サステナブルフードってどんな食べ物?食材や飲食店をご紹介します!
みなさんは『サステナブルフード』をご存知ですか?
サステナブルフードは、人や環境に配慮した食べ物のこと。食を通して持続可能性を向上できると話題なんですよ♪
今回はサステナブルフードと呼ばれる食べ物の種類と合わせて、サステナブルフードを提供している飲食店をご紹介します!
サステナブルってそもそもなに?
サステナブルとは、環境に優しいことを継続する『持続可能な~』という意味の言葉で、未来でも地球で安心して暮らしていく上で重要な役割を果たすとして世界中で取り組まれています。
難しいイメージがありますが、身近でできることもたくさん!
例えば、光熱費を節約したり、食べ物を無駄にしないよう工夫したりすることも重要な取り組みです♬
技術の進化によって人が快適に生活ができる一方、地球にはダメージを与え続けてきました。サステナブルという言葉は、人と環境が共存するため定着した新たな価値観とも言えます。
ちなみにサステナビリティという言葉も使われますが、こちらは『持続可能性』という名詞形の言葉です。文章に合わせて使い分けましょう★
サステナブルフード①『サステナブルシーフード』
美味しく食べている魚介類ですが、水産庁が『平成28年度 我が国周辺水域の資源評価』で漁獲可能量制度の対象魚種のうち50魚種84系群が枯渇していると公表するなど危機的状況と言えます。
世界自然保護基金(WWF)の調査によって、海洋生物の個体数は1970年比で49%の量しかいないことも判明しました。
海洋生物の減少は地球環境の悪化も原因のひとつですが、早急な改善が必要とされるのが漁業です。
過剰漁業、違法漁業、規格外廃棄(食品ロス)といった魚介類の獲り過ぎが生物の自然な回復力を阻害している主な要因のため、『サステナブルな漁業』が求められています。
✅サステナブルな漁業の主な取り組み
・自然の循環を阻害してしまう過剰・違法漁業を防ぐ
・規格外や不人気の魚介類が獲れても破棄しない
サステナブルな漁業を促進するのが”海のエコマーク”と呼ばれる『MSC』と『ASC』という2つの認証制度です。
✅認証の違い
・MSC認証:サステナブルな漁業をしていることを認証された漁業者が漁獲した天然魚に付与される認証マーク
・ASC認証:環境と社会への悪影響を最小限に留めていることを認証された養殖場で生産された養殖水産物に付与される認証マーク
サステナブルシーフードを積極的に消費することは、環境に配慮している漁業者を助けることに繋がります。
近年では、パナソニックが自社の従業員用食堂でサステナブルシーフードメニューを取り入れたり、規格外の魚介類を料理として提供する飲食店も増えているんですよ♪
身近なところでは、マクドナルドが看板商品の『フィレオフィッシュ』のパティにサステナブルシーフードを採用しています。
サステナブルフード②『代替肉』
ヴィーガンやベジタリアンにお馴染みの『代替肉』。これは、大豆をはじめとする植物由来の食材を原料に作る植物性の肉のこと。ダイエット中の方にも人気ですよね♪
代替え肉は、将来懸念される人口増加による食糧不足問題の解消も期待される食材です。
2050年には97億人に達するとされる世界人口。その全てを賄える食糧を確保するためには家畜や耕地が必要なものの、環境破壊や家畜から出る温室効果ガスの増加は無視できません。
そこで注目され始めたのが代替え肉。
環境へのダメージを抑えながら生産できるほか、人権にも配慮できる貴重なたんぱく源として貴重な食材です。
健康ブームや社会問題に貢献できると注目され始めたことで代替肉市場が急成長!国際有機農業運動連盟(IFOAM)によると、2016年には、2002年比の約4倍(約9兆8000億円)に成長しています。
日本でも加工食品企業の多くが市場開拓に乗り出しているほか、飲食店でもスタンダードな存在として認知されているんですよ♪
サステナブルフード③『オーガニック食品』
体に良いイメージがあるオーガニック食品。オーガニック食品は、環境に優しい有機栽培によって栽培され食品で『オーガニック認証』を受けているものを指します。
✅有機栽培とは
化学肥料や農薬に頼らず、自然にある物質を肥料とする栽培方法のこと。
オーガニック認証は、国際有機農業運動連盟(IFOAM)が2005年に策定した基準『有機農業の4つの原理(Principles of Organic Farming)』に則っていることが条件です。
✅有機農業の4つの原理
生態系: 生物とその生息地を1つの部屋と捉え、その部屋のなかで起こる動的な相互作用のことを指します。微生物をはじめ、植物は栽培される場所で暮らすさまざまな生物と協力し合って成長するものです。そういった相互作用を壊さないことがオーガニックに求められています。
健康: IFOAMでは、健康を「身体的・精神的・社会的・生態的に満たされた状態である」と定義しています。私たちが健康を保つためには健康な食べ物が必要であり、そのためには健康な自然環境が無ければなりません。
公正: 消費者と生産者、人と動物。オーガニックに関わるすべてのものが公正でなければなりません。オーガニックコスメ認証団体が動物実験を禁止しているのもこの原則があるためです。
配慮: 単に生産性や効率を上げるために技術を使用するのではなく、全ての命がよりよく生きられるよう配慮された技術のみを使おうという考え。
オーガニック認証を取得することで、消費者に対して初めて『オーガニック』と名乗ることができますが、費用の問題から敢えて取得せず『有機栽培』とだけ表示する農家も少なくありません。
オーガニック食品、または、有機栽培のものを消費することで、身体にも環境にも優しい生活を送れます♬
サステナブルフード④『フェアトレード食品』
フェアトレードは、先進国に対して立場の弱い途上国の生産者を守るための貿易制度で「公正公平な取引」とも称されています。
”生産者に正当な対価を支払い、消費者は適正価格で購入する。”
これを実現することで、途上国における経済を理由として貧困や飢餓・子供の教育問題などを解消することが可能です。
フェアトレードは経済的自立支援への貢献が注目されていますが、途上国ではもともとオーガニックな生産方法がスタンダード。先進国のサポートによる品種改良も加わり、サステナブルフードとして捉えられています。
途上国における社会問題と地球環境の問題の両方にアプローチできる数少ない食材のひとつと言えるでしょう。
2020年7月には人気チェーンのコメダ珈琲が、代替肉やフェアトレードコーヒーを扱うヴィーガン料理専門店『KOMEDA IS』をオープン!
人気店から個人店まで、多くの飲食店・小売店がフェアトレードの取り扱いをスタートさせています。
まとめ
今回はサステナブルフードについてご紹介しました。
✅ご紹介した内容
・サステナブルの意味
・サステナブルシーフード
・オーガニック食品
・代替肉
・フェアトレード
サステナブルな取り組みは難しく感じてしまいがちですが、今回のサステナブルフードのようにすぐに実行できることもたくさんあります。
みなさんの身近にあるサステナブルなものを見つけてみてください★
▼参考サイト
・日本経済新聞|広がる「サステナブルフード」ネスレやコメダも
・ethicame|サスティナブルフードとは?サスティナブルシーフードやコーヒーなど具体例を解説
・ethicame|オーガニックとは人体にも環境にも優しい?定義や認証機関についても解説
・ノハム|SDGs達成のために解決すべき食品ロスの現状とは?【日本編】