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日本版M!と韓国版M!はなぜこんなにも違うのか。




Mの娘です!


今日は朝から「笑の大学」@PARCO劇場
の当日券予約にチャレンジして、完敗。


でも何か観たい気分だったので、育三郎ver.
ミュージカル「モーツァルト!」を家で鑑賞しました。いっくんが演じた役の中で、1番好きなんです☺︎


私、以前配信で、ガンヒョンさんver.も観ておりまして。


同じミュージカルなのに、国が変わると全然違う作品に見えるなぁと改めて思ったので、ここからは過去記事リメイクとなりますが、韓国版と日本版の違いについて、語りたいと思います!!




そもそも伝えたいテーマが違う


あくまで私の主観ですが、
日本版のM!は、ヴォルフガングの一生を描くことにテーマを置いているのに対し、韓国版のM!は家族関係(特に父子関係)の拗れを描くことに焦点が当てられていると思います。

韓国版は、コンスタンツェとの恋愛もあっさりと描かれているし、日本版に出てくるナンネールの旦那さんも登場しない。

逆に韓国版はヴォルフのお母さんが複数のシーンで登場して、ヴォルフを受け入れてくれる存在として濃く描かれている。やはり家族がテーマになっているからだと思います。
日本版は、台詞なしのワンシーンのみ登場。



また、お父さんの部屋のセットが、全然違います。

韓国版のお父さんは、子どもの頃にヴォルフが着ていた赤い衣装を、マネキンに着せて部屋に飾っている。

怖いですよね…
従順で、神童と呼ばれていた子どもの頃のヴォルフに取り憑かれて、大人になって自由に生きようとしている今の息子を受け入れられない。
だから成功を喜べないし、何もかも反対してしまうし、思い通りにコントロールしようとしてしまう。ありのままを受け入れていたお母さんとは、真逆の立場です。

もはや毒親として描かれているように見えます。


日本版の部屋のセットは、シンプルに自分の楽器と譜面台があるくらい。
そこまで酷いお父さんではないです。
過保護なのかな、という程度。


そしてラストシーンがこれまた衝撃。

日本版は、ミュージカルあるあるな、全員出てくるパターン。
♪影を逃れて を大合唱して、終幕。


韓国版は、大人のヴォルフと子どものヴォルフ、そしてお父さんしか出てこない。
そして暗転1秒前に衝撃的なシーンを見せられて、終幕します…(°_°)
かなりショッキングでした…
お父ちゃんいい加減にしろ!!!💢
と、怒りさえ覚える幕切れ。


韓国版モーツァルトは、天才と称され、自由に憧れ、でも上手く生きられない、ということに加えて、最愛のお父さんに認めてもらえない苦しみがとにかく強調されているので(歌詞にたくさん出てくるし、これを表すために日本版にない歌が追加になっていたりする)、ヴォルフが可哀想で仕方ありません( ;  ; )
そしてお父ちゃんに苛立ちます(¬_¬)

テーマ設定に関しては、父と子の物語だということがよく伝わる、悲劇の韓国版が私は好みです!!日本版は観やすいのはありがたいのですが、全体的にフワッとしてるので(´Д` )

好みが分かれるかなと思います。



一音に入る語数が違う



韓国語は日本語よりも少ない音数で多くのことを表現できる(ex."私は"と言いたい時、日本語は助詞含め4音必要なのに対して、韓国語は1音で済む)ので、歌詞が全く別物になっていました。



例えば、

まともな家は苦労だらけ〜(日)
→まじめに慎ましく暮らすなんて無駄(韓)

役者じゃない 芝居はできない 見かけ通りのやつだよこの僕(日)
→演技で本当の自分を偽るなんてできない、ありのままでいるんだ(韓)

メジャーとマイナーコードにメロディも〜(日)
→僕は長調であり、僕は短調であり、僕はメロディなんだ(韓)

という具合でニュアンスが違いました。


僕こそミュージック♪が特に顕著だと思いましたね…主語を入れられるだけで、こんなに意味が変わるなんて…韓国語羨まし〜!



ヴォルフの役作りの方向性が全く違う


これは当たり前なのですが、
いっくんとガンヒョンさんで役へのアプローチが全く違うので面白いです。

ちなみに、私はどちらも大好物です( ・∇・)
双方に良さがあります!!


いっくんヴォルフは、チャラチャラしてるけど、どこか幼くて真っ直ぐで愛らしい。
悩んだり苦しんだりもするけど、根っこの部分は明るい人なのかなという印象。

ガンヒョンヴォルフは、お金の使い方が下手だったり、酒浸りになってしまったりするけど、チャラいという訳ではない。
自由奔放で明るい人なんだけれども、生き辛さや哀しみが見え隠れしているなという印象。


日本版の演出なら、いっくんのアプローチがとてもしっくりくるし、韓国版はガンヒョンさんくらい重くないと浮いてしまうと思うのでこちらもピッタリで、どちらも最高です(*´꒳`*)





どちらにも良さがある


結論、上記の理由から、全く違う作品に感じるので、それぞれに良さがあるなぁと思います。


いっくんもガンヒョンさんも、喋る様に歌ってくださるところがとても好きです。
芝居の延長に歌がある。
私が一番こだわってしまうポイントです。
どちらも本当に魅力的なヴォルフです(´ー`)


ガンヒョンさんは今韓国でウエストサイドストーリーにトニー役でご出演中。行きたいけど、字幕が欲しい…これも配信してくれたり…しないですよねぇ(´-`).。oO


長々と失礼しました。
お読みいただいた方、ありがとうございました。


では!

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