白露

9/7

特に必要のない日に早起きをしたい。

と思って6時に目覚まし時計をセットして寝たはずが、アラームは鳴らず、目を覚ましたときには時計の針が7時を指していた。
ちゃんとセット出来ていなかったのだろうか、と思いながら目覚まし時計の針やスイッチを弄ってみると、どうやら音が鳴らなくて、本当に壊れてしまっていたようだった。
長いこと使ってきた時計なので、仕方がないかもしれない。修理に出そうか悩んでいるふりをしているけれど、十中八九修理には出さないだろうな。

時計を弄り終わって、少しだけストレッチをして、一瞬だけ横になると、瞬きの間に2時間半が経過した。
湿度の高い、窓の締め切った部屋でよく眠ること！
いや、よく眠れるベッドが悪いのかもしれない。

結局起床したのは9時半で、理想より大幅に寝坊していた。

朝ごはんにはチーズとハムの入ったパンを食べてカフェオレを飲む。
まだ冷たい飲み物がおいしい気候だけど、あっという間にホットコーヒーを淹れる季節になっていくんだろうなぁ。
徐々に秋が深まって、ひんやりとしていく朝の感じが好きだ。起きれないけれど。

暦の上では8月7日頃に立秋で、今は中秋や白露と呼ばれる頃合らしい。
夜がぐんと冷えて朝露が降りるので、はくろ。
まだ蒸す感じがあるけど、露ができているんだろうか？ 
明日早起きに成功したら、見に行こうと思う。

3ヶ月ぶりに美容院へ行く。
最近は髪の毛を伸ばしている方で、ようやく鎖骨あたりまでの長さになった。
今日も長さはそのままにして、増えた毛量を梳いてもらい、暗めの色に染めた。

わたしは自分の髪色を細かく注文できるほどこだわりがないので、いつも「今回は少し暗くしたい」「明るくしたい」「透明感が欲しい」みたいな漠然とした希望を伝えているのだが、美容師さんはいつもそれでわたしの好みにぴったりと当てはまる色を作ってくれる。本当にありがたい。
美容師さんが言うには、今日のは8トーンくらいのマットベージュらしい。
秋になるので、こっくりとした色にしてくれた。
こっくりという言葉、秋っぽくて好きです。栗とかさつまいもとかのイメージ。

そういえば、今日から月見バーガーのシーズンらしい。ものすごく熱狂的なファンがいることを知っているので、毎年食べてみようかな、とは思うのだけど、結局今までに食べたことは無い。

秋らしいものというと、さつまいもを最初に思い浮かべる。
今ではもう一年中コンビニで買えてしまうさつまいも。小学生くらいの頃に、日暮れの早くなった秋の夕方、祖母が蒸してくれたお芋をふたりで食べた思い出がある。
食べたいものをいつでも食べられる便利さに感謝する反面、食べ物の季節感は失われてほしくないなぁとも思う。

話を戻す。
1年くらい前に毛先だけをブリーチした部分がまだ少し残っていて、暗い色に染めても毛先だけは色のニュアンスが変わる。それが可愛くて気に入っている。

美容院でしてもらうシャンプーがめちゃくちゃ好き。
もはやシャンプーのために髪を切りに行っていると言っても過言ではない。
シャンプーをしてもらっている時間の半分くらいは気絶していた。

美容院帰りのいい匂いを纏わせて、帰ろうと思ったら、雨が降り始めていた。

寄り道をして、靴下とモバイルバッテリーを買った。
靴下は、この間購入した茶色のローファーに合う色と長さのものを選んだ。秋の支度が着々と進んでいます。
秋は特にクラシックな格好をしたい。
からし色のボリューム袖のブラウスと、チェックのジャンバースカートが欲しいなと思う。
一年のうちで秋と秋服がいちばん好きだ。


もっと秋が長ければいいのに！

P.S. 「からし色」って「芥子色」に変換できるということを知って小さな学びを得たんだけど、「芥子」だけで検索したら今度はアヘンを指す言葉として捉えられて、危険薬物防止のサイトが出てきた。