英語学習歴4年を振り返り、英語ペラペラまでの軌跡をまとめてみた
秋の色が深まり、冬の訪れを感じる季節です。
少し寂しい気持ちにもなるけど、ちょっと切ないけどどこか懐かし気持ちになるこの季節が私は結構好きです。
秋の終わり、冬の始まり、だんだんと年の瀬が近づくこの季節は、一年を振り返るにはいいタイミングなのかもしれません。
英語学習は細く長く続けていくのが一番で、とにかく継続が大切です。
今となってはライフワークの一部、特にエネルギーを要さずとも自然に毎日取り組んでいる日課のようなものです。
英語学習を始めたばかりの時は、頑張って毎日1ページでも単語帳を開いたり、1つでもpodcastを聴いたり。
そういった積み重ねの一つ一つは決して無駄にはなりませんし、やがて英語学習を継続するための基礎体力になっていきます。
今学習を始めたての方は、そうした毎日の勉強時間を確保するだけでも多くのエネルギーを使うかと思いますが、コツコツと続けていって欲しいです。
さて、そんな振り返りの季節に、自分にとって「英語学習とは」
そんな漠然とした問いを改めて自分に問いかけてみると共に、これまでの学習の軌跡を振り返ってみました。
1.私の英語学習のゴール
まずは自分にとって英語学習とは何なのか、そのゴールを今一度考えてみるところから始めてみようと思います。
今自分が掲げている英語学習者としてのゴールは2つ。
一つがプロフェッショナルなゴール、もう一つはプライベートなゴールです。
一つ目のプロフェッショナルなゴールについてですが、これは長年の夢である自分の専門分野で海外キャリアを実現させること。
これ5年前本腰を入れて英語学習を始めた時から抱き続けている想いであり、長い間ブレていません。
なぜ英語を勉強しているの?
この問いに真っ先に答えるのは、やはり上記のプロフェッショナルな理由があるからに尽きます。
もう一つのプライベートな理由については、英語学習を続けているうちに自分の中で後天的に芽生えた英語学習を継続する大きな理由です。
異なる言語を学習することには、多大な労力と時間がかかる一方で、たくさんのメリットがあります。
英語は世界で一番多くの人に話されている言語であり、言うまでもなく現代において世界の共通語です。
そんな言語をほぼ自分の母国語と同レベルで使いこなすことができれば、文字通り自分の世界は何倍にも広がり、一言語しか使えない場合と比べ多くのチャンスをものにすることができます。
進学、交友関係、恋愛、就職、キャリアアップなど、多くの場面で非常に有意です。
そんな多くのメリットに加え、私が学習を継続する中で見つけたもう一つの大きな魅力が、第二言語を学習する中で新しいものの考え方や、新しい自分の側面を発見できることです。
私は普段英語を話すとき、日本語を話している時とは少し違うキャラクターの自分を見ている気がします。
これは故意に演じているというわけではなく、なんというか自然とそうなっているのです。
英語と日本語の言語距離の遠さからも、英語を話している時、日本語での会話の時とは違う思考回路を使って文章を組み立て、言葉を発している気がします。
この感覚はある一定レベルにまで達さないと、具体的には英語で考えて英語を話すレベルにまで来ないと直感的には分かりにくいのですが、これは結構心地の良い感覚です。
また英語はその言語の特徴から、とてもロジカルで無駄のない、システマティックな言語です。
世界の共通言語となった理由も頷けます。
つまり、異なるバックグラウンドをもつ異人種、民族間でも比較的言葉の齟齬が生じにくい言語である気がします。
そんな言語を通して思考し、言葉を紡いでいる時、理路整然と会話を組み立てられる時があります。
これがとても楽しいんです。
