電気メッキの仕組み
こんにちは、シーフォースのカミカミです!
今日は金属にメッキが付く仕組みを解説します。
まず、メッキにはいくつかの方法があります。
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◆電気メッキ
メッキ液と製品に電気を流し、陽イオンと陰イオンが引き合う性質を利用してメッキする方法。
シーフォースでやっているのはこの方法です。
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◆無電解メッキ
電気を流さず、化学変化を利用してメッキする方法。
通電しない木材やプラスチックにもメッキ出来ます。
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◆真空蒸着メッキ
アルミを熱して蒸気を発生させ、分子を製品に吸着させる方法。
カーブミラーはこの方法で作られています。
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◆IPメッキ(イオンプレーティング)
チタンを熱して蒸気を発生させ、分子を製品に吸着させる方法。
ドリル刃にはIPメッキが施されています。
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では電気メッキのお話を。
ビーカーの中にメッキ液を入れ、その中に指輪を入れます。
ですが、ただ入れるだけでは何も起きません。
「電気」メッキなので、電気を流す必要があります。
ビーカーの中に白金板を入れ、電極をつないでメッキ液にプラスの電気を流します。
メッキ液全体がプラスの状態になりました。
いざ指輪を投入! さぁ金色になれ!
……あれ?
何も起こりません。
メッキ液はプラス状態ですが、指輪はプラスでもマイナスでもないので無反応です。
プラスイオンを女の子だとすると、
プラスちゃん達からすれば「誰か入ってきた~でも興味ないわ~ツン」な状態です。
女子って興味ないとほんと冷たいですからね…
そんなプラスと引き合うものと言えば?
マイナスですね。
指輪にも電極をつなぎ、マイナスの電気を流します。
指輪がマイナスの状態になってきました。
マイナスイオンは男の子としましょう。
周りにいるプラスちゃん達が「きゃーマイナス君がいるわよー♡」と寄っていきます。
プラスちゃん達とマイナス君達は無事にカップル成立。
指輪が金色になってきました。
程よいところで指輪を引き上げます。
このまま電気を流し続ける限り、プラスちゃん達はマイナス君たちに集まり続けます。
じゃあその分メッキが厚くなるんだ、剥がれづらくなるしイイじゃん!
…と思いますよね?
厚メッキは実際そうやってるのですが、やり続ければいいというものでもないのです。
メッキが厚くなり過ぎると、表面がどんどん曇って光沢が無くなっていき、指輪の輝きが無くなってしまいます。
一夫多妻制の状態では、プラスちゃん達は嫉妬と愛情不足により本来の美しさを失ってしまうのです。
分子も人間も愛憎渦巻く世界に生きてるのね…
(この記事は加工netブログに掲載した記事の転載です)