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キャンピングカーで出かけるの巻(7/15)

昨日リヨンに到着したらちょうど22時になるかという頃で、クタクタに疲れていた私は街のレンタルトロチネット(スクーター)に乗って早めに帰宅しようということになった。

自転車以外で電動の乗り物に乗るのは心底気が乗らなかったが、バスを待つのも面倒だし、タクシーは好きではない。二人乗りが可能だということで私はただスクーターの前に構えて運転してもらうことになった。

人に運転してもらって乗るだけの二輪(極めて小さい車輪ではあるが)は最高で、初めて訪れた街の夜の景色を楽しむ。革命記念日の花火をパリで観れなかったことを伝えると(そんな観たいわけでもなかったのだが)、リヨンでも花火が上がるということで電動スクーターを乗り捨てて川沿いで花火を見ることになった。

「ちょっとスクーター乗ってみる?」と言われて、まず誰よりも自分の能力を疑ってかかる私は、ろくなことがなさそうなので辞めておくわと伝えたが、少しだけやってみようという事になった。
自分の能力を疑っているが好奇心は強めの厄介なタイプなのである。

ここを押したら進むよ、というところだけ聞いて発進したものの止まり方が分からず、スピードをぐんぐん上げるだけ上げてそのまま大通りにつっこみそうになったので、仕方なく「おにぎりじいさん」(だっけ?日本昔話的なやつで、おにぎりのお爺さんがコロコロ転がる的なお話のやつ)みたく転がって両足を負傷した。
小さい頃からの癖で、まず指を、手を守ろうとしてしまって、大抵の場合、まず足を負傷してしまうのだ。

自分が試してみなよ!と言ったせいだと相手を落ち込ませてしまったが、こういうものは誰のせいでもないし大したことでもないからと言ってその日は大人しく帰った。


.......わけがない!

花火は見とくでしょ!ということで、一番眺めの良さそうな川沿いまで歩くことにした。
ヒョコヒョコと足を引き摺りつつも革命記念日を我が物にという突然芽生えた使命感に燃える。

人混みとは言っても日本のお祭りと比べたらそんなに人も多くなくて、皆んなそこかしこに乱雑に座っていることもあって場所を見つけるのもそう難しくはない。

花火の開始時間を誰も把握していないところがフランスらしいが、結局よくわからない中途半端な時間にヌルッと始まり、どこがクライマックスかも分からない感じで終わった。これがクラブのDJだったら、流石に起承転結とか繋ぎどうなってるねん?と言われたことであろう。

夜の街を色々と案内されながら歩き、市の持っている土地で好きなように畑作業をして良いと言われているらしい区画で彼が育てているトマトとバジルを見学して帰宅した。(地味すぎる)

それから本日は足の様子が悪化して歩けない、ということでキャンピングカーで病院へ。なんと便利なキャンピングカー!色々と迷惑をかけているがここは甘えて病院へ行き、足を支える器具と薬を処方してもらった。
医師が良いといえばキャンピングカーで出かけようという話だったが、無事にOKが出たためその足でベルコースというエリアに出発。

足の不調で山登りはできなかったが、絶景を沢山観れたし、行き先を決めないで小道に入ってみるみたいな面倒臭い旅の仕方は私はしないタチなので、これはこれで良しという体験ができた。

スーパーで買った食材をキャンピングカーで調理したり(私は座っていただけ)、シャワーを取り出したりベッドを作ったり(私は見ていただけだが)、キャンプも悪くない。

自分一人だったら絶対やらないけど(面倒臭すぎる)。

夜中の大雨とカエルの合唱に包まれながら気持ちよく爆睡して本日は終了。

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