バルセロナのオーガニック食品店
ー バルセロナ きらきら太陽の真下のカフェで ー
◇このエッセイは二十年ほど前のバルセロナのお話しです◇
オーガニックの野菜や
環境にやさしい洗剤など、
自然素材のモノを
テーマにしたお店が増えている。
ただし、こういったお店に行くのは
若い世代の20代から40代が多く
それじゃぁ50代以上の人々は興味がないのか?
というとそうではない。
それらの世代の人たちは
昔ながらの伝統食を食べ続けているので
特にそういったお店に
行く必要もないのだろう。
例えば、乾物屋さんのようなお店に行くと
何種類もの豆が種類別に置かれている。
豆は昔から皆に親しまれ
サラダやスープ、煮物には
欠かせない栄養満点の食材だ。
タラの塩漬けなどは
水に戻してから調理をし。
アンチョビなども家で
自家製のものを作ったりする人もいる。
取れすぎた果物は
ジャムにしたり、ビンに詰めたりする。
貧しい時代を生きてきた人々の
食の知恵が生きているのだ。
こういったことは、
日本でも同じことだろう。
バルセロナでは自然食というと
たいてい日本食だという答えが返ってくるほど
日本食は健康によいものとして好まれている。
自然食のお店のドア付近によく貼ってある
指圧や、ヨガ、太極拳の生徒募集のチラシを見るたび
チャレンジしてみたいと思い、
連絡先の電話番号が書いてある
紙切れを引きちぎっては見るものの
結局、連絡することもなく
引きちぎった紙切れだけが増えていったことを
思い出してしまう。
ここからは二十数年前からヒューッと時間をもどし、現在のことをかきます。
今のバルセロナでは
どんどん自然食品系のお店が増え
食にとどまらず、環境問題にも
積極的な取り組みが増えている。
例えば、量り売りのお店が増えている。
それはこういうことだ。
自分で欲しい分だけ紙の袋に食材を入れて
それをレジに持って言って購入する。
そう、ゴミが出ないのだ。
まぁ、正確に言うと紙袋だけがゴミになる。
それでも、この取り組みで
ゴミの量は少なくなる。
それにしても、
自然食品店に行くと
目にすることが多いのがアルファベットで書かれた
日本語だ。
Umeboshi 梅干し
Matcha 抹茶
Kombu こんぶ
Miso みそ
Nori のり
Nigari にがり
Kuzu くず
などなど、、、
10年前まではワカメを買っても
紙でも食べているみたいで
はっきり言って食べられなかったけれど
今は、スーパーマーケットで
普通に食べられるワカメが
3ユーロ以下で購入できるのがありがたい。
近所の自然食品店では
最近、備長炭が売られている。
どんなふうに使うのかを聞いてみると
水用のポットに入れると
おいしい水ができるのよ!と
店長が教えてくれた。
確かに、私も日本にいた時に
それ、試したことがある!
日本の昔ながらの知恵や文化を
海外では必要としているのだなぁと
思ったのであった。
それでは、今日はこの辺で。
良い1日を、ボンディア!
バルセロナのガイドブック
『心おどるバルセロナへ』には
オーガニック食品店もいくつか掲載されています。
何時間でもいられてしまうくらい
楽しくて
本やキッチンツールがあったり
ワインコーナーもあり
さらに、カフェテリアも併設されているので
食事もできる。
それが、とっても美味しいのです。
ぜひ、手に取って見てもらえたら
うれしいです。