ブランクを越えていけ!〜大器は遅れてやってくる〜
こんにちは。
漫画クリエイターのてるです。
セカンドスターでは、イベントに参加したりSNS上で交流させてもらいながら、同世代のコミュニティを楽しませてもらっています。
わたしは漫画やイラストで、お客様の販売促進をお手伝いする活動をしています。
フリーランスとなったのは、2005年。
それだけ聞くと「長く活動しているんですね!」と言われるのですが、実はけっこう長〜い専業ママ時代があるのです。
このコラムでは、フリーとなってから2年後に長男を出産して仕事から離れ、その後、空白の期間を経て、模索しながら自分らしい活動ができるようになった現在までを振り返ってみたいと思います。
セカンドスター世代のみなさんを、勇気づけられるストーリーになっていれば嬉しいです。
会社員からフリーランスへ
わたしのキャリア(というほどのモンでもない)をかいつまんでお話します。
まず新卒で家具メーカーに入社し、その後はデザイン事務所でイラストレーターの仕事と出会い、東京のゲーム会社へ転職してからは広報デザイナーとWEBを担当しました。
ゲーム会社勤務時代の30歳で結婚し、数年後に夫が静岡へUターン転職することに伴い、わたしも同時退職してフリーランスの道へ。
かねてより「イラストのお仕事がしたい」と思っていたことと
「あなただからお仕事を頼みたい」
と言ってもらえる存在になりたいとの想いから、ひとりで活動をはじめました。
営業経験もなかったわたしですが、創業塾という起業を学ぶ講座に参加してご縁をひろげたことと、会社勤めしていた頃から培っていた人脈のおかげもあって、フリーランス2年目で会社員時代のお給料を稼げるくらいになっていました。
長い専業ママ生活のはじまり
そして2007年に長男の出産で、一時お休み期間に入ります。
当初は1年くらいで復帰する予定でいたものの、はじまってみると…育児はあまくない!
寝たと思ったらすぐ起きる息子…
母乳育児へのこだわりも強く、自分がやらなくてはと自らを追い込んでいました。(しかも乳腺炎になる)
産後6ヶ月頃にイラストのお仕事を頂いたときは嬉しくてお受けしたのですが、息子が寝ている時間に作業していたところ、体力的なしんどさと、納得いくまで仕上げられない自分がいて
「わたしには両立は無理だ!しばらく子育てに専念しよう」
と決めてしまいました。
長男が3歳をむかえる直前に長女を授かり、専念期間はさらに延長へ。
お子さんが小さい頃から仕事との両立をさせている方もたくさんいるし、今思えば、もっとうまくやれたかもしれないなと思います。
でも、当時の自分にとっては精一杯でした。
あるとき、ふと開いた新聞に、同時期に起業した方が紹介されている記事を見つけて
「この人はこんなに活躍しているのに、自分は…」
とショックを受けたこともあります。
喜ばしいことなのに、自分と比較してしまって喜べない情けなさ。
そっと記事を閉じ
「今はいいんだ。
子どもたちとの時間が大切だから、これでいい」
と思いながらも、その後何年も新聞を見ることを避けていました。
子どもが大きくなった今なら、幼い子たちと過ごす日々は二度と帰ってくることのない、かけがえのない時間だったと思えます。
ですが、このときのわたしは「自分だけが止まっているような」気持ちを抱いてしまったのでした。
再び社会とつながる
娘が幼稚園の年長だった頃、知り合いのカウンセラーさんから連絡があり、ホームページ制作をさせていただくことになりました。
その方は先輩ママでもあり、娘が幼稚園に行っている間しか作業ができないことなどを理解したうえで「てるさんにお願いしたい」と言ってくれたのです。
仕事のやりとりをはじめてみると、よみがえってくる感覚がありました。
それは「社会とつながっているという実感」です。
同時に「自分がやることで、誰かの役にたっているという喜び」を久しぶりに味わいました。
その後もホームページの更新や、カウンセラーさんが出版した本のイラストを描かせていただくなど、複数年にわたり継続してお仕事をさせていただきました。
この時に
「たとえ一つでも、依頼されているお仕事があるというだけで、気持ちの充足感が全く違うものなんだ。0と1との違いって大きいんだな。」
と思いました。
社会とつながっている自分。
誰かの役にたっている自分。
お母さんとしての役割以外にも、必要とされているわたしがいる。
このことに、どれだけ癒されたかわかりません。
さらに模索の日々、そして
カウンセラーさんがホームページをご自分で運営することになったので、わたしの業務は終了することになりました。
営業力のないままフリーランスをはじめ、ひとのご縁と運の良さでなんとかやってきたわたしです。
何もなくなったときに、どうしたらいいのかわからず、ママ友のアルバイト先で一緒に働いてみたり、在宅ワークのデザイナーに応募して働いた時期もあります。
アカウントだけ作りながら何年も放置していたTwitterを動かしはじめて、活躍しているクリエイターさんはどうやって営業しているのか情報をさがしたり、クリエイターコミュニティに入ったり、クリエイターむけイベントにも参加してみたりしました。
なかなか芽が出ないタネをしつこくまき続けて、やっと、去年から色んなお声をかけて頂けるようになりました。
「娘が中学生になる頃には、軌道にのせられるといいな」
密かにイメージしていた願望が、現実になりつつあります。
ブランクを強みに変えて
最近、フリーランス開始当初にお会いしていた方と、再びFacebookでつながることができました。
お友達リクエストがきたので見てみたら、2005年に参加した創業塾で講師をしていた起業家の女性だったのです。
その方は「専業主婦17年ののちにネットショップで起業して成功」したあと、起業家育成や広報職グループの代表、麹ケーキの販売など、幅広いビジネスを手がけていらっしゃいます。
「わたしも専業ママ期間が長くなってしまったので、親近感です」
とメッセージを送ると
「女性はブランクのあとのほうが、強みになってくると思いますよ」
との言葉をくださいました。
17年の専業主婦をしたあとでも、こんなに活躍している方がいる!
お会いしたのはママになる前だったので、今になってみると「17年専業主婦」の重みがわかります。
とても励みになる再会でした。
子育て経験を活かして
そして先日、漫画のクライアントさんから「子育てママにお願いしたい」と新たなお仕事を頂くことになりました。
子どもがまだ小さかった頃、子育てママならではの視点のお仕事もあると聞いてはいたものの、余裕がなくてできなかったわたしです。
それが今になってお声かけいただけるなんて、なんだか不思議だなと思いました。
行動し続けることで、発信し続けることで、自分をとりまく世界もそれにともない動いていくのでしょうか。
そしてただ行動するのではなく、自分らしく動くこと。
自分らしさを表現していくことが、大切なのかもしれません。
わたしも、17年の専業主婦後に起業家となった女性のように、ブランクをのりこえて輝くひとでありたいなと思います。
めざせ、大器晩成!!!
執筆:てる(https://twitter.com/Terukon9)
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