マガジンのカバー画像

*クロユリ*の花言葉【リアル恋愛&女生エッセイ】9月終了

2023年1月よりスタートの定期マガジンです(月4回)詳細はマガジン内の紹介記事▶︎▶︎https://note.com/sea_lily/n/nae6087c4d073(無料)をご…
今まで小説を読んでくださった方、女性の生き方として興味を持ってくださっている方、作品を通してnot…
¥580 / 月
運営しているクリエイター

2021年5月の記事一覧

霞がかる東京スカイツリー #3

やっぱり ”その日” も曇りだった 今にも雨が降りそうで どんよりとした暗い空 予想通り 期待を裏切らない あなたの気持ち 二人が想えば想うほどに 天気は悪くなるのよね 不謹慎かもしれないけど とっても楽しみだったのよ あなたに会うことが ***

¥150

霞がかる東京スカイツリー #2

消えたのは ネオンやライトアップだけじゃない たくさんの恋や想いが すれ違って 消えていった ***

¥150

霞がかる東京スカイツリー #1

わたしたちは 天気でお互いの気持ちを 表現し合っていたね 別れた今でも 雨が降ると ちょっぴり嬉しくなるの やっぱり ”その日” も曇りだった 今にも雨が降りそうで どんよりとした暗い空 予想通り 期待を裏切らない あなたの気持ち 不謹慎かもしれないけど とっても楽しみだったのよ あなたに会うことが *** わたしたちは 塔を制覇するコンテンツで知り合った 次から次へと現れるモンスターを 時間内に倒しきって 階層を進めていくスピードバトル 考えられたジョブ編成と

25年後のプロポーズ #3<終>

あなたにとっての1年は わたしにとっても365日だと思わないで 時感覚の違いは 想いのすれ違いに繋がるものだと すっかり恋の勉強になったわ ***

¥150

25年後のプロポーズ #2

どんなに 苦しめてしまったのか どれだけ 待たせてしまったのか あなたには きっとわからないでしょう 心はすっかり 違う人のものに なってしまうほどにね ***

¥150

25年後のプロポーズ #1

どうしたって 振り向いてくれない あなたへの想いを 必死に消そうとした25年が 心のダメージを回復してくれたのに なぜ再びエンカウントしてしまったのかしら *** オンラインゲームで恋愛できる人って 実はさほど多くはないと思っている なぜなら 現実世界の生活と仮想世界の冒険で ちゃんとそれぞれキャラクターを演じ分けて 楽しんでいる人が多いから わたしが好きになった人も  ”そういう”人だった 大抵のオンラインゲームでは キャラクターの見た目であるアバターの他に

忘れられた打ち上げ花火:第12話 「あなたの二番目にしてください #4’」

仮の世界の湖の前 仮の打ち上げ花火を 仮の姿のあなたの隣で見上げながら 夜通し聞いたあの曲を 未だって私は聴くの *** スモークが焚かれ、紫に霞がかった会場 ついにライブがはじまった 恋しきれない苦々しい歌詞が まるで自分たちを映し出しているような 錯覚を起こしてしまう そんな失恋ソングを得意とする アーティストのライブだった わたしたちはこのアーティストが大好きだ いや正確に言うと あなたが大好きな音楽 だからわたしも大好きになった音楽 あなたを想う歌詞が

忘れられた打ち上げ花火:第11話 「あなたの二番目にしてください #3’」

はじめましてじゃない はじめまして アバターのあなたが 現実のあなたに置き換わる その瞬間が わたしはたまらなく好きなんだ *** 名古屋はよく訪れる場所だった 九州から関東・東北にかけての中間地点で 現実の冒険者たちが集合しやすいため いろんなオンラインゲームでオフ会の会場となる事が多い ”いつもの場所“ に少し安心することができた 定番の金時計前で 待ち合わせを指定した 結局お互いに顔はわからないままで ライブの日を迎えていた 実際の姿なんて どうでもよかった

忘れられた打ち上げ花火:第10話 「あなたの二番目にしてください #2’」

奇跡って 起きたようにみえるかもしれないけれど 努力で起こす奇跡の方が大半だって あなたは知っていたのかしら *** あなたとの初めての通話は ひどく緊張した 緊張しすぎてあまり覚えていない アバター同士でチャットをするときの 元気なイメージとは少し違って ゆったりとした優しい口調だったことは ふんわりと覚えている 待ち望んでいたあなたの声 一緒にゲームをしながらの 通話ではあったけれども 気づけば通話は6時間にも及んでいた 止まることが珍しいほど チャットで

忘れられた打ち上げ花火:第9話 「あなたの二番目にしてください #1’」

偶然に あなたに出逢えた その奇跡が 本当に歌詞にリンクして 運命的なものを 感じていたのは 一緒なの 「わたしもあなたの二番目にしてほしい」 *** >> ちょっとリアル(現実)で話がしたい ゲームでチャットが来たから わたしは仮想世界からログアウトして いつものように寝る体勢になってから LINE通話を鳴らした ゆったりとした優しいあなたの声が 今日はいつもより少し低めのトーンで聞こえる 「ねぇそれ、どういう意味?」 って ”わざと” 聞き返した 意