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>> プロローグ まだ寒さが残る初春 独立して念願であった自分の店を 開業して2年目 いつものように仕事を終えて 車で帰宅しようと 駐車場から出て裏道を走り始める もう薄暗く日も落ちかけていた その時 前を走っていた車の動きに違和感を感じた ゆっくり徐行スピードに落として 辺りに目を凝らす 道の真ん中に白っぽいものがうごめいている ビニール袋かと思って 通り過ぎようとしたとき ”茶虎の猫” だとわかった ぶつからないように 避けるのが精いっぱいだった 4本
あなたからもらった 仮想のダイヤの花束を 現実で ”形” にしたの それはとても甘くて 歪んだ香りがした ***