失格男の試み
昨日の続き
別居親にできることって、本当に限られているなと思う
ましてや、今のように離れて暮らしていたら尚更だ
ただ、先日の相手方からのメッセージを見て、親権を持っていたとしても、出来ることに限りがあるんだなと思った
てっきり娘たちと母親との関係はある程度良好なものだと思っていたが、親元を離れた娘たちの母親に対する態度は、別居している私と大差がないのかもしれない
相手方の言う通り、子供達は離婚をした両親に対して一言あるのは当然だろう
無責任に自分達から、それまであった家族という器を奪い去ったことは紛れもない事実なのだから
これまで私は、相手方のせいだと離婚を選択してきた自分を正当化してきたが、子供たちにとっては、どちらかが良いとか悪いとかの問題ではなく、離婚をした事でそれまで壊れることなど想像だにしなかった家族という形が突如して壊れてしまう、その事自体が受け入れ難い事なのだと気がついた。
父親の愛情、母親の愛情、そのどちらも子供たちにとって身近にあって当たり前だったはずなのに突如として、その半分が身近なものでは無くなってしまったのだから
子供たちにとって、親の離婚とは、それまで絶対的にあった安心が突如としてなくなる。
無くなるなんて疑うことすらなかったものが、ある日突然壊れてしまう
子供達にとってそれがどれほど残酷な事だったのかと今になってようやく気がついた
とは言え、今更悔やんだところでどうにもなるものでも無い。
せめて今出来ることを何かやってみようと思い、まずは長女に手紙を書いてみた
いつもの短い文章だけのハガキではなく手紙にしてみた
いつもの季節の挨拶や、当たり障りのない内容だけではなく、離婚をして傷つけてしまったことを詫び、大切に思っている事と、今でも家族で有る事は変わらないから、もっと頼ってもいいんだよと具体的に文章にしてみた。
便箋3枚にしたためられた、私の下手くそな文字に、娘は失笑するかもしれない
今更の謝罪に呆れるのかもしれない
ただそれでも、何もしないよりはマシなんじゃないだろうかと思ったのだ
気持ちを伝える事で、壊れてしまった私たち家族の、新しい形を作りたい
そのために何が正解かはわからないけれども、とにかく何かをやってみよう
何もしなければきっと何も変わらないから
3年半の月日を経て
新しい何かを始めてみようと思った
失格男なのである