学習を重ね、より多くの語彙を習得し、より日本語に近いレベルで英語を操れるようになればなるほど、英語での自己表現に深みが増してきます。
そこに英語を話している時の少し違う自分の側面が垣間見える時、学習者としての喜びを感じるのです。
ただどれだけ勉強しても、現段階ではまだまだ完璧には程遠いです。
だからこそ、英語学習は終わることがなく、どこまでも突き詰めていくことができる生涯学習なのです。
2.これまでの英語学習の軌跡
改めて自分にとっての英語学習のゴールを再認識した上で、今度は今までの学習の軌跡を振り返ってみました。
私が本腰を入れて英語学習に取り組み始めたのは学部4年生の頃で、ちょうど世の中がパンデミックの渦中にあった時でした。
当時多くの学生がそうであったように、私もとにかく時間をもて余していました。
この時間を何か有効なものに使いたいと思い、それまで何となく勉強しなきゃと思いながらも時間を割けていなかった英語に時間を使うことにしたのです。
英語は元もと好きな方で、高校生の時からずっと得意科目であり、好きな科目の一つでした。
ですが大学受験を終えて、多くの大学生がそうであるように、私もそこから長い間(3年ほど)英語学習からは遠ざかっており、文字通り学習を始めたころの英語力は錆びついていました。
当初まず行ったことは、毎日少しづつでも良いから英語に触れる習慣を作ることでした。
BBCやCNNのニュースを最低1記事は読んで要約する、あとは中級者向けの単語帳を買って、語彙力を上げることからスタートしました。
空いている時間には好きなpodcastを聴いて耳からのアウトプットも増やすように心がけました。
今の私のpodcast好きは、元を辿ればこの頃始めた習慣からきていて、今となっては英語系podcastは本当に大好きになりました。
そうしてだんだんとリハビリを重ねて英語学習への抵抗感を減らしていき、何かわかりやすい目標を自分に立てようと思い、同時にTOEIC対策を始めたのも学習1年目の頃です。
個人的にいつまでもTOEICのスコアにこだわって英語を学習し続けることには否定的ですが、英語学習を始めたばかりの方にとって、英語の基礎力をつけることと、わかりやすい目標を立ててそれに向かって継続して学習するという面において、TOEICはうまく使うと非常に有用な資格試験だと思います。
TOEIC対策は集中的に3ヶ月ほど行い、英語学習を始めて1年弱経ったことに受験し、目標としていたover900を達成しました。
TOEIC対策に関しては、別の記事でまとめていますので、気になった方はぜひそちらもチェックしてみてください。
TOEICで目標スコアを達成してからオンライン英会話を始めました。
私にとって英語学習は資格試験の勉強ではなく、あくまで英語でコミュニケーションを自由自在にとれることだったからです。
レアジョブでアカウントを作成し、毎日1レッスン必ず受講することをタスク化し、1年ほど継続して取り組みました。
この間は特に新しく資格試験は受験していませんでしたが、語彙力強化のために新しい単語帳はどんどん買って勉強していましたし、とにかく英語脳を作るために、この頃は瞬間英作文に多くの時間をかけていたと思います。
そして英語学習を始めて2年が経って3年目、ここで人生初の長期間の海外留学を経験しました。
カナダのトロントに4ヶ月、アメリカのカリフォルニアに1ヶ月滞在し、毎日毎日英語漬けの日々を送りました。
多くの留学経験者が語るように、どれだけ国内で英語学習を重ねていても、英語圏でネイティブに囲まれ、毎日英語で生活するのは、大変な苦労でした。
この5ヶ月間は人生で一番英語を勉強した日々でした。
