汗疱を克服した話 その1
私は2012年の始め頃から、2014年の終わり頃まで2年間、酷い汗疱に悩まされていた時期がありました。
備忘録としてもそうですが、今も悩んでいるでいる誰かが偶然この記事に彷徨いつき、私の克服記録を見て症状が改善すれば良いなと思って、当時のトライ&エラーを記しておきます。
私は医師ではありませんので、この記事内容の正しさや、医学的根拠については一個人の体験談ですので話半分以下でご覧下さい。オカルトアプローチです。
まずおさらい。「汗疱とは。」
皮膚科では手湿疹とも診断される場合があります。大体は指先に小さな水泡がプツプツと出来て非常に痒くなります。
かき崩すと水泡が潰れます。酷いとそのくらい痒いです。水泡が潰れると何かリンパ液のような水分が出ます。
水泡が潰れるので、皮が剥けます。
皮が剥け手が荒れたようになります。その時も痒いです。その後回復期に入ります。完治する頃にまた水泡が出来ます。その流れを繰り返します。
皮膚科に行くと大体は手湿疹といわれ症状の度合いに応じて、クリームかステロイドを処方されて様子を見ろと言われます。
対処療法なので完治できずに不満を募らせる方が多いと思います。病院では大体のケースで、原因はよくわかりませんとお茶を濁されて終わります。
では私のケースが克服するまでどのような変遷をたどったのか話をして行きましょう。
2012年春。症状に気づく。
もともと幼少時代はアトピー持ちでしたので、皮膚は弱い方だと思います。大人になってからも時折アトピーの症状は出てましたが、ある時小さな水泡とともに指先が痒くなるのに気づきました。
指の第1関節の手の甲側、水疱は各指に満遍なく出来ます。指先は神経が多いせいかとても嫌な痒みでした。
薬も塗らず、医者へも行かずしばらくほっときました。
2012年夏。症状悪化。
水泡は指の手の甲側だけでなく、手のひらの内側にまで及んで来ました。指の側面や付け根もです。
同じ時期にクライミングを始めてたものですから、チョークを手につけるので手が荒れやすいもんだと思って市販の薬を塗ってました。
「フルコート」とか「テレス」とかそういうのです。症状悪化を食い止めるのには多少役に立ったと思います。塗ったあと、かゆみはだいぶ収まります。
昼間は薬を塗って痒みを我慢するのですが、夜睡眠中に無意識に掻き毟るので、水泡が破れどんどん悪化します。
この段階になってやっと皮膚科へ行くことにしました。
診察結果はお察しの通り、、
医者:「手湿疹ですね。ステロイド出しときますから処方通り塗って、様子をみてください」とのこと。
私「原因はなんなんですかね?非常に辛いんです。」
医者「アトピーって原因不明って意味なんですよぉ。ストレスもありますし主婦の方もよくこの症状が出ます。あまりに辛いようならステロイド出しときますから。しばらく様子を見て下さい。」
私「あぁ、そうですか。。。」
「お大事に。」 が 「毎度あり!」に聞こえました。
まぁ、お医者さんも目の前の患者をこなすのに目いっぱいで普通はどこもこの程度の対応でしょう
しかしながら、取り敢えずは医師の指示に従い様子を見ることにしました。
2012年秋 症状激化。
この頃には掻き崩した指があかぎれのようにパックリと切れて血にもまみれ始めました。
手の甲側の指はとくに酷く、ビジネスの場での名刺交換も相手に不快な思いをさせるため、所謂、「車掌さんの白い手袋」を日常的に装着するようにまでなったのです。
綿100%のやつですね。日常的に触るものを汚さないし、薬も落ちにくいし非常に重宝しましたよ。
自分の手の状態を記録して写真を取っておくべきでした。
むしろ観覧注意のレベルです。
塗り薬はステロイドにレベルアップして毎日塗りたくってました。ステロイドを塗ると一時的にはよくなるのですが、薬の量を減らしたり、薬の強さを抑えたりするとまたすぐに発症します。
嫁さんにはクライミングのチョークに原因があるのではないかと言われました。そんなはずはないだろう思いながらも、だんだん自分の心がぶれ始めるのに気付き始めます。
2012年 冬 改善見られず。
冬に入ると、冬山登山、アイスクライミングなどチョークの使用頻度も下がり変化を観察できる時期となりましたが、水泡、あかぎれ、痒み、痛み出血でストレスが半端ない状態です。
手にステロイドを塗りたくってましたから、素手でいると電車のつり革もヌルヌルにしてしまいます。
ですから相変わらず「車掌さんの白い手袋」を常時装着していました。
この頃から、医者はもう信用できないのではないかと猜疑心が芽生え始めました。ネットで同様の悩みを抱える人などいないかどうか調べ始めたのもこの時期です。
2013年 春 迷走期に入る。
症状は相変わらずでした。
この頃から夜半に掻き崩すとき、特に痒くなる日と、そうでない日がある事に気付き始めます。
日本酒を飲んだ日夜半は特に痒くなるのです。多分体温の上昇とかゆみがと関係してるんだと思います。
まず、日本酒を飲むのを辞めました。
この時期からネットでの調査は更に熱を帯び始めます。
そして、この春から約1年以上の迷走が始まります。
まずは、手の温度が関係してるんだと思い、仕事中に痒みを我慢できない時は水道水を出しっぱなしにして手を冷やします。
そして薬を塗ってまた手袋をします。
冷やすもんだから、反動でまた手はまた熱を持ち痒くなります。これは水で冷やしている最中は良いですが、汗疱の症状は全く改善されませんでした。
この春先は花粉の時期で、何かのアレルギー反応も疑い検査に行きましたが、特に反応なし。歯の詰め物の金属にアレルギーを示している事も疑い調べますが異常なし。
ネットで汗疱の改善を調べると、よく効くと言われる「コーフル」という塗り薬が出てきました。
これは痒みの対策としてはよく効きました。
最初に使ったときの「これだ!」感は今でも忘れません。しかしながら、症状の抑制には効果を発揮しましたが、完治まで行きません。体に耐性が出来るのか効き目もだんだんと弱まっていくのがなんとも悲しかったです。
その他ネットの情報では、ビオチンの欠乏によって症状が出ており、それを補う事で症状が改善したという文献も見ましたので試してみました。
これもコーフルとの合わせ技で希望をもってしばらく試しました。
塗り薬がきいているのか、ビオチンが聞いているのかよくわからないまま、
大きな改善は見られず数か月で挫折してしまいました。
周りにはこの辛さを本当の意味で分かってくれる人間がおらず、誰も信用できなくなっていきます。
更に追い討ちをかけるようにこの時期、勤務先の支社長の交代劇よる派閥争いに巻き込まれて転勤を言い渡されます。
いっこうに症状が良くならないストレスと人間不信とでうつ病を発症する一歩手前まで行っていたと思います。
その2に続く。