夜のドライブ
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今日からまた頑張るぞ! という気持ちで、朝からホットケーキを焼いた! 頑張りすぎである。
ふと食べたいな、と思って食品棚からホットケーキミックスを探し出したら、賞味期限が来月に迫っていた。危ない危ない。(賞味期限が切れていても数ヶ月程度なら食べていたと思う。)
ひと袋で4枚分になるというので、半分だけ使って、もう半分は今週の余裕がある日に使うことにする。ボウルで卵と水を混ぜて、ホットケーキミックスも投入すると、いよいよ懐かしい甘い匂いがしてきた。昔、幼稚園が早帰りの日に、祖母と一緒にホットケーキを作って食べたことを思い出す。
雑な人間なので、ぐりとぐらのような美しい焼き目のホットケーキにはならなかった。おいしく食べられればいいよ、と思う。1枚はマスタードとケチャップ、もう1枚ははちみつでいただく。糖質しか摂っていないことを気にして、オイコスと冷蔵庫にあったいんげん豆も食べた。
月曜日の授業はどうしても退屈で、今日も先生はスクリーンに向かって独り言を呟いているようだった。歴史の授業はどうしても過去のことを羅列する形式になる。自分だったらどうやって授業をするかな、と考えながら、大好きだった高校の世界史の先生を思い浮かべていた。専門性が高いから、ライトにするわけにもいかないし、なかなか難しい。うーん。
夜ごはんは中学校のときの友達と約束をしている。彼女と会うのは2ヶ月ぶりだった。
ナナズグリーンティへ行って、彼女は抹茶のパフェ、わたしはどんぶりを食べた。まぐろとアボガド、美味でした。
彼女は夢をたくさん持っている人だ。調理師免許の取れる高校を出て、動物の専門学校に行って、今は動物保護のお仕事をしているけれど、心理学の勉強をしたいらしいし、中学生の頃は美術系のクリエイティブな人間だった。人のことを思いやりながら、自己との境界線をしっかりと保つこともする。とても素敵な人だと思っている。この日記はいつの間にか友人自慢になりつつある。
その後、ユニクロと本屋に行った。1人で来たらスルーしてしまうTシャツのコーナーも、彼女と一緒だと面白いものの宝庫に見えてくる。たぶん、ヴィレッジヴァンガードとかに行ったら閉店時間まで出てこられなくなると思う。ルーヴル美術館と長場雄がコラボした、モナ・リザのTシャツをお揃いで買った。
本屋では心理学のコーナーに行った。中学以来、彼女と他に2人を合わせた4人でよく集まるのだけど、我々は漏れなく全員恋愛が上手くいっていない。しかもそれぞれ別の方向に問題があるので面白い。『なぜか恋愛がうまくいかない人の心理学』という本を手に取って、わたしたちはこの本の朗読会をすべきかもしれない、と真剣に検討した。
モールの閉店時間になってしまったので、彼女の運転で市内をドライブすることになった。
夜の市街はまだ車通りが多く、轟々と音を立てて景色が流れていく。
車のオーディオの音質は味があって(彼女は「ボロい」と言う)、あいみょんやVaundyの歌う楽曲がぷつぷつと千切れながら車内を流れていった。
夜に友達とドライブだなんて初めてのことで、わたしは助手席で浮かれていた。楽しかった。
中学の友達のこと、将来やりたいこと、色々話す中で、いつも遊ぶ4人の子供が産まれたらそれぞれどんな風になるのか、という話題で一番笑っていた。彼女はそれを日頃から考えているらしく、練りに練った創作ifストーリーを披露してくれた。おおむね解釈一致で、解像度が上がっていったのだった。
わたしは普段から未来の話がとても苦手なのだけれど、彼女と話していたらどうにでもなるような気がしてきて、とても気が晴れた。
市内を大きく回るように走っていって、彼女はわたしの家まで送ってくれた。もはやデートだ!
4人でも遊ぼうね、と言って彼女は去っていった。旅行やディズニーランドに行きたいし、飲みにも行きたいし、やりたいことは沢山ある。残念ながらわたしたちの生活サイクルが合わなさ過ぎて、8月まで集まれそうにないけれど、未来が楽しみになった1日だった。
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