見出し画像

部屋にある生き物の気配。


北海道、4月も中旬。
最近部屋が寒い。

つい2、3日前まで春になりつつあり
ストーブをつけなくても暖かな気温だったのに最近寒いんだよ部屋が。

家に帰って、いつも待っているはずの文鳥さん(ごまちゃん)がお家にいない。

ごまちゃんは体調を崩して鳥専用の病院に入院している。

カルシウム源になるボレー粉。
カキの貝殻を砕いたチップ状のものを与えるのだが
それが今まで平気だったのにお腹に溜まってうんちが
詰まって出てこなくなった。

そのせいで食欲も少ない。
2、3日うんちが出なければ命が危ないらしい。
その処置のため入院となった。

入院手続きの際、同意書にサインをする。

先生は必要事項を感情をのせずに説明する。

•必要となるであろう措置にかかる金額
•夜間の見守り回数
•死んでしまう可能性がゼロではないこと
•面会、入院中の様子についての連絡
•損害賠償の請求をしない事への同意

ざっくりこんな感じ。

入院はこれが2度目。
前には卵詰まり+同じ症状で入院した。

説明を聞くのも2回目。
そしてこの説明を聞くと私は泣きたくなる。


ごまちゃんが死ぬかも
というパワーワードと、自分も感じているその予感にやられて涙がぽろぽろと勝手に溢れてしまう。


泣くな泣くな。と思いながらも止まらない涙。
先生はなるべく早く説明を終わらせ
ごまちゃんにストレスを与えない環境へ移したく
泣いてる私が気になっているであろう感は決して見せずに入院についての説明。


全部喋り終わった後
『私たちも一生懸命、処置させて頂きますので。』
『さあ、入院用のカゴに移ろうか。』と先生はごまちゃんへ話しかけ、逃げ出し防止に手で保定させながら
『お姉さんにごあいさつしようか〜』
とごまちゃんをこちらに向けて撫でさせてくれる。

うわああああああぁあぁぁああん。
と心の中はぐちゃぐちゃだが
極力おとなしく、冷静をよそおいながらも泣きつつ
ごまちゃんなでなで。


そんなお別れをしてきてから今日で5日目。

家へ帰るとぬくぬくしているごまちゃんがいない。
何の生き物の気配を感じないのが
こんなにもカラっカラで寂しいものとは。

なんか部屋が、やっぱり寒いんだよな。


あんなに小さき命の温もり。部屋にいないだけで
その部屋はさっ風景になる。
今日連絡したところ、退院許可が出ました。
ごまぴょん頑張ってくれてありがとう。先生、ありがとうございます。明日は休診日なので帰ってくるのは月曜日。
ここの先生は鳥さんが多分大好きなんだと思う。検査で保定する時も爪切る時もごまちゃんへ話しかけながら『良い子だね〜、よしよし。』と頭を撫でリラックスさせてくれ、『ちょっとお腹冷たいよ〜、はい、終わったよー!あら、拗ねちゃって、ごめんね!』とまるで子どもを診るかのように愛でてくれる。小鳥の専門病院と先生がここの医院にいることに感謝です。
今日もありがとうございます!

追伸

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?