夏の夜の夢日記2024③

8/21
寮暮らしからの帰省の日である。皆が荷詰めをしているところだ。
建物の壁の色が白とピンクで可愛らしい。ロビーにはベンチに抱き枕ほどの大きさをしたぬいぐるみが置いてあって、その空間にはみんなで集まってお茶会をすることもあった。
後輩が、これから帰るのに着たい服の洗濯が間に合わないと騒いでいる。ニットのワンピース、まだまだぼとぼとに湿っていて、乾くのには時間がかかりそうだ。

地震が起きたので、フィルムの到着するのが遅れるらしい。映画館の入口には「開館時間が遅れる」という旨の張り紙がしてあった。
仕方がないので、映画館前の路地で時間を潰すことにした。まだ全員が揃っていないから、どこかに移動するのもなぁ。
友人のひとりが細長い波形のクッキーを持ってきた。映画館横の自動販売機で売っているらしく、それがかなり美味しいのだとか。見に行ってみれば、よく知る赤い小ぶりの自動販売機がぽつんと立っていた。コインを入れると、包装もされていない剥き身のクッキーが1枚出てくる。薄くて堅焼きで、塩っけがあるらしいそのクッキーは、間違いなく美味しいだろうと思った。でもこのあと、食べた記憶がない。たぶん、たべっ子どうぶつみたいな味がしたのだろうと想像する。

映画も見ないまま、商店街を通って帰路に着いた。祭りの日のアーケードは薄明るく、人の熱気がある。まだひとり、待ち合わせの相手に会えていないが、この人混みの中だと会えるかもしれないし会えないかもしれない。会えたらラッキーだ。

結局、その人には会えないまま商店街を歩ききってしまった。

8/22
19時の飛行機に乗るので、17時に空港に着きたいと思い、いつもいつも時間に遅れてしまうから、念の為に13時に空港に着いた。

国内線の乗り場までの移動でもう少し時間がかかるといっても、早すぎる到着だった。なぜこうも時間の算段が下手なのか。

乗り場直通の、空港内を走る屋根付きトレインがあるので、それに乗って出発を待つ。同席した親子とお喋りをしていたが、いざ出発したら、あっという間に到着してしまった。
時間つぶしのためにお手洗いに行くと、窓の外には紫色の空が見えた。ねるねるねるねみたいな。雷雨の気配がしている。
パウダールームのカウンターには色とりどりの薔薇をまるごと閉じ込めた大きなきらきらのハーバリウムがあり、またさまざまなフルーツが白いお皿に並べられて輝いていた。空港のお手洗いはやっぱりすごい。
さすがに19時の飛行機までまだまだ時間がある。何をしようかな。

ふと気がつくと、自宅にいる。時間があまりにも余っているので、一度帰ってきたらしい。今は15時だ。今から行けば、時間ぎりぎりの到着になる。

8/23
忘れた

8/24
忘れたか見てない

8/25
あちこちの芝生の丘を登りおりしている。浜も擁する公園を数人で歩き回って、なにかしらのフィールドワークのようなものをしていたように思う。
浜の砂は白い。白の中に若い野草がぴょんぴょん生え混じって、明るい灰色の石がごろごろと転がっている。
次の小高い丘にはトンネルが通っていて、そこに進み入った。トンネルは途中から古い石の階段になって、そのまま丘の頂上に出た。
そこは墓地だった。晴天の下ののどかな草むらに、四角い石たちがひしりと敷きしめられている。
屍を掘り出した。

8/26
人形には魂が宿る。からくり人形は自走し、その喜びや悲しみを体で表すものだ。
その日、インターホンが鳴った。うちの給仕のからくり人形と同じ魂を宿した別のからくり人形が訪ねてきたのだ。やってきたその子からは、ドア越しでも怒りの感情が感じられた。
同じ魂を持つ人形が出会うと悪い事が起こる。ドッペルゲンガーに会うと死ぬ、という話に近いかもしれない。「悪い事」の具体的な内容はわからないけれど、インターホンの音を聞いた瞬間、捕まってはいけない鬼ごっこで鬼に見つかってしまったような心地がした。
とはいえ、2体が出会ってしまったので、災いが起きないように一方を供養しなければならない。

明くる朝、家の裏の2階にあるレストランでハンバーグを食べた。供養のためにデミグラスソースが必要なのらしい。どういうこと?

8/27
小学生をやり直している。今日は新学期のクラス分けの日だ。
どうやら小中高での同級生がひとつの学校の一学年に集結しているようで、どの教室にも見知った顔しかなかった。ただ、彼らは正しく小学生の姿で、わたしは22歳のままだった。小学校で身につけるべきことを未だに欠落させているから、やり直している。
廊下のいちばん奥にある6年1組の教室を覗くと、そこだけお化け屋敷のような装飾がされていた。窓には黒いスズランテープが垂らされて、教室は暗く、いくつか椅子が並べられてあるだけで児童もいなかった。
高学年の教室がある第三校舎はいつだって薄暗くて、学校の端にあるから人の気配も無い。冷たいオレンジ色の階段は、上へと永遠に続いていた。

8/28
街を歩いていたら廃墟のログハウスがあったので入ってみた。不法侵入ではなく、「廃墟のログハウス」を運営する存在があるらしく、通りすがった人は誰でも中を見学することができるようだ。看板もある。
中に入ると建物はそこそこに広く、およそ半分ほどになった体育館のようだった。中央には会議室にありそうな大きなテーブルと、ステンドグラスのランプが吊るされてあったと思う。
2階にあがると、そちらはまさしく廃墟といった雰囲気の小部屋だった。1階では磨かれたように美しかった床板が、2階では埃が積もって白くなっていた。木材やらが乱雑に散らかっているから、奥へ進みようがない。窓があるけれどガラスは汚れで曇っていて、アルミサッシには泥や埃や虫の死骸がこべりついている。ぼんやりとした窓からぼんやりとした光が部屋に入ってきていて、空気中に塵が漂うのが見えた。

8/29
節句のお祝いで、おせちを食べた。
わたしはその家族とは一緒に食べられないので、折りたたみの簡易テーブルを出してきて、そこに重箱や節句の飾りを広げる。おもちゃの小さな釣竿と、紙風船があったと思う。あとおせちの中にはピザもあった。
食べ終わったら一式のものをしまう。年に一度のことだけれど、案外作法や飾り方を覚えているものだ。
(思うに、我が家のクリスマスパーティとお正月とひな祭りが一緒くたになっていた。いつもはご飯を一緒に食べています。)

8/30
見なかったかも

8/31
光の閃で覚醒して、轟音に叩き起された。
寝ぼけ眼でカーテンを捲って窓の外を見る瞬間、街が炎で埋め尽くされている風景がよぎった。実際には全然そんなことはなかった。
しばらく眠れなかったけれど、それから一度も雷は落ちなくて、あの凄まじい落雷すら夢だったのではないかと思う。


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