生活の中から一才の日本語を排除し、google検索も全て英語、見るyoutubeや映画のコンテンツも全て英語、聴く曲も全て洋楽、日本の友人とは必要最低限しか連絡を取らず、留学先では日本人との交流は徹底的に割けて、まさに英語漬けの生活を送りました。
留学に関しては、機会があればまた別記事にして書こうと思います。
そんな留学を経て帰国し、そのままの勢いで開始したのがTOEFL対策でした。
帰国後、間違いなく人生で一番英語力が高いレベルにあると感じていたため、英語系資格試験の中ではスコアメイクが難しい資格をこのタイミングでとってしまおうと考えたのです。
当時、別の機会で米国の短期留学へ応募することも視野に入れていたため、現実的にスコアが欲しいというのも大きな理由でした。
結果的にTOEFLは2ヶ月集中的に勉強し、留学後の極まった英語力もそのまま武器にして一発目でover100をメイクしました。
TOEFL学習についても、また別記事でまとめています。
そしてそのまま間髪入れずに英検1級の勉強を開始。
英検1級はもはやマニアな世界ですが、この頃は資格試験の勉強が楽しくて、TOEFLの勢いに乗ったまま学習を継続しました。
英検はTOEFL受験3ヶ月後に受験し、これも一発で合格。
ここまでで英語学習開始後3年が経っていました。
4年目の英語に関してのビッグイベントは、ここで人生2回目の留学に行ったこと。2回目の留学先はオーストラリアで、シドニーに約2ヶ月滞在しました。
当初はオーストラリア訛りの英語にかなり苦戦しましたが(2ヶ月経ってもやはり耳は慣れることはありませんでしたが、、)
自分が言いたいことは自由に言えるレベルにはあったので、スピーキングに関しては1回目の留学と比べかなり楽に感じました。
留学に関しても2回目であり、どうしたら英語圏滞在中に最大限その留学体験を活かし切ることができるのか考えました。
そうした前回の反省も踏まえて日々の生活を送ったおかげで、2ヶ月という短い期間ながら、2回目の留学を経てさらに英語力の向上を感じることができました。
オーストラリアから帰国後に継続して以降、新たな資格試験は受験していませんが、毎日英語に触れる習慣は今でも継続しています。
Youtubeでのコンテンツ視聴は今では字幕をつけずに楽しめるレベルであり、好きなYoutuberの動画は英語そのままで楽しんでおり、情報収集も英語で行っています。
podcastや海外ドラマは今も大好きで日常の英語学習の一環として取り入れていますし、オンライン英会話も相変わらず継続して受講しています。
そのほか言及することは、この4年間で米国医師国家試験を2つ受験し、その過程で大量の英語をインプットしたことでリーディングが飛躍的に伸びたことです。
現在はOETとIELTSの対策をしながら、あまり根詰めずにゆるく学習を継続している状態です。
日々の英語ルーティンも改良を加えながら、新しい学習法を取り入れたり、英語日記や独り言、シャドーイングや翻訳など、その時々のライフスタイルに応じて、仕事をしながらでも無理なく取り組めるものをコツコツと継続しています。
3.各英語試験のレベル感(所感)
英語学習は資格試験のために行うものではない、というのが私の英語学習に対する基本のスタンスなのです。
ですが、資格試験に向けての勉強は上手く使えばモチベーションの維持、そしてその時点での自分の英語力を客観的に評価し、学習の進捗と自分の成長を見るという点でとても効果的であるのも事実。
これまでの学習歴の中で、多くのメジャーな英語試験を受験してきました。
強いていうなら、有名どころでいうと残り未受験なのはIELTSくらいでしょうか。
そんなほぼ資格マニアの私が自分のこれまでの受験経験を踏まえて、各資格試験のレベル感をつらつらと述べていこうと思います。
セファール(CFER) の語学力スケールをご存知でしょうか?
