4/7 花曇り、桜吹雪

4/7 予定の無い日
  朝寝坊をした。意図的に二度寝、三度寝を繰り返した。目が覚める直前まで頭の中は騒がしかったけど、あまり覚えていない。

  今週はオリエンテーションのために授業がオンラインばかりで、今日は学校に行く必要が無い。しかも、資料がポータルに公開されるのみである。
  9時半になってようやく、カーテンもまだ開けていない部屋の中でiPhoneを弄って今日分の講義のPDFを一読する。残念ながら眠たいので内容が入らない。昨晩だって23時には寝たはずなのにな。
  朝ごはんにはトーストにバターと不知火のマーマレードをたっぷり挟んで食べた。不知火はなぜ「しらぬい」って言うんだろうと思って調べたら、生産地の名前で、怪奇現象の名前でもあった。蜃気楼のひとつらしい。
ほーん

  昨日から変に緊張している。何も不安になる要素なんてないのに。少しだけ泣いた。

  午後になって、1時間ほどのお散歩をした。川沿いの桜を見に行くことと、コンビニで美味しいものを探してくることが目的である。気温は18度だというので白いトレーナーに薄手のロングコートを羽織って外に出たところ、思っていたよりも肌寒かった。顔を隠せるくらいの大きめのキャップが欲しいなと思う。ついでにかわいい靴下とピアスも欲しい。イヤホンを着けてアルバム「創作」を再生する。
  桜はもう散っているところだ。花が散った部分の赤い色が目立っている。調べてみたら、これは子房らしい。(カフェオレとカフェラテの謎はそのままにしておいたくせに、今日はよく調べる。) 
  桜吹雪の中を歩くのはとても気持ちが良くて、くすぐったい気持ちになる。もし生まれ変わらなきゃいけないならまた日本がいいなぁとぼんやり思った。

  川沿いにはたくさん人がいて、それぞれコーギーとお散歩をしていたり、椅子を持ってきてスケッチをしていたり(素敵!)、本を読んでいたり、走っていたり、女子高生がシートを広げてピクニック(これが世に言うおしゃピク…!)をしていたり、ほんとうに色々なことをしていた。小学生が道路下のトンネルで声を反響させる遊びをしていたのが可愛かった。
  わたしも童心に帰りたくなって、舞う花びらを掴んでやろうと思った。しかし、風上に振り向いたときに後方から来ていた自転車のおじさまと目が合ってしまって、振り返った勢いのまま一回転し、知らん顔で歩くだけに留まってしまった。さすがに20歳で人目を憚らずにいるのは難しかったです。

  「美味しいもの」の目的を果たすため、途中でローソンに寄った。目標は「春っぽいスイーツ」で、さらに言えば桜あんのお菓子を望んでいる。だがしかし、…だがしかしという言葉を挟んだ時点でわかってしまうが…桜あんどころか、春を感じさせるスイーツすら並んでいなかった。レギュラーメンバーのシュークリームやエクレアが不敵な笑みを浮かべている。
  あまりに悲しかったので、近くのもう一軒のコンビニにも行ってみたけれど、こちらも不発だった……。売り場にはマロンクリームのパン。ええ、栗?  思わず二度見した。もしかしたらわたしが気付いていないだけで、世界は秋だったのかもしれない。いつの間にか地軸が変わっていたとか……。ショックを受け止めきれないまま、栗のアイツとコーヒーを買って帰った。悔しいけど美味しかった。


  川沿いから離れたところに1本だけ白い花をつける桜の木があって、見事だった。

  夢についての話と信仰についての考えを文字にしたいと思いながら、いつもその前に1000字を超えてしまう。そのうち出来るといいな。

P.S. 「童心にかえる」の書き方は「帰る」とも「返る」とも定められていないらしいけど、意味的に「帰る」の方が多く使われるみたい。またひとつ賢くなっちゃった〜!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?