科学雑誌を素人が読む[497]
『ネイチャー』のホームページを眺める。書評のページが冊子版に掲載される前にウェブ上に掲載されている。紹介されている『アントロポコスモスへ』(Into the Anthropocosmos)という本に注目する。〈アントロポコスモス〉とは何か?――初めて耳にする。〈anthropo...〉という接頭辞は「人類」を指すことは知っていた。「anthropocene」(人新世、アントロポセン)という語は最近よく耳にする。後半の〈cosmos〉は「宇宙」を意味するから、「人類が宇宙に進出する時代」をふわっと意味する語として使われているのかなと推測する
それよりもサブタイトルの「MIT宇宙探査イニシアチブによる全宇宙カタログ」(A Whole Space Catalog from the MIT Space Exploration Initiative)という文言にグッとくる。そう〈A Whole Space Catalog〉は「Whole Earth Catalog」(ホール・アース・カタログ/全地球カタログ)という有名な雑誌のタイトルをもじっているとみる。
短い紹介文を読む。この本は「MIT宇宙探査イニシアチブ」の設立者がまとめたものらしいのだけれど、このイニシアチブは、マサチューセッツ工科大学メディアラボのプロジェクトのようであり、「「真に誰もが宇宙に行くことができるようにする」ためのツールやプロジェクトを開発しているとのこと。つまりこの本は、未来の宇宙技術/ギアをまとめたカタログ本なのだ。
144頁と薄く、サイズは28.91 x 1.5 x 23.83 cm、そして100以上の図版、ということは、コーヒーテーブルブックとしても読めるかもしれない。本の中身はウェブ上では確認できなかった。書店に並んでいたらウレシイ。同組織のホームページは充実している。ちょっとじっくり見ていきたい。■
【追記】
✅出版社のサイト[URL]
✅『ホール・アース・カタログ』についてはエントリ[287]および[289]で言及していた。
✅「MIT宇宙探査イニシアチブ」のホームページ[URL]そしてツイッターのアカウントも見つけた:@ExploreSpace_ML