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「気になる存在」の話

second placeの佐藤です。
どうぞよろしくお願いします。

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小学生のころ、漫画『キャプテン翼』から多大な影響を受けてサッカーに熱中していました。当時海外サッカーをテレビで観ることができる貴重な機会だった『トヨタカップ』というクラブチーム世界一を決める試合に、にACミランというイタリアの名門クラブが来日したのですが、その中にパオロ・マルディーニさんという選手がいました。

試合中、テレビの解説者の方が『彼は将来イタリア代表チームのキャプテンになる選手ですよ』と言っているのを聞いていたり、その試合で彼が肩をケガしてしまい途中退場となってしまったこともあり、とても印象に残っており、サッカーを離れた後も、現在に至るまで私にとって「気になる存在」となっています。

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マルディーニさんは現役選手としてクラブチームで結果を残し続け、当時の解説者の方の発言の通り、長くイタリア代表チームのキャプテンとして素晴らしい活躍をしました。

彼のように若いうちから才能を持ち、長期間にわたり活躍し続ける選手がたくさんいる中で、私が他のそうした選手ではなく、マルディーニさんが気になる理由を考えてみると、ACミランひとすじである点だと感じています。

海外のプロスポーツチームでは、ビジネスの側面が強く、運営側の考えがチームに色濃く反映されている印象です。(象徴的には、チームが優勝したときに最初にトロフィーが渡されるのは、選手や監督ではなくオーナーであることが多く見られます。)

また、実力がないと明日にでもクビになってしまう非常に厳しいプロスポーツの世界の中で、下部組織からACミランに所属し、数多くの他のチームからの魅力的なオファーがあったであろうにもかかわらずチームに残り続け現役を引退、ACミランへの強い愛情があるからこそ引退後から現在に至るまでも様々な形でチームを支えている、そんな想像を勝手にしています。

現役引退後のマルディーニさんの発言からは、ACミランが持ち続けるべきフィロソフィーといいますか、もはや勝ち負けを超えたプライドのようなものを感じます。運営側がこうしたものを持っていないという理由で敢えてチームから距離を置いた期間があったり、チームが低迷期の中でも「チームの成熟度が上がり、あの時代の(黄金期の)ミランから感じた身震いを再び感じることができた。」などの発言をしたり。

選手の意思ではどうしようもない世界であること、自分のことをより良い評価をしてくれるチームに移籍を繰り返すこと、結果を残すことにこだわり続けること。こうしたことはとても大切なことですし、むしろ尊敬の念を持って優先すべきことだと思っています。

ただ、こうした厳しい世界だからこそ、勝ち負けを超えて自らが信じるあるべき姿勢を貫いている選手が、私にとっての「気になる存在」なんだと思っています。

second place 佐藤

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