことができるのかな、と考える。誰かに手入れを求めるのではなく、自分で自分に水をやること。目を逸らさずに向き合うこと。心地よい場所を自分の足で見つけること。
植物のように、有終の美は飾れないけど。ひとりきりでも、最期まで全うすることができるだろうか。

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