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ねぇ、オリンピック開会式の話までいける?(7/27)

さて、オリンピック開会式。

友人はパリ郊外のおばさんちに居候中なので、私の住んでいる地区の無料開放広場のスクリーンで観ようという話になった。会社を早退するというので、16時にオデオン駅で待ち合わせをする。随分とお堅い会社で働く彼女だが、早退は各自の自由ということで、特に事前の申請も予告もなくパリにきた。相変わらず、激ゆるの国である。

しばらくずっと、天候は比較的良好だったというのに、開会式当日は朝から雨が降ったり止んだり。「スクリーンで観たいけど濡れるのはごめんだよね〜」と、ある程度好きなことはしたいが無理はしたくないというお互いの共通認識の足並みが今日も揃って、近くのスポーツバーやブラッスリーを覗く。

ここは有りや無しやとディスカッションを重ねる。とはよく言ったもので、いちいち席に文句をつけたり、ビールが高いだの食べ物が高いだのと言いながら、しばらくカルチェ・ラタンをふらふらとした。どちらにしたって高いのだから、ある程度でもう諦めることにした。
そして私たちが想像していたような人混みもなかったので席取りの必要もなく、早々と手持ち無沙汰になってしまった。

仕方ないので一杯飲んでは「もっと安い店あんじゃない?」と言っては移動し、ちょっとお腹減ったけど夜には早いよねと朝ご飯みたいなメニューをパン屋さんのテラス席で食べたり、私たちが揃うといつもこういうダラダラした時間を過ごしてしまう。セッカチな私ではあるが、意外とこういうフランス気質上等!みたいな人種に違和感がないのは、それだけ気が合うということなのだろう。

私たちは付き合う相手のタイプはいつも正反対だが恋愛観も結構似ているので、会う度に互いの恋愛状況をシェアしてきてもいる。

この日も変わらず散々に「愛とはなんぞ」「男とはなんぞ」みたいな話を面白おかしく、浅いんだか深いんだか分からない感じで浅く話していた。

そうこうしているうちに彼女が「セーヌ川で各国の船が通過するらしい!川の近くで観たい!」などと突然言いだし「!!!」となり、こういうモードになると彼女は信じられないほどしつこく意見を通そうとするので「そういう甘えは彼氏にしてくれ!私にしてくんな!」と文句を言いながら、でも結局最後はあまりのしつこさに最前列を陣取る事になった。

すると、ひとりの警察官がこちらの方へきて「船はノートルダム大聖堂の向こう側を通るから、ここで待ってても何も見えないよ」と内部資料を(携帯上で)見せてくれて、パラつく雨の中、無駄に立ち尽くすという罰ゲームを免れた。あの親切な警察官の顔は死ぬまで忘れないだろう。(正直に言うとすでに顔は忘れてしまったのだが、出来事として忘れられないってこと。メルシー!)

19時半の開会式開始前だったので噴水広場の近くにスクリーンのあるブラッスリーを発見。
「20€を超えない料理ならOK」という謎の共通認識をギリギリで通過したそのお店のテラス席に無事着地したのだった。

今から映画観たいから、続きはまた明日。
オリンピック物語は三部作へ.....

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