世界的に使用されている外国語の習得度を客観的に示す指標で、Aから始まり、Cに行くほどより高度な語学力を有しているということになります。
C2レベルまで到達するともはや普通の資格試験では測定できない領域になってしまい、表の通りケンブリッジとIELTSのスコアでしかもはや測ることができません。
私がこれまで受験済みなのはTOEIC、英検、TOEFLですが、
TOEIC950以上、英検1級、TOEFL95点以上が全て同じC1レベルとされていますが、かなりバラつきがあると感じました。
そもそもTOEICはL&Rでは4技能を測ることができず、まず試験そのものが一番簡単です。
英検1級とTOEFL95overを比較すると、試験全体の難易度としてはTOEFLの方が圧倒的に難しいです。
英検1級はもちろん簡単に取得できる資格ではありませんが、この試験の難易度を釣り上げているのはボキャブラリーのみであり、単語対策さえやり込めば、つまり暗記さえ頑張ることができればそれほど高度な英語力は必要とされていません。
一方で、TOEFLは試験対策そのものに加え、そもそもある程度ベースの英語力がないとスコアが伸びていかない印象です。
裏を返せば、真剣にTOEFL対策に取り組みさえすれば、自ずとしっかりと英語力そのものもついてくるはずです。
IELTSはTOEFL同様、世界的に認められている語学試験であり、そのスコアの信頼性とテスト自体の質も担保されています。
ですがこちらは英語自体がイギリス英語であり、アメリカ英語に慣れ親しんでいると少々とっつきにくいかもしれません。
ではこれらの英語試験である一定のスコアまで到達した時、実際どれだけ使える英語力になっているのかというと、
TOEIC900以上、さらには満点でも会話ではまだまだかなり苦労するはずです。
私の場合は、この時点ではまだまだ日本語→英語で変換しながら会話をしていました。
英検1級を持ってしてなお、自分の言いたいことがスラスラと出てくるレベルには遠いです。
TOEFL90overでようやく話す、聞くもそれなりに不自由なくできるレベル。
100を超えてくると、英語で話すときにはほぼ日本語が介在しなくなってきます。
私自身まだ未到達な領域ではありますが、TOEFL105、あるいはIELTS8あたりが、純ジャパで国内で英語を勉強しながら目指すことのできる英語試験の最高レベルであり、ここまでくるとほぼ”ペラペラ”と言っていいでしょう。
4.英語学習者のレベル分けと、レベル別勉強法
自分の過去の学習過程を振り返ると、正しく時間を投下して勉強できた部分と、大分に遠回りしてきた部分と、反省が多く出てきます。
そんな中で、今あらゆる段階の英語学習者に共通して言える学習において最も大切なこと、それは「その時々の自分の英語レベルに合った学習をすること」
これに尽きます。
いうのは簡単ですが、これが中々難しいです。
自分の身の丈を超えたことは継続できないですし、かと言ってあまりに負荷が軽すぎる学習を続けていても英語力の伸びは望めません。
今学習を継続されている方の指標を作るため、これまでの自分自身の学習歴を振り返りつつ、資格試験のスコアや学習歴を目安に英語学習者のレベルを以下5段階に分けてみました。
1.超初心者〜自主的な英語学習を始めたばかり
2.初級者〜学習習慣は身についている
3.中級者〜各資格試験である一定のスコアはすでに取れている
4.上級者〜CFERのC1レベルに達するスコアを英検かTOEICで取得ずみ
5.超上級者〜C2レベルのスコアを目指しながら勉強を継続中
各レベルごとに私なりに思う最適な勉強をざっくりとですが紹介していきます。
1.超初心者〜自主的な英語学習を始めたばかり
この段階で最も大切なことは勉強習慣の確立です。
どんな短時間の勉強でもいいです。5分でも良い。
まずは毎日英語に触れることを目標に学習を継続してみてください。
単語帳を1ページ開く、ニュース記事を1記事は読む、文法書を1ページは勉強する、自分で決めたことならなんでも良いと思います。
ただ、英語力の基礎はなんと言っても単語と文法ですので、この段階で注力すべきは日常で頻繁に出会う頻出単語をまずは完璧にすること、そして中学レベルまでの英文法をマスターすることです。
単語帳や文法書に正解はないので、自分に合ったもので、続けやすいものを選ぶことが大切です。
2.初級者〜学習習慣は身についている
学習習慣が身につき、最低限の単語と文法を押さえた段階と仮定します。
