小児科も面白いけど、自分は内科向きと思った話①
こんばんは。
実は医大時代に小児科を志していた時期がありました。最終的には内科医を選びましたが、もし迷っている人がいたら参考にしてみて下さい。
まず小児科のいい所から挙げてみます。
①小児科って子供のすべてを診る総合診療医なので、飽き性の自分にぴったりだと思った。
②小児は多くの場合基礎疾患がないので、病歴や検査値が明解で分かりやすい。実際に診療をしていると、成人と比較してデータの推移を綺麗に追うことが出来る。
③単純にやりがいがある。子供はかわいい。
おそらくどれも当たっています。実際に小児科病棟で診療していると、面白いと感じます。
本題ですがある時気管支喘息発作の子を治療している時に、自分は長期管理が好きだと気が付きました。例えばペット飼育や受動喫煙、服薬アドヒアランスなどの増悪因子を分析して発作の誘因を解明する過程では、細かな問診力が試されます。また場合によって適切にステップアップする際には、ICSの副作用も考慮して天秤にかける必要があります。このように長期管理は頭を使う作業で、極めて内科的な思考だと思いました。内科は基礎疾患や複合疾患が多いので、基本的には慢性管理が主体です。よく外科医が「手術は準備が9割」と言われるように、「治療より原因を突き詰める」内科医こそ名医だと思っています。(完全に主観ですが・・・)勿論小児科医がそうでないと全く思いませんが、そもそもの疾患構成は感染症という急性疾患が主体のため、どちらかと言えば急性管理が試されます。誤解のないようにいうと、実際には小児科でも細かい慢性管理が求められる症例も多いことは現実問題として捉えておくべきですが、本記事は一般の方も読まれるので深くは記載しません。
今回の内容は、長期管理が好きだから内科向きと思った話でした。小児と成人では疾患構成が大きく異なるからですね。
そういえば、近年の内科は特に専門化が進んでいるので、開業でもしない限りは特色のある疾患ばかり診るのが普通です。中には専門外は非専門医がみるべきでないという医師もいるようです。餅は餅屋理論も分かりますが、医師である以上老若男女問わず初期診療くらいは身に付けたいものです。基本的に誰でも診れる町医者になるのが僕の夢です。とはいえ診療が怖いのは・・・産婦人科疾患ですね・・・。