タカタ

28歳。関西の人。自由に投稿してます。内容は本やアニメの感想、エッセイなど。村上春樹と嵐と進撃の巨人が好きです。明け透けに語るときもあれば語らないときもある。

タカタ

28歳。関西の人。自由に投稿してます。内容は本やアニメの感想、エッセイなど。村上春樹と嵐と進撃の巨人が好きです。明け透けに語るときもあれば語らないときもある。

マガジン

  • 雑感

    アニメ、書籍、映画などいろいろ雑多に雑感集。

  • 嵐について

最近の記事

ノスタルジー日記

ノスタルジーな気持ちになったよという話なのだけど、一言で済まさずつらつらと書きます。 数日前のこと。 駅から信号を3つか4つ経由して一直線に歩く。その先に僕の職場がある。 職場に向かっていると、数メートル先に中学生の集団を見つけた。みな黒いユニフォームを着ている。顧問らしき大人がいるので、きっと部活の練習試合か何かで、他校に向かっているのだろう。夏休みだし。 信号待ちをしている彼らに追いついた。何気なく前を向いたら、数人の少年が談笑していた。それを見てすごく爽やかな気分

    • 2024年上半期に読んでよかった本5選

      僕が最近読んだ本の中から、これはよかったなという本を紹介する記事。2024年上半期編! 例年は、僕がその年に読んだ本を紹介していましたが、今回は僕が今年読んだ本で、なおかつ今年出版された本に限定します。 どの本も、信頼できる語り手(信頼できる出版社)が著者なので、安心してお読み頂けるかと思います。 なぜ働いていると本が読めなくなるのか 三宅香帆 集英社新書  日本の労働史を辿りながら、労働と読書(趣味)について論考する一冊。 「なぜ働いていると本が読めなくなるのか

      • アニメ『葬送のフリーレン』雑感 ~文学のような名作~

        アニメ『葬送のフリーレン』を観た。その感想のような批評のような雑記。 ざっと感想 魔法が出てくるファンタジーの世界観ではあるけど、アクションシーンがたくさんある怒濤の展開はない。(後半はけっこうあるけど)。どちらかというと静かな物語。早く先が観たい!となるアニメではなかった。でも、決して退屈さはない。 人物描写や心理描写が細かく、すごく文学的でリアリスティック。長く心に残るような素敵な作品。(余談だけど『蟲師』というアニメと近しいものを感じた。) 「葬送」 「葬送」

        • 朝井リョウ『正欲』の雑感

          何かと紹介・引用されている作品なので読んでみた。以下、朝井リョウ『正欲』の雑感です。 ・内容をざっくり説明すると、社会が想定する「普通」から外れた人たちをめぐる群像劇。 空気 ・朝井リョウは、空気を描くのがうまい。空気といえば、山本七平の『空気の研究』を思い出す。空気とはある種の前提のことだ。日本においては、このうまく言葉で説明できない「空気」が蔓延している。 (『空気の研究』では空気に「水」を差すことについて述べられている。水といえばこの物語における重要なモチーフ!)

        マガジン

        • 雑感
          5本
        • 嵐について
          3本

        記事

          人には誰しも「心の穴」がある

          "人には誰しも「心の穴」がある。それを完璧に埋めてくれる相手は存在しない。魅力も欠点もその穴から生まれるものなので埋めなくてもいい。大切なのはその穴を自覚し、受容すること。受容し、受容されるのが愛" 『なぜあなたは「愛してくれない人」を好きになるのか』(二村ヒトシ)という本に書いてあったことだ。 この『なぜあなたは~』は、自己啓発本のような風貌だが、読みごたえがある一冊。恋愛論を起点に人間の心理を深く洞察している。 著者は言う。「心の穴」は当人が幼く心が柔らかいころ、自

          人には誰しも「心の穴」がある

          2023年下半期に読んでよかった本10選

          年の瀬ということで、最近読んだ本の中からいくつかの本を紹介する記事、2023年下半期編です。 僕が2023年下半期に読んだ本の中から選出するので、必ずしも最近の本というわけではありません。 紹介する順番にとくに規則性はないです。それに、ジャンルも雑多。ランダムに紹介していきます。気になる本が見つかったら嬉しいね。 批評の教室 ――チョウのように読み、ハチのように書く 北村 紗衣  ちくま新書 2021年 文学や映画を批評するための入門書。 ネット上には感想文が溢れ

          2023年下半期に読んでよかった本10選

          最高の作品『進撃の巨人』最終回の雑感

          『進撃の巨人』は面白い。それは北海道の海鮮は旨いと言うのと同じくらい当たり前のことだが、何度言っても言いすぎることはない。 先日、ついにアニメ『進撃の巨人』が最終回を迎えた。漫画の方は2021年に完結していたが、アニメとしても終わる意義は大きい。作画もクオリティも高くて文句なしの堂々たる終わり方で、感動すら覚えた。 賞賛の言葉はディテールが問われない(by 武田砂鉄さん)ので、『進撃の巨人』の素晴らしさを表現しようとしても、ありきたりなものにしかならない。そこから脱却する

          最高の作品『進撃の巨人』最終回の雑感

          ジャニーズ問題に対する一ファンのとりとめのないエッセイ

          あなたが例の問題を知っているテイで話を進める。 大騒ぎである。僕もテレビとスマホを見てずっと振り回されっぱなしだ。「見なきゃいいじゃん」と言われるかもしれないが、ジャニーズは好きなのでそういうわけにもいかない。 吸い寄せられるように、数々の意見をスクロールしながら見た。できれば見ないようにしたいのだけど。それでも見てしまうのは、声の多いところに行きたがる人間の性のせいだろうか。 「ジャニー喜多川氏の性加害」と「所属タレントの功績」は独立している別物だと思う、思いたい。し