ここからは自分の英語力を測る指標、学習のバロメーターのために資格試験に挑戦してみましょう。
手をつけやすいのはTOEIC、または英検。
それぞれTOEICはover600、英検ではまず2級以上を目指して勉強していくのが無理せず継続できるちょうど良い目標設定かと思います。
各資格試験に向けて、試験対策用の教材で勉強を進めていけばまず間違い無いです。
ここでも変わった勉強スタイルを取り入れる必要はなく、王道の教材で、王道の勉強を貫きましょう。
あえて勉強法について言及するなら、どんな方法でも良いので耳から英語を取り入れることを欠かさないこと、そして読んだ文章は全て声に出すつもりで、音読を積極的に取り入れましょう。
上記のスコアに到達できるようであれば、英語力の地盤、すなわち基礎的な文法と単語は仕上がっているでしょう。
3.中級者〜各資格試験である一定のスコアはすでに取れている
学習サイクルが確立され、資格試験に向けての勉強が波に乗ってくると、このあたりからは自分の英語力の伸びが目に見えて体感できるタイミングです。
客観的な数字として資格試験のスコアに反映されるだけでなく、今まで読めなかったレベルの高い文章が読めたり、雑音でしかなかった英語の音声が、完璧ではないにしても聞き取れる場面が増えてきます。
この段階では貪欲にハイスコア、より高難易度の資格試験に挑戦することでモチベーションを保ちつつ、程よい負荷の勉強を継続していくことが大切です。
このあたりから余裕があれば発音の練習を積極的に取り入れてみるのも、リスニング力の向上のために効果的かもしれません。
またリスニングの勉強を音読からシャドーイングにレベルアップさせていくのもこの段階から行なっていくと良いかと思います。
またこのレベルまで来ると日常会話も楽しめるレベルになっているはずです。
本来、オンライン英会話によるアウトプットが効果を発揮するのは、英語力がこのレベルに達してからです。
オンライン英会話を日々の勉強に取り入れつつ、自分が設定した資格試験の目標スコアを狙い勉強を継続していくのが良い戦略な気がします。
4.上級者〜CFERのC1レベルに達するスコアを英検かTOEICで取得ずみ
わかりやすく言うとTOEICで900以上まで到達してからの勉強法です。
ここまできて初めてわかることですが、TOEIC900というのは学習を開始したときにはとても高い壁であり、そこまでいけば自由自在に英語が話せて聞き取れると思いがちですが、実際は本当にここまできても会話にはまだまだ苦労します。
英語を自在に操ること、海外の大学に進学すること、移住すること、就職すること、こういった英語をツールといて使って人生の幅を広げるために学習している方にとって、ここが本当のスタートラインになります。
勉強法としてのおすすめでわかりやすいのは、TOEFL95、あるいはIELTS7でのC1レベル到達を目指すこと。
なぜならこの基準を満たすことで上記の英語学習の目標や夢は大きく現実味を帯びてくるからです。
そしてスピーキング力を伸ばすためにこの段階から効果的なのは、独り言を自分の学習方法に取り入れること。
これはすなわち、自分が思っていること、伝えたいことを英語で言えるようにするためのトレーニングです。
具体的には、なんらかのトピックを決めてそれを英語で話し続ける。
架空の話し相手を設定しても良いですし、例えば会議やバーでのスモールトーク、プレゼンなど、会話のシーンを好きにセッティングしてみても面白いと思います。
とにかく、こんな場面で、こんなふうに英語を話せるようになりたい、地道に少しづつ自分のアウトプットの幅を広げていく作業です。
同時にオンライン英会話も継続して行なっていくべきですが、オンライン英会話と比較しての独り言のメリットは、何度でも間違えられること、言い直しがきくこと、待たせておく相手がいないこと、逆に言い直すことで、複数の表現を使って言いたいことを伝えるトレーニングを行うことができることです。
そして積極的に新しい表現や、少し難しい語彙を使って例文を組み立て、それを自分の言葉として発してみるのが大切です。
そうすることでいざ実践の場で、独り言で鍛えてストックしておいた表現が口をついて出てくるようになります。
また最初は小恥ずかしいかもしれませんが、自分の音声を録音して振り返ってみることも、発音矯正や、自分自身の間違いに気づいて修正していくという点でとても効果的です。
5.超上級者〜C2レベルのスコアを目指しながら勉強を継続中
さてここからはほぼマニアの世界、そして飽くなき英語力追求の旅の始まりです。
