<花便り>香る花、クサギ
ヤマボウシがたくさん実をつけていますが、なかなか手の届くところにありません。これをジャムにする方はきっと山をおもちなんでしょうね、
木1本からまるごと採取しないと無理なような気がします。不思議とヒヨドリの姿が見えないのですが、おいいしいのに食べないのかな。
芙蓉が咲きはじめ、早咲きの彼岸花がチラホラと咲いていますが、直射光が強く、またの機会に、と暑くてもう帰ろうと思い歩いていると、どこからともなく百合のような香り>が、あたりを見渡し、見つけました。
花の香りの正体はクサギの花です。臭い木とかきますが、葉や枝をちぎってこするとカメムシのような匂いがします。一つ目小僧のような赤紫の実をつけている時に、ちょっとやってみましたが確かにクサイです。
ただ熱を加えると消失するそうなので、葉は天ぷらで食べられます。実は染料、根は薬という実用性で植栽された歴史があるため、里や山間部でいまだにたくさん残っています。紅葉にはまだ早い季節に、山の方で紅く色づいていると大抵、クサギの実だったりします。
例によって、自家受粉を防ぐために4本の雄しべのあとで直状している雌しべが出てきます。
撮影中に、黒いアゲハチョウと、スズメガがちょうど飛んでいました。受粉をになっているようですが、昼がアゲハで夜がスズメガだそうです。