モンスター製造機
私の母はモンスター育成が上手い。
ヤンデレ製造機なる人間がちょっと話題になったと思うが、これを観てた私は「うちのオカンや」と愕然とした。
クズの祖である父と結婚したのも20歳だったので、デキ婚ではないと祈りたい。
一度流産してるとは聞いているが、姿もしらないその子が結婚のきっかけとは思いたくない。
結婚式もしたし、義実家で一緒に生活をしていたオカン。
けれど、その結婚生活は10年に満たない期間で終わりを告げている。
父親が働かない
義実家で義父にセクハラを受ける
自分が働かないと生活が成り立たない
若いみそらで不満は沢山あっただろう
でも、その結婚も両親の反対を押し切って自分で選んだ道なのだ。
先が見えないにも程がある。
私が5歳の頃に不貞を働き過ぎた父にようやく見切りをつけて離婚をした。
しかし、私はこれがモンスターになったのは、母にも原因があると思っている。
きっと「自分が支えなきゃ」「私が助けてあげなきゃ」などといらん正義感だか母性が働いたのだろう。
残念ながらクズにはその心は届かない。
君に届け
届く事はない
きっと別れるギリギリまで父親の事を好きだったのだろう。弟が産まれた1年かそこらで離婚してるあたり…察するに余りある。
義実家を出され、旦那がいなくなった母は親ではなく女になった。
土曜の夜には男に会いにどこかへいなくなる。
一応フォローはするが、晩御飯は作ってくれた。
たまたまトイレに起きた当時小一の私が見知らぬ男と母が布団でねんごろになってるところにエンカウントしたこともある。
幼少期に見たくない光景ベスト3に入る。
とにかく子どもでは母の気持ちを埋める事はできなかったのだ。
今思えばヤベェ女だと思う。
母は自分のことを「子どもを育て上げた母」として評価しているようだが、目の前の問題ごとから目を逸らしてようやく生きていたのだろうと今なら思える。
子どもがいても,タバコを吸う
子どもがいる家に男を連れ込む
今思えば兄モンスターも被害者だったのかもしれない。
母が男のところへ行っている間、自分は妹と弟の面倒を押し付けられているのだから。
殴りたくもなるし
暴言も吐きたくなる
だからと言ってそれを赦すつもりないし
正当化もできない
ただ、思うのだ。
女でいたいのなら子どもを作るな。
遊びたいなら遊び尽くしてから結婚をすればいい。
世間がどうのとか、自分の思いだけで突っ走った結果、うちの親は2人とも「親」にはなれず、男女であり続けたい人になった。
子どもからしたら母は母で父は父なのだ。
男女の関係なんて未就学児にわかるわけがない。
私は土曜の夜、男に逢いに家を出る母の帰りを1人待っていた。
23時や0時に帰宅する母を出迎えるのが嬉しかった。
これで兄から殴られなくて済むという安堵もあった。
母が帰ってこない日は手紙を書いた「おかえり」と「おやすみなさい」ようやく平仮名をかけるようになった低学年の私が思い浮かぶ労いの言葉だった。
今思えばそんなものゴミでしかなかったし、それを書いたからって母が土曜の夜にいなくなる事に変わりなかった。
待っていた私に対しても「寝なさいよ」としか言わなかった。
きっと女である自分が母に戻るのが嫌だったのだろう。
女でいる余韻を邪魔した私はきっと母にとっては疎ましい存在だったのだと思う。
母になれない、父になれない人は子どもを作るべきじゃない。
自分の都合で愛したいペット感覚なら尚更だ。
母はきっと女でいることを捨てられず、その代償に兄に面倒を見させた事の後ろめたさからあのモンスターを作り上げてしまったのだろう。
子どもは親の鏡。
子どもや旦那がモンスターになったのなら、何故そうなったのか自分の行動をよく顧みてもらいたい。
DV被害者が悪いと言っているのではない。
だが、意図せずモンスターを作り上げる人間は確かにいるのだ。
それは自分かもしれないし、友人かもしれない。
自分がモンスター製造機にならないよう気をつけていきたい。
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