『地球の限界』を考えてみよう。それは・・・(13)

分散型エネルギーとは?
(資料:「分散型エネルギーについて」資源エネルギー庁 2015年4月から)
https://www.enecho.meti.go.jp/committee/council/basic_policy_subcommittee/mitoshi/006/pdf/006_05.pdf
 
従来「一極集中型」が基本だった日本におけるエネルギーシステムが自然災害時に機能しない事態がしばしば発生し、改めて再生可能エネルギーなどをはじめとした「分散型電源」が注目されています。
2015年4月に資源エネルギー庁から発行された「分散型エネルギーについて」で、その概要を把握したいと思います。
 
▪分散型エネルギーを巡る状況の変化
・東日本大震災を契機にエネルギー供給の制約や集中型エネルギーシステムの脆弱化が顕在化した。また、再生可能エネルギーの導入拡大に伴って、電圧や周波数など、電気の品質の確保が課題として浮き彫りになった。
・この状況に対して、地域の特徴も踏まえた多様な供給力を組み合わせて最適に活用することで、エネルギー供給のリスク分散やCO2の排出削減を図ろうとする機運も高まっている。
・これまでエネルギーの利用主体でしかなかった需要家が、分散型エネルギーの活用を通じて自ら供給に参加できるようになることは、エネルギー需要構造に柔軟性を与えることにもつながる。
 
▪分散型エネルギーとは
・分散型エネルギーとは、比較的小規模で、かつ様々な地域に分散しているエネルギーの総称で、従来の大規模・集中型エネルギーの対する相対的な概念である。
・分散型エネルギーには、➀使用する創エネルギー機器の別、➁電気・熱といったエネルギー形態の別、③機器単体か、複数機器の組合せで使用するかの別など、様々な形態が存在する。
・分散型エネルギーの利用形態についても、➀分散型エネルギーの設置された施設内で利用されるケース(自産自消)、➁分散型エネルギーの近接地で面的に利用されるケース(面的利用)、③FIT売電により系統ネットワークを通じ遠隔地で利用されるケースが存在する。
※FITとは、Feed-in Tariffの略称で、再生可能エネルギーの固定買い取り制度を言う。2012年に制定された。
 
▪分散型エネルギーの意義
・エネルギー政策の基本的視点=「3E+S」(※安全性(Safety)は大前提)自給率(Energy Security)、経済効率性(Economic Efficiency)、環境適合(Environment)
・安定供給―非常時のエネルギー供給の確保
・経済効率性・環境適合―エネルギーの効率的活用
・追加的意義―地域活性化、エネルギー供給への参画、系統負荷の軽減
 
 
※また、「分散型電源」について下記情報が、分散型電源の動向を紹介するとともに、自家消費の魅力について言及しています。
https://www.ntt-f.co.jp/column/0078.html
NTTファシリティーズ 国内初ブラックアウトで改めて「分散型」が注目される理由 2019.1.16

 
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