          ジャニーズ問題に対する一ファンのとりとめのないエッセイ

          牛すじを煮込め

          スーパーで牛すじを買った。3割引きシールが貼ってあったからだ。 買ったはいいものの、何を作るか決めていなかった。スマホでレシピを調べれば、牛すじは大抵煮込むものと知る。ということで「牛すじ煮込み」を作ることにする。 ただ、レシピサイト曰く、牛すじというのはかなり煮込む必要があるらしい。どのレシピを見ても、小一時間は煮込むとある。それほど待ってられるだろうか。 さぁ調理という段階で気が付いたが、牛すじは固い。包丁を入れても簡単には切れない。なんとか切って、一口大サイズにし

          牛すじを煮込め

          2023年上半期に読んでよかった本10選

          2023年も半年が過ぎたということで、最近読んだ本の中からいくつかを紹介する記事、2023年上半期編です。 僕が最近読んだものであって、最近出版されたものではない本も混じっています。あしからず。 数年前から同様の記事は書いているのですが、考えてみれば本の紹介というのは、ある種の自己紹介も兼ねているのかもしれない。 読みやすい順とか、出版年順とか考えたのですが、順番は適当です。 アニメ療法 心をケアするエンターテインメント パントー・フランチェスコ 光文社新書 202

          2023年上半期に読んでよかった本10選

          結婚式を開く人、開かない人

          友人の結婚式に招かれた。 結婚式は、色の三要素でいうところの彩度と明度が高い。鮮やかで明るい。それに華やか。その空間の中では、みんなもれなく笑顔。だけど、ほんの少し緊張感も漂っている。稀有な空間だ。 月並みな表現しかできないが、よかった。結婚式という行事の意義が分かった気がする。家族や友人を集め、式というかたちにすること自体に大きな意味がある。 結婚式を開くということは、その時点までにおける人生の総決算みたいなものだ。それまで関わってきた人たちが一堂に会する空間ができあ

          結婚式を開く人、開かない人

          奥さん、僕は自転車ではないんですよ。

          あるある!とはならないだろうが、日常生活における些細な違和感について。 自分が自転車に乗っていて、親子とすれ違う状況を想像してほしい。前方数メートル先に親子が見える。子どもは4歳前後で、そばには母親がいる。こちらはほどほどのスピードで進んでいる。 両者は徐々に近づく。すると母親は自転車に乗ったこちらを察知し、子どもに言う。「自転車来てるよ!」。 特段珍しいシチュエーションではない。僕も何回も経験している。ただ、その度に多少の違和感を覚える。その違和感は母の「自転車来てるよ

          奥さん、僕は自転車ではないんですよ。

          なぜ嵐の曲は他のジャニーズの曲と比べてランニングに合わないのか

          ご機嫌いかがですか? 元気にしてますか? 最近忙しくて会えないけど、ランニングしてますか? 冒頭の文が相葉くんのソロ曲のパロディだと気づく人はいるだろうかという懸念はさておき、今回はランニングと嵐の曲について書く。 ランニングと音楽 僕は週2回、だいたい休みの日にランニングをするようにしている。その際、ipodとワイヤレスイヤホンを身につけている。音楽を聞きながら走ると、意識が曲の方に流れて苦しさが紛れる。音楽がなければランニングは習慣になっていなかったかもしれない。

          なぜ嵐の曲は他のジャニーズの曲と比べてランニングに合わないのか

          村上春樹の新刊の雑感

          村上春樹の新作書き下ろし長編の『街とその不確かな壁』を読んだ。小説ないし文学の感想というのは、読んですぐに出てくるものではないだろうが(あとからじわじわ効いてくるものだから)その感想を雑に書く。箇条書きです。 ・読んでどうだったか? ありきたりな言い方になってしまうが、すごくよかった。村上春樹の長編は一応全部読んでいるのだけど、上位に入る出来じゃないだろうか。というより、彼の作品は作を重ねるごとに進化しているというか、時代に合わせて的確に変化している。文体も洗練され続けてい

          村上春樹の新刊の雑感

          モヤモヤがあったら紙に書く

          頭の中にモヤモヤしたものがあったら、どう対処すればいいだろう。誰かに聞いてもらうのがベターだけど、誰にも話せない、話したくない場合もある。じゃあ気晴らしにふける? ゲーム、ドカ食い、飲酒とか …。それは対処ではない気がする。 誰かがいなくてもすぐにできて、お金もかからない方法がある。それは「書くこと」だ。紙とペンを使って今思っていること、考えていること、頭の中にあることを書き出す。そうすることでいくらか、いや、かなりモヤモヤが軽減される。まるで霧が晴れていくように。 なぜ

          モヤモヤがあったら紙に書く

          嵐の曲が「聴」けるようになった

          ご存知かどうか分からないが、ジャニーズの5人組アイドルグループの「嵐」は現在活動休止中である。そして、これもご存知かどうか分からないが僕は10年以上嵐ファンでいる。 嵐が休止してから今年で3年目に突入した。メディアで個々のメンバーを見ることはあっても、5人揃った姿は見ることがない。ただ、嵐としての5人は見れなくても、5人の声はきくことができる。回りくどい言い方をしたがつまり、嵐の曲をきくことはできる。 僕はいまだに嵐の曲をきいている。熱狂的にきいていた昔と比べれば、当然頻

          嵐の曲が「聴」けるようになった