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ロックの冒険(4)

僕の名前は「ロック」。イソヒヨドリだよ。
森を目指してハシボソガラスのクロウと旅をすることにしたのさ。

ホワイティはロックとクロウに言った。「そんなに森に行きたいなら、それまでにいろんなことを知っといた方がいいな。」
「お前は知ってるのか?」とクロウ。
「残念だがおれはあんまり詳しくねぇ。だけどな、ここから少し離れた広場にムクドリの群れがいる。そこのリーダーのスターリングに聞いてみな。スターリングならこの辺りでは詳しいはずだ。」

池で何日か滞在した後、ロックとクロウはスターリングに会いに行った。
広場に着いたが、たくさんムクドリがいてどれがスターリングか分からない。
「スターリングさんいませんかー?」ロックは大声で叫んでみた。
たくさんのムクドリの中から、一羽が首を持ち上げた。
「スターリングさーん!」ロックはもう一度叫んだ。
「そう何度も言わなくて聞こえとるわい。おれがスターリングだ。」
スターリングは眠そうな目をしてロックとクロウの方に歩いてきた。
「青い羽と黒い羽、お前たち何の用だ?」

「向こうの池のホワイティに教えてもらって来たんだ。スターリングさんが森のことに詳しいって聞いたから。」
「森のことを知りたい?」
「はい、そうなんです。」
「お前たち、女王ミニベットのことは聞いたか?」
「うん、少しはね。」
「あそこの鳥たちは、皆魔法をかけられている。鳴くことも忘れてしまった。皆ミニベットの家来のようになってしまったんだよ。森もずっと灰色の夜だ。だから行っちゃダメだ。」

「どうしても行きたいと言ったら?」
「おれも会ったことはないが、ミニベットの魔法を解く方法をローリーって奴が知ってるらしい。森へ行くなら、まずローリーを探すことをお勧めするね。
だけどミニベットの魔法を侮っちゃいけない。おれなら森に行くのを止めさせるけどな。」
「ローリーってどんな鳥なんだ?」クロウが聞いた。
「フクロウさ。もう長いこと森でミニベットの魔法から逃れて暮らしている。
そしてもしお前たちがローリーに会って、森に行くなら、お願いがあるんだがな」
スターリングは少し寂しそうな顔になってささやいた。

(次回に続く)

#小説 #冒険小説 #野鳥

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