だれになにをいいたいの?
今よりずっと昔のアルバイトしてた頃のこと。
何かで上司に指摘を受けた時に
申し訳ありません
と言ったら、その指摘してきた相手はこう言った。
俺に言われても困るんだけど。
てかおまえさ、本当に悪いと思ってるの?
その時、私は腹の底から煮えくりかえり、激しく怒り狂った。陰でめっちゃその上司の悪口言いまくった(笑)
悪いと思ってるから「申し訳ありませんでした」って言ってるんじゃないか!と友達にも言って回っていた。
けどそこからもう20年も時間が経ってる今振り返るとあの口の悪い上司の指摘してくれたトドメの一言は、私のことをよく見抜いていたのがわかる。
私はあの時、自分は悪くないと思っていたのだ。
自分は悪くないけど謝らなきゃいけない
それが出来る人(大人)の対応だ
そう思って、「とりあえず謝罪」していただけだった。
反省の仕方が子どもというか。
自分がしたことを悪いと思っておらず、むしろ自分は悪くないと思っているのに
申し訳ありません
と、上司に報告して、それできちんとした礼儀礼節のある人間に見せようとする。
本当に謝る相手は上司ではなく他にいるのに、そこに目を向けず自分の正義を主張する。
気持ちのない謝罪ほど、自分の価値を下げるものはないかもしれない。
形ばかりの「ごめんなさい」「申し訳ありません」だけでは、その経験を通して得られるはずのもっと底知れぬ大切な何かを取りこぼす。
ごめんもありがとうも、形だけじゃなくて
誰に何を言いたいのか自分でわかってる?
って、あの時の自分に時空を超えて伝えに行きたい。
いろんな人といろんなやりとりがあるけど、「自分は悪くない」と思ってる人の「すいません」って、ほんと受け取りようがないなと、思う。
まさに、あの時の上司の言葉そのまんま。
俺に言われても困るんだけど。
ですね。
あの時はほんとーーーーに、上司の返してきた言葉にとにかくムカついてましたが、今は彼のあの言葉に見え隠れする真理を受け取り、とても感謝しています。