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早速電車が止まった!(7/30)

変わり映えのしない毎日が大好き!で馴染みのわたくしだが、今年は夏休みと称してバカンス(休暇)に出ることになった。約一週間ほどである。我ながらトチ狂ったか、という気分だ。

私の友人たちにもすっかり愛されているええやつ、こと、E氏は先立って家族とバカンスに出ているのだが、ミュージシャンはフェスシーズンでそれなりにちょこちょこ稼働があるということで、私の方が南仏に合流することになったのだ。

いずれにせよ、普段の夏休み以上にがらんとしたパリにわざわざいる意味はない。
E氏の家探しも、夏の間は何ももたらさないので中断中であるが、たまたま一つ新しいのが出たので私が代わりに内見に行った。

フランスは良い意味で皆んなケチなので、家の売買も個人間でやり取りしたりする。不動産屋さんを通す場合も勿論あるが、諸々の手数料などを考えるとウィン・ウィンなのだ。

しかしパリの小さなアパートとは言っても20区内は超高額、20区内に家を買っただけで「すごい!」と言われるほどである。「一階だけど、いいの?」と聞くと、むしろ夜中とか早朝に機材の運び出ししたりとかもするし、友達のスタジオがすぐ近くで勝手が良いなどもあってそこが第一候補となったらしい。

私なら絶対に選ばないが、彼は彼のロジックがあるのだろう。私の所感が知りたいと言っていたので一応感じた事を述べる。

結局、一時間もしないうちに買い手が見つかり振り出しに。E氏が物件を探している同じサイトで、私はお古のトースターや鍋などを探している。15€か.... もっと安いのあるだろう!と日本にいた時とは比較できないほど質素な感覚で生活をしているが、これはこれで楽しいものである。

地味にあの一階の家が気に入ってたらしく、しかも私にわざわざ見に行かせたという引け目があって落ち込んでいたので「何でも出会いなんて縁があれば繋がるもの。あなたのための家じゃなかったんだろうし、去るものは追わないに限るよ」と励ましというよりは自分のセオリーで相手の背中をバンバン叩いて、またそれぞれお古サイトでハントを続けるのだった。

しかしながら、ふと、もしかしたらオリンピック開催に最も相応しいのは実はパリなんじゃないかとすら考える。
一切合切のフランス人がいなくなるので、街のあらゆるスペースやサービスを外国人観光客たちに明け渡しているとも言えよう。働いているフランス人たちは文句を言いそうだが、その代わりに季節稼働で稼げる若者や外国人労働者もいるのだから、それはそれで社会が回っているとも言える。のか?

この前のキャンピングカー体験で味を占めた我々は、次は南仏をキャンピングカーで巡る旅(途中、E氏出演のフェス会場に寄る)を企画した。というか、向こうがプレゼンしてきたものに「いいんちゃう。トイレだけ汚くなかったらなんでもいいよ」と返して大決定した旅だ。

本当はカルカッソンヌでキャンピングカーに合流、のはずが、朝からリヨン駅に行くと「電気系統の故障で全線が運転停止になりました!」との話で、駅舎への進入すら禁止に。

週一レベルで電気系統の故障で電車が止まったり、6時間くらい平気で遅れたりするのだから、いい加減電気系統なんとかしろよ?というのはとてもジャパニーズ的な考え方なのだろうか。

かといえば、行政の書類提出など、日本よりよほど気軽にオンラインで出来るようになっていたり、アナログなんだかテクノロジカルなのか相変わらずよくわからない国である。

電車が止まった〜!どうするー?と相談の電話を入れると、兎に角何かと行動の早いE氏が「僕はキャンピングカーで⚪︎⚪︎まで迎えに行くから、そこまで飛行機で来れる?」と言いながら、オルリー空港発の飛行機を調べてリンクを送ってくれた。

どうやら、相乗りサイトもよく利用しているとのとこで、そこでもパリを出発する人たちに声かけてしてくれたようだが、流石にバカンス期間で、かつリヨン駅にいるため条件的に難しかったようだ。

面倒くさいので、ここはケチらずさっさと飛行機を取ることにした。オルリー空港に向かう前に△△で返金してもらってから空港向かった方がいいよ!とアドバイスをもらい、想像よりもあっさり全額返金してもらう。飛行機の方が高くついたが、朝から振り回されっぱなしの私を不憫に思ったE氏が「予想外のハプニングで疲れただろうから、今日はキャンピングカーじゃなくて宿を取った。ぼくからの贈り物だから気にしないで!」との連絡があり、人のお金も自分のお金も勿体ないものは勿体ないと思うタチなのだが、ここは黙って有り難く受け取ることにした。

どこにいてもハプニングはつきものだし、普段節制しているのだから当然無駄にお金を失いたくはないが、でも多少のお金の損失で済むならまた働けば良いのだ。

私は世界の創造主ではないのだから、思うようにならない方が当たり前。オルリー空港で快適に冷房を謳歌しながらバカンスに行って参ります。

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