強迫性障害について
おはようございます。
今日は強迫性障害について紹介させていただきます。
まず、強迫性障害とは「手を何回も洗わないと気が済まない」や「ドアを閉めたか不安になって何度も確認してしまう」といった症状を呈します。ただ、誰しも気がかりなことがあったり、不安な事があるのは当然なことで、人間としての性格と疾患とのボーダーがどこに存在するのかが肝心となります。特に日本人は、風水や六曜などの習慣・しきたりを重んじる風習があり、先程の境界を設定するのは難しいともいえますが、簡便な指標といえば「その性格と行動により、日常生活動作に支障をきたしているか」ということです。不安や気がかりで、生活に支障が出ている、そしてそれに自身が苦しんでいるのであれば治療対象となるでしょう。(そもそも強迫性障害の患者様は病識があることが多く、自分の気質に苦しんでいる人が多いと思います。)
実際の治療では、薬物療法と認知行動療法がおこなわれます。薬物療法では、うつ病でも使用されるセロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)という種類のお薬、フルボキサミンという商品名のものを導入するケースが多いです。ただ、若年者では自殺リスクが上がることも報告されており、治療によるメリットを踏まえて慎重に説明・導入することが望ましいと私は考えています。次に認知行動療法(CBT)も薬物療法に並ぶ治療で、難しいですが、問題となっている事柄に対する自身の感情や判断の偏りを、カウンセリングを通じて修正していく治療法です。実際には30分以上のカウンセリング時間をもって、10回以上行うことが多いです。ただし、時間が掛かることも多く、患者様、治療者双方の協力が不可欠であると考えています。
以上、簡潔ですが、強迫性障害をテーマにお話しさせていただきました。心理的・精神的に悩める方々が、少しでも安心して快適に暮らせることが望ましいですね。
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