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セキュリティに取り組めば、売上が上がる世界を作る

こんにちは。SecureNavi CEOの井崎です。2025年1月、私たちはビジョン「悲報をなくす」の実現を加速させるため、新たにミッションを制定しました。

私たちは「ISMS・Pマークの取得を簡単に」というSecureNaviプロダクトの価値提供に留まらず、新たな価値や施策、事業を掛け合わせることで「セキュリティに取り組めば、売上が上がる」という世界を目指します。
今回の記事では、そのために実現したい10年後の目標や、今年の注力ポイントについてお話しできればと思います。

この記事の内容は、年始に行った社内キックオフの場でメンバーの皆さんにもお話した内容ですが、これからSecureNaviで働くことに興味がある方や、日々応援してくださる社外の皆さんにも読んでいただけると嬉しいです!


SecureNaviについて

私たちSecureNaviは「悲報をなくす」をビジョンに掲げ、2020年より情報セキュリティ領域における「文系のセキュリティ※」をDXし、本質的に組織の情報セキュリティ力を向上させるプロダクト・サービスを提供しています。

※文系のセキュリティ:技術力が求められるセキュリティ領域ではなく、社内規程、セキュリティ体制の整備、リスクアセスメント、教育、内部監査、第三者認証、インシデント対応など、組織における非技術的なセキュリティ領域のこと。

創業から5年が経つ現在、プロダクト「SecureNavi」は900社を超えるお客様にご利用いただいています。

「SecureNavi」以外にも、法令や認証基準、業界ガイドラインなど、あらゆるセキュリティ規制対応を自動化・効率化するプラットフォーム「Fit&Gap」、SaaSの提供に留まらず企業の本質的なセキュリティレベル向上を支援するためのコンサルティング事業など、様々な新規事業を通して、企業のセキュリティ強化を行っています。

ミッション「セキュリティに取り組めば、売上が上がる世界を作る」

ミッションの話に入る前に、私たちが事業を行っている情報セキュリティの過去を少し振り返ってみます。 
1980年代頃、初めて「コンピューター犯罪」という概念が生まれ、セキュリティの考え方が萌芽しました。その後インターネットの普及に伴い、様々なコンプライアンス要件法令が整備されてきました。昨今では、高度化するサイバーセキュリティの脅威にどう対応していくかが、業界における大きなテーマとなっています。
このように、情報セキュリティは時代とともに変遷してきました。

2020年代も折り返しに来ていますが、この2020年代の情報セキュリティトピックを象徴するものは何になるでしょうか。

ここである偉人の名言を紹介させていただきます。

未来を予測する最善の方法は、それを発明することだ。

アラン・ケイ(アメリカの計算機科学者)

「悲報をなくす」というビジョンの実現のため、2020年代の情報セキュリティを象徴するアプローチを、私たちが作っていかなければならないと思っています。 そのために、今年私たちは、新たに「セキュリティに取り組めば、売上が上がる世界を作る」というミッションを掲げました。

このミッションを制定した背景を語るにあたり、いくつかの文献の内容をご紹介します。

経産省やIPAが発行しているサイバーセキュリティ経営ガイドラインでは「サイバーセキュリティの取り組みは、企業における社会的な責任です。」と述べられています。

また、経済同友会が出している資料では、「経営トップがセキュリティに関する危機感を持たなければいけない。 そして重要な経営課題だと認識をしなければいけない。」といった表現も見られます。

これらを読んでみて、私は痛烈な違和感を持っています。 
なぜ、こんなにも社会において「セキュリティが大切だ」と言われ続けているにも関わらず、未だにセキュリティの取り組みのモチベーションが「経営者の意識」や「経営者の認識」に依存しているのでしょうか?

それは、セキュリティへの取り組みが「企業の論理」と接続できていないからだと考えています。一般的に、企業においては「売上が上がるか」「コストが下がるか」といった軸で物事が判断されていきます。それが「企業の論理」ですが、セキュリティの取り組みは、これらのどちらにも当てはまりにくく、後回しになってしまっているのが現状です。

SecureNaviはスタートアップとして、この構造の変革に取り組んでいきたいと思っています。そのために必要なキーワードが、セキュリティの経済化だと思っています。

セキュリティを企業の利益モデルと接続させる。短期的なP/Lと接続させる。そしてセキュリティに取り組むことが将来の損失を防ぐことはもちろん、セキュリティに取り組むことですぐにメリットがある、だからやろうよ。必要な投資なんだよ。という認識を広げ、浸透させる必要があると思っています。SecureNaviは今の業界の構造を変え、セキュリティの経済化の実現を目指します。

セキュリティの経済化は、セキュリティの強化を担う「SecureNavi」プロダクトだけでは実現できません。「セキュリティ強化」の支援に加え、「セキュリティを評価する仕組み」、さらに「セキュリティの評価結果をマーケティングに活かす仕組み」を循環させることが必要です。

SecureNaviは1000億円企業を目指す

セキュリティの経済化を実現するため、今から10年後の2035年を1つのマイルストーンとして、数値目標を設定しました。 SecureNaviは、売上高1000 億円、時価総額1兆円の会社を目指したいと思います。

売り上げ1000億円、時価総額1兆円を目指すことは、どれくらい難しいことなのでしょうか。まず、売上高 1000 億を目指す上で今SecureNaviの立ち位置がどこに当たるかというと、ここです。 

きちんと現在の数字も入れてグラフを作成していますが、現在の数字はほとんど見えていません。シンプルに10年後1000億円を見据えて視覚化すると、現在の立ち位置はほぼ見えていないような数字であることがわかります。私たちは、今後もこの曲線を登っていきたいと思います。

