おはようございます。
#意識低い系社長 です。
今日は人事教育についてお話をしたいと思います。
1.人事教育の基礎
人事教育とは、自分の会社に対する忠誠心、仕事に対する誇り、そして円滑なコミュニケーションを取れるように教育をすることです。
決して、「仕事の進め方」だけを教育だとは思わないでください。
新卒、既卒、中途に関わらず、新規に採用をした人は、入社してすぐに会社に忠誠を誓う人はいませんし、仕事を誇りに思う人はいません。
もちろんスカウトした人材や、企業側から声をかけた人材は別です。
それはその対象者が既に「仕事ができる」と評価されているからです。
ただ、ほとんどの場合は応募者を企業側が選定します。
その選定基準については、全く別のお話なので、今日は割愛します。
話を戻します。
新しく採用した人は、基本的に真っ白な状態です。そこに会社の社風や配属先に必要なスキル、ビジネスマナーや上司との面談などを叩き込むわけですが、最も重要なことは、「新規採用者は受動的である」ということです。
採用する側からすると、積極的に動け、自発的に考えろ、といった具合に、新規採用者に対して「能動的な態度」を期待しますが、これは大間違いであり、真っ当な人事教育ではありません。
「受動的」である新規採用者に対して、人事教育側が「積極的」にアプローチを行うことで、新規採用者は徐々に「能動的」に変化していくのです。
2.人を積極的にするためには
山本五十六の言葉にもあります通り、
「やってみせ、言って聞かせて、させてみて、褒めてやらねば、人は動かじ。」
ご存知の方も多いとは思いますが、実はこれには続きがあります。
「話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず。やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず。」
つまり、人事教育において、
新規採用者へ、
「まずは教育側が」やってみせて、
「教育側がきちんと体系立てて」言って聞かせて、勉強してもらって、
「出来るか分からないけれども」やらせてみて、
「結果がどうであれ、いいところを見つけて」褒めてやる。
ことが大前提です。
子ども扱いするな!と新規採用者から怒られるかもしれませんが、人間の心理とはこういうものなのです。
大人になってから面と向かって褒められたことのある人、どれくらいいますか?
さらに、山本五十六の言葉に続けば、
「教育者が」新規採用者と話し合い、
「教育者が」新規採用者の話や感想に耳を傾け、
「教育者が」新規採用者をのやることを承認して、任せておく。
「教育者が」新規採用者が頑張ってる様子を見守り、感謝して、
「教育者が」新規採用者を信頼していることを言葉で表す。
これでやっと、新規採用者は積極的に動き、自発的に発言を行い、会社にも忠誠心を持つようになり、部下として立派に成長してくれるでしょう。
3.人事教育を行う上で
先述した通り、教育者とはかくも大変なものなのです。
なぜ大変かって、人を育てることは画一化された作業ではないからです。
千差万別、人によって生まれも育ちも性格も全て異なります。
その特性を掴み、人心掌握術に長けた人間でなければ、教育者は勤まりません。いくら仕事ができる人でも、いざそれを人に教えてみろ、と言われてもできる人はほとんどいないのです。
教育者は教育者になるためのトレーニングが必要です。
人事教育者を育成できるのは経営者か経営者に近い人物でなければ、意味がありません。経営者の考えを深く理解し、それを採用者に噛み砕いて説明を行える人物でなくてはいけないからです。
そんなことに時間を割けない、という会社は一代きりで終わります。
もっと言ってしまえば、究極、会社という組織は経営者の考えや理念、理想を叶えるための機関であり、従業員は皆それに賛同していなければ必然的に経営者の寿命と共に消滅します。
つまり、経営者の考えや理念を後世に残したいのであれば、経営者自ら人材育成を行わなくてはなりません。これは会社の存続以上に重要なことのはずです。
4.まとめ
わたしは経営者としての目線も、従業員としての目線も、中間管理職としての目線も、経験してきました。
それで言えることは、世の中のほとんどの経営者は「経営理念」がないことです。中小企業の社長は9割方、「金のため」と答えるでしょう。
その程度なのです。世の中を良くしたい、便利にしたい、楽しくしたい、と思い努力している経営者なんてほとんどいないのです。
わたしは「金のため」でも別に構いはしません。ですが、「経営理念」のない会社は長続きできません。従業員もどこを見ていいのか分からないからです。
今後、後継者不足による中小企業のM&A、廃業、統廃合、倒産、はどんどん増えるでしょう。失業者も多くなるかもしれません。
ですが、それでいいのかもしれません。今まで経営らしい経営をしてこなかったツケが回ってきたのです。
わたしたちは、まっさらな大地から仕事を作りましょう。
そして二度と同じ轍を踏むことのないよう、新しい考え方に基づいたきちんとした経営をしましょう。そうすればわたしたちの子ども世代にそのツケを支払わせずに済むはずです。
ここまで読んで頂きありがとうございました。
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