SCP財団とインターネットミームについて
#KENMAYA です。
先日”SCP財団”がTwitterで少しトレンドになっていました。その理由というのもいわゆる陰謀論支持者が”SCP財団”を『現実に存在している団体であり、初期のオウム真理教を彷彿とさせる秘匿性と危険思想を持つ団体である』と誤認し、ツイートをしたことが発端となりました。
そもそも少し調べれば分かることなのですが、”SCP財団”とは架空の団体であり、都市伝説や超常現象、霊的存在などを主にインターネット上の匿名の人たちが、「あたかも存在するかのように」詳細な報告書や検証事例などを書き込むことによって、創り上げられてきたコミュニティです。
近年ではそのクォリティの高さから、映画の原作として採用されたり、インスパイアされたゲームや小説が発売されたりと、多くの作品に影響を与えるまでに成長しました。様々な国の匿名の人たちによって創り上げられた異常存在・超常現象(SCPオブジェクト)は、時代的背景や創作者の国の独特の文化を反映しているものも多く、そのSCPの持つストーリー(Tales)を読むだけでも非常に興味深い物語もあれば、読めば読むほど意味がわからなくなるような奇妙な物語もあったり、本当に良く出来たコミュニティだと思います。
さて、そんな”SCP財団”はいわゆる”インターネットミーム”の一種であり、”インターネットミーム”とは、インターネット上で流行っている一文(センテンス)であったり、音楽の一部であったり、近年では短編動画であったり、と形は様々ですが、いわゆる『面白ネタ』として扱われるブーム、バズのようなものです。
世界中でこのような”ミーム”は日々作られており、パロディやオカルト要素を含んだもの、アダルトなもの、攻撃的であったり、差別的であったりするものも多くあります。もちろんその大部分は無害であるものの、多くが著作権を侵害したものであったり、製作者の意図しない使われ方をすることが少なくありません。
昨今、コロナ禍をきっかけにした世界中のマスメディア、世界的組織に対する信頼性の低下と、シャルリー・エブド襲撃事件をきっかけにした、風刺に対する世間からの強い圧力を受け、パロディ文化にも少なからずその影響が見受けられます。
逆に出処不明、データや論文など科学的証拠の存在しない、都市伝説や陰謀論といったデマや妄想の類は、インターネットを使い、物凄い勢いで拡散され、あっという間に人々の間に広がっていきました。
今まで”ミーム”はどちらかと言えば、インターネットの深層、閉鎖的な空間や掲示板で生み出され、ブログや動画共有サイトで共有されてじわじわと広がるものだったのが、インターネットの進歩と共に、あっという間に多くの人の目に触れるようになり、それと同じことが陰謀論などにも適応されるようになってきつつあるわけです。
これは古くからインターネットに触れてきた人であればあるほど、鼻で笑うような妄言や陰謀論を、スマホ世代からインターネットに触れるようになった人ほど信じやすい傾向にあります。
”SCP財団”が保有するSCPオブジェクトの中には、こういった『”ミーム”汚染』(※本人が意図することなく、言葉や画像、あるいは常識に対する認識が変わってしまうこと)を引き起こすものも存在しているため、ある意味で架空の存在であるはずのSCPが現実のものになりつつある、ということなのかもしれません。
もちろんわたしは”SCP財団”とは何の関係もありませんし、陰謀論や都市伝説も笑いながら見るタイプです。インターネットミームに対する耐性も十分すぎるほどにあります。ねこです。よろしくおねがいします。
ここまで読んで頂き、ありがとうございました。
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