培養肉を誕生させる!?「初」が多い日清食品の驚くべきSDGs取り組み事例
みなさんカップラーメンは好きですか?
今回は、カップラーメンを通してSDGsに貢献している日清食品の取り組み事例をご紹介します★
1958年に世界初のインスタントラーメンを発明し、年間総需要が1,000億食以上の「世界食」にまで押し上げた日清食品は、未来の食糧問題を解消するかもしれない画期的な研究をしていました!
■SDGsの内容と目標をチェック!
SDGsは、2015年に開催された国連サミットにて採択された「2030アジェンダ」の中に明記されている国際目標です。
現代社会の問題を解決し、2030年の未来を人・社会・地球環境にとって優しいものにすることを主な目的として定められた17個の目標と169個のターゲットで構成されています。
以下に17個の目標をまとめました★
・目標1「貧困をなくそう」
あらゆる場所で、あらゆる形態の貧困に終止符を打つ
・目標2「飢餓をゼロに」
飢餓に終止符を打ち、食料の安定確保と栄養状態の改善を達成するとともに、持続可能な農業を推進する
・目標3「すべての人に健康と福祉を」
あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する
・目標4「質の高い教育をみんなに 」
すべての人々への包摂的かつ公正な質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する
・目標5「ジェンダー平等を実現しよう」
ジェンダー平等を達成し、すべての女性及び女児のエンパワーメントを図る
・目標6「安全な水とトイレを世界中に」
すべての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保する
・目標7「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」
すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する
・目標8「働きがいも経済成長も」
包摂的かつ持続可能な経済成長及びすべての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用(ディーセント・ワーク)を促進する
・目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」
強靱(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る
・目標10「人や国の不平等をなくそう」
各国内及び各国間の不平等を是正する
・目標11「住み続けられるまちづくりを」
包摂的で安全かつ強靱(レジリエント)で持続可能な都市及び人間居住を実現する
・目標12「つくる責任 つかう責任」
持続可能な生産消費形態を確保する
・目標13「気候変動に具体的な対策を」
気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる
・目標14「海の豊かさを守ろう」
持続可能な開発のために海洋・海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する
・目標15「陸の豊かさも守ろう」
陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処、ならびに土地の劣化の阻止・回復及び生物多様性の損失を阻止する
・目標16「平和と公正をすべての人に」
持続可能な開発のための平和で包摂的な社会を促進し、すべての人々に司法へのアクセスを提供し、あらゆるレベルにおいて効果的で説明責任のある包摂的な制度を構築する
・目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」
持続可能な開発のための実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する
ターゲットは、目標毎に複数設定されています。
「何が問題なのか」、「何を実現することが目標達成に貢献するのか」がまとめられているので是非目を通してみてください!
■日清食品の取り組み事例①「培養肉の開発」
世界の人口は増加し続けており、2050年には現在の77億人から20億人増加し97億人に達するとの予測も出されています。
人口増加により懸念されるのが食糧不足。
途上国を中心とした飢餓に苦しむ人々を生む原因となっているものとして食品ロスや先進国の食糧消費の多さなどがありますが、予測通りに人口が増加すれば食糧需要が2010年比で1.7倍に上昇する可能性があります。
▼2050年における世界の食料需給見通し
日清食品では、将来起こると予測される食糧不足問題を解消するために、東京大学と共同で「培養肉」の研究を2019年にスタートさせました。
培養肉とは、動物から食肉として加工する従来の方法ではなく、細胞を培養し、人工的に作り出す食肉のこと。日清食品と東京大学は、(W)7cm×(D)7cm×(H)2cmのステーキ肉を、2025年までに培養肉で作り出すことを目標に取り組んでいます。
現在、培養肉は1.0cm×0.8cm×0.7cmのサイコロステーキ型を作り出すことに成功!これは世界初の快挙なんですよ♪
ベジタリアンやヴィーガンでお馴染みの代用肉「大豆ミート」の市場が右肩上がりで成長していますが、日清食品と東京大学による培養肉が市場に出るようになれば、私たちの食生活も大きく変わるかもしれませんね。
■日清食品の取り組み事例②「バイオマスECOカップ」
2008年には、温室効果ガスであるCO2削減を目的として容器をECOカップに変更している同社。
2019年からは、さらに環境に配慮することを目指し、ECOカップの性能をそのまま、石油由来のプラスチックの一部をバイオマスプラスチックに変更したバイオマスECOカップに切り替えを進めており、2021年度中には完全に切り替える予定であることを報告しました。
これにより、業界初のバイオマス度80%以上を実現!
さらに、ECOカップに比べて石油由来のプラスチックの使用量をほぼ半減することができるほか、焼却時に排出されるCO2量を約16%削減できるとしています。
■日清食品の取り組み事例③「グリーン電力の採用」
カップ麺に使用される容器は、油汚れも多く付着しているためリサイクルが困難なため、そのほとんどが焼却処分されています。
日清食品では、リサイクルではなく、ごみ焼却発電施設にて焼却処分をしてもらい、熱エネルギーを回収することで容器を電力の燃料にしており、2019年12月から本社にて使用を開始しました。
現在、本社の電気使用量の50~100%をごみ発電電力で賄っています。
■日清食品の取り組み事例④「大好評のプラ育」
今世界中で話題となっている3Rをご存知ですか?
3Rはリサイクル(Recycle)・リユース(Reuse)・リデュース(Reduce)のことで、頭文字にある3つの「R」を取って3Rと呼ばれています。
リサイクル(Recycle):不用品や廃棄品を再生して利用すること。
リユース(Reuse):使ったものをゴミにせず再利用すること。
リデュース(Reduce):ゴミの発生を抑制すること。
日清では、「みんなで考えよう、プラスチックのこと! 日清"プラ育"プロジェクト」と題し、チキンラーメンの包装でポーチを作る体験を通し、プラスチック問題や3Rについて学ぶ機会を創出しています。
2020年には2日間、計113組の親子が参加。
楽しみながら環境について考えられる機会はあまりないため、この体験学習は非常に貴重な機会となりました。
■日清食品によるSDGs取り組み事例まとめ
今回は日清食品のSDGs取り組み事例をご紹介しました。
日清食品の取り組みは、「世界初」、「業界初」などの革新的なものから次世代を担う子どもに向けた体験学習プログラムなど、幅広い取り組みでSDGsに貢献していることが分かりましたね♪
▼参考サイト
・サステナビリティ推進体制|日清食品
・トップメッセージ|日清食品