見出し画像

山本意月:『透膜による遮断/つばのぬめり』について

出演者一人一人に、作品について自由に書いてもらいました。直接のネタバレはありませんが、作品のテーマに触れているnoteも多いためご注意ください。このnoteは、猿田俊彦役、山本意月のnoteです。

=======

基本的に、綺麗なものが好きです。
綺麗事もですし、キラキラしたものとか、清涼感のあるもの、何だろうポカリスエットの広告とかにありそうな感じとか?ああいうのが好きです。
それはつまり、この作品の雰囲気はあまり好みではないということでもあります。
この作品は「どろどろ」というか、それこそ「ぬめぬめ」という感じで、自分が作品を書くときに、このストーリーをメインに持ってこようとは考えないものです。特に配役が決まって(このセリフ、自分が言わなきゃいけないのか……)となってからは、役の気持ち悪さにどう向き合うかと悩みました。
稽古を重ねた今でも、役のやっていることは分かりません。作品のテーマも、作演に教えてもらうまでよく分からなかったです。今思いましたけど、顔見知りまたは友人という関係になってから、月日はある程度経ったとは言え、作演のこともよく分かってないわけですから、作品のことがよく分かってなくても然りかもしれない。

それはさておき、今、作品のテーマについて説明するなら、「受容かな……?」と答えます。あくまで、?付きです。他者に受け入れられること、受け入れてもらおうとすること、受け入れられないことを受け止めること、受け入れないこと。

先ほども言ったとおり、稽古を重ねてもやっぱり、役への共感は芽生えていません。アイドルオタクにも色んな方向性ありますからね。ついでに言うと愛着も湧いていません。だって気持ち悪くて……。
では、今、自分が役に対して感じているのは何だろうと考えると、哀れみです。でも、この哀れみが、単純に「気持ち悪い発想の可哀想なやつだ」という思いから生まれているんでしょうか?もう分かりません。
体感としては本当に共感はできていません。でも、もしかしたら自分もこういう発想になる日が来るかも?という気持ちはあります。他者に受け入れられないこと、自分の理想に合わない自分が受け入れられないこと、それが募りに募った暁には、自分もこうなるかもしれない。
稽古を進めるうちに、紙面上の気持ち悪いキャラクターは、どこかにいるかもしれない誰かとして、自分の前に現れています。

文の締め方も分かりません。 ステまでにもう少し分かることを増やしたいです。

=======

★公演詳細

第二懺悔会2024年度駒場祭公演『透膜による遮断/つばのぬめり』
作・演出/甲斐敬識

■日程

2024年11/22(金) 13:45開場 13:55開演
2024年11/23(土) 09:15開場 09:25開演
2024年11/24(日) 14:15開場 14:25開演

※受付は行いません。
※上演時間は約40分を予定しております。
※予約は不可となっております。直接会場までお越しください。

■会場

駒場⼩空間(東京⼤学駒場キャンパス多⽬的ホール)
京王井の頭線「駒場東⼤前」駅東⼝より徒歩7 分

全席自由・無料カンパ制

いいなと思ったら応援しよう!