夏、5歳、のわたし。
私の部屋の扉には、木のネームプレートが掛かっている。それは、5歳の夏に子供会か幼児教室の主催で行ったキャンプで作ったものだ。かまぼこ板を炭で黒くなるまであぶって、それをたくさん磨くと焦げ茶色に鈍く光る木の板になる。そこにカラフルなペンキで、名前や、好きな絵を書いたりして、お土産にしたのだったと思う。
今日、たまたまプレートが裏返っていて、母の字で書かれていた日付と場所が目に入って、私は唐突にその夏の2日間のことを思い出した。
私は、2日間のうち、多分ほとんどの時間を泣いて過