このレベルに到達してなお、やはり母国語と比べると英語での自己表現、会話には不自由さが残ります。
最終的にはこの不自由さをどこまで取り除き、どれだけネイティブとの差を縮めていけるのか、そう言った部分を考えながら学習を継続していく段階になります。
具体的には残りの資格試験の極みを目指すこと(IELTSの8.5など)や、
専門的な洋書の多読を楽しめるレベル、洋画を字幕なしで楽しめるレベルがこの段階の目標となってきます。
個人的に今取り組んでいることの例を少しご紹介すると、
これまで書き溜めた単語や表現を復習して、使いこなせる語彙、表現の幅を増やすこと、
よりクオリティーにこだわったシャドーイングを行うこと、
毎日耳から英語を入れて、必ず英語で話す時間を作ること、
Youtubeは字幕なしで見ることを心がけること、
英語日記をつけること、
洋書を読む習慣を作ること、
この辺りを、無理のない範囲で毎日の生活の中に落とし込んで英語学習を継続しています。
まだまだ自分に合った最適な学習方法については日々模索中ですが、何よりも学習そのものを楽しむこと、そしてちょっとでも以前より負荷のかかる勉強に挑戦すること、これらを意識して学習に取り組んでいます。
5.英語がペラペラになるには
英語がペラペラ、とはなんとも曖昧で、具体的にどの到達レベルをもってしてペラペラに話せていると定義するかは人それぞれかと思います。
日常の会話をスムーズに、澱みなく話せるレベルだと考えている人もいれば、抽象的な議論を、それなりに高度な語彙を駆使して会話を継続できること、あるいは自分の専門分野について英語で話せるレベルなど、どのレベルをもって、自分は英語がペラペラです、と言えるかは一概には言い表すことはできません。
ですが1つ言えることは、英語を話す際に日本語から英語に翻訳しながら話しているうちはペラペラとは言えないでしょう。
ですので、いわゆる英語脳、英語のまま思考してそのまま英語を話せている状態、を作り上げることが英語をペラペラに話せるようになるためのゴールと設定して良いはずです。
例えば、「おはよう」や「ありがとう」、「私の名前は〜です」をいちいち日本語で考えてから英語に翻訳することはないはずです。
これらの言葉は、それを発したいと思った時にスッと口から出てくるはずです。
いわゆる英語を流暢に話せているとき、自分が言いたいことがまず頭の中に浮かび、それらを英語で伝えようとした時、英語のまま口から出てきます。
ただし、もっと抽象的で高度な内容、さらに専門的な語彙を多く含み、話すボリュームが多くなればなるほど、この一連の流れを日本語を介在させずにストレスフリーで行うのは難しくなってきます。
つまりそこが今のあなたにとっての、自分の英語レベルの限界点なのです。
この限界点を少しづつ押し広げていく作業が、英語力の向上のプロセスそのものだと私は考えています。
パッと言おうとしたことが、それを表現する英単語を知らなかったから言えなかった、それなら後で時間をとってその単語を調べて、その時言おうとした文章に当てはめてスムーズに口から出てくるまで練習する。
時制や仮定法などを用いて、微妙なニュアンスの違いを伝えたかったのに、結局枝葉の部分までこだわることができなかった。これが日本語であればもっと細かい部分まで伝えられたはずだと思うなら、そこにはまだ改善の余地が残されているはずです。
こうした穴を見つけて、なぜうまく話すことができなかったのかを考え、知らなかったことを調べて、次は上手く伝えられるように練習しておく、この地味な作業の積み重ねにより、少しづつ自分にとっての境界点を押し広げていくしか方法はありません。
そしてそれを支えるのは、長年の勉強により培った、英語学習を日々の習慣に落とし込んで習慣の一部として継続する力と、自分にとっての学習のゴールを明確にし、絶えずそれをモチベーションにすること、そして少しづつでも成長している感覚に喜びを覚えて、英語を話す楽しさを忘れないことです。
私の英語もまだまだ完璧ではありません。
もっともっと上手くなりたいし、もっと英語で伝えたいことがある。
資格試験のスコアだって、まだまだ学習者として高みを目指したい。
英語学習は、投下した時間に対してきちんとその成果が目に見えて帰ってくる素晴らしい自己投資です。
それぞれの想いで、今も英語を学習している方たちへ
今いる地点に妥協せず、もっともっと勉強して、より成熟した人間になれるよう共に努力を続けていきましょう。