私自身も、このグラフを引きながら、一瞬「できるかな?」と思いましたが、10 秒後には「できる」と確信しました。会社を創業して初めての資金調達の時、SecureNaviは初めて事業計画を作成したのですが、その時に立てた目標は導入社数100社でした。当時はまだ導入社数が数十社程度で、倒れそうになっていたので「今でも精一杯なのに、その5倍って無理だろう 」と思いながら、計画を立てたことを鮮明に覚えています。

しかし、現在のSecureNaviの導入社数は約900社に上ります。あの時と比べて、約50倍もの成長を実現しているわけです。あのときの不安を、圧倒的に大きく超えていきました。なので、今、ここにいるSecureNaviのメンバーが抱いている「本当にいけるのか?」という違和感に対して、僕は「いける」と自信を持って返答したいと思っています。

国内で時価総額1兆円を実現できている会社はどのくらいあるのか、イメージは湧くでしょうか? 2025年1月9日時点では、東京証券取引所に上場している企業のうち、176社が時価総額1兆円を実現できます。これを実現できているセキュリティ業界の会社は、トレンドマイクロ社のみです。

トレンドマイクロ社は1988年創業で、そこから3年後に「ウイルスバスター」を提供開始し、セキュリティのソリューションを提供していきながら、創業から25年というタイムスパンで売上1000億円を達成し、今は売上2000億円を実現されています。これが約20年前の話です。
私たちはさらに10年成長曲線を短くし、創業から15年の2035年までに、売上1000億円というマイルストーンに向けて取り組みを進めていきたいと思っています。

私たちは、創業当時に不安の中ひっぱった事業計画を大きく超えることができました。この体験をまた実現し、10年後に、ここにいるみんなで答え合せをしたいです。

2025年の成長曲線を急加速させていくために

2025年、SecureNaviが「セキュリティの経済化」に向けて成長を加速していくために、注力していくポイントは以下の通りです。

  • 新規事業への投資

昨年は「Fit&Gap」のマーケットフィット、プロダクト提供に留まらない情報セキュリティ支援を行う「トラストコンサルティング部」の立ち上げなど、主に「セキュリティ強化」に向けた新たなアプローチに挑戦してきました。今年はこれらの事業を成長させることに加え、セキュリティの経済化サイクルを実現するための「セキュリティ評価」「セキュリティマーケティング」の領域の事業も本格化していきます。

  • 長期的な成長を実現するための土台づくり

「SecureNavi」を始めとする「セキュリティ強化」施策に該当する事業については、これまでよりもさらに深くお客様の課題を掘り起こし、解決に繋げる本質的なセキュリティ支援を目指します。プロダクトそのもの、お客様との打ち合わせ、お問い合わせへのやりとりなど、あらゆる接点の質を上げることで、長期的な成長を実現するための土台をつくる1年にしていきます。

  • テクノロジーへの投資

テクノロジー、特にAIへの設備・人的投資も昨年に引き続き強化していきます。これからセキュリティ領域において、AI活用はもちろん、データとコンパウンドがキーワードになると考えています。SecureNaviが持つデータを適切に活用し、サービスに反映することで他社には提供できない新たな価値を生み出せると思います。
インターネット誕生の頃のように、AIも乗り遅れるとその後の成長に大きく差が出ると考えています。私たちはAIの進化にベットし、AIネイティブなプロダクトを実現していきます。

最後に

最後に、改めてSecureNaviのビジョン「悲報をなくす」について、そして私がここに込める思いについてお話させてください。

2023年の夏、私は東日本大震災の被災地を訪れていました。下に掲載している写真は、その時訪れた、ある小学校の写真です。この小学校は、当時108人の児童が学校生活を過ごしていましたが、津波により教員10名を含む84名もの命が犠牲となってしまいました。

次の写真は、そんな小学校を裏山から撮影した写真です。学校の校庭から裏山を登るまで、ものの5分もかかりませんでした。当時の津波はこの裏山までは来なかったといいます。地震発生から津波まで、およそ1時間の時間がありました。それなのになぜ、これだけの命が失われてしまったのでしょうか…。

その原因の一つが「マニュアルの不備」だと言われています。災害対応マニュアルには、津波が発生したときの避難場所として「近隣の空き地・公園等」としか書かれていませんでした。また、マニュアルの内容をチェックする仕組みも欠落していました。結果として災害時に高台への避難が叶わず、多くの尊い命が失われてしまいました。

マニュアルの整備は非常に重要なことです。でも、その重要性を、普段はなかなか気づけない。優先度を上げることも難しい。当時の方々も、悪意があったわけでは決してないと思うんです。教育現場の皆さんも、日々の業務で忙しく、手に負えない状況だったのかもしれません。

これはセキュリティも同じだと思っています。だからこそ、これを「経営者の意識」や「認識」ではなく、仕組みで解決したい。ここでもう一度、私が冒頭で紹介した言葉を再掲します。

未来を予測する最善の方法は、それを発明することだ。

アラン・ケイ(アメリカの計算機科学者)

私たちが、セキュリティを経済化し、企業の合理的な意思決定の中にセキュリティを組み込み、企業が今よりも積極的にセキュリティに取り組む未来を作ります。そして、いつの日か、世の中のありとあらゆる悲報を、私たちのアプローチで、私たちの手で、なくしていく。それが「悲報をなくす」というビジョンに込められた想いです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。



SecureNaviでは、ビジョン・ミッションの実現に向け、一緒に働く仲間を募集しています。

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