見出し画像

ノベルティグッズと、SDGs

12月に入ると、取引先の営業さんが会社にご挨拶にいらっしゃって、会社名入りのカレンダーをくれます。
筒状に丸められた大きな壁掛けカレンダーや、卓上カレンダー。
たいていがビニール袋に包装されています。

壁掛けカレンダーのうち、オフィスに飾られるのはせいぜい2つ。
卓上カレンダーはめいめいが好きなものをデスクに置いているので、売れ行きは好調。
余ったカレンダーたちは、使われることのないまま、大掃除の時に処分されます。

年末に限らず、ノベルティグッズというものは世にたくさんありますね。
ロゴが入ったボールペンとか、クリアファイルとか、メモ帳とか、うちわとか、マグネットとか。特に気に入っているわけじゃないけど「使えるから」置いてある。でも断捨離との時には真っ先に捨てられてしまうというもの。

私は元々、プロモーションに関わる仕事をしていたこともあり、認知拡大のためやユーザーへのプレゼントとしてのノベルティを作ったりすることはよくありました。
手元に置いておいて、ふとした時に目にして思い出してほしい。少しでも良い印象を持ってほしい。そんな気持ちでグッズを作っているので、一刀両断に「ノベルティはいらない!なくせばいい!」とは言えない気持ちがあります。

今の人材会社でも、スタッフに配るノベルティグッズはあります。
名入れなどはなるべく控えて、汎用性の高いものを選んではいますが、ごくたまに「いりません」と受け取り拒否されることがあるそうです。
「そんな、むげに断らなくても。いったん貰っておいて、あとで処分してくれればいいのに」
と、思っていました。
でも、もしかしたら、「いらないものをもらっても、ゴミになってもったいないから」という、SDGs精神から出た発言だったのかも?と、今になって思います。

ノベルティグッズをもらう側としては、不要なノベルティグッズを断ることで、新しく手元に入ることはなくなります。
では、すでに手元にあるノベルティグッズは?
これもやっぱり、使い切ってから捨てたいですよね。

そういえば、うちの母は裁縫をする人だったので、大きなカレンダーは、型紙を作るのに使っていました。裏が真っ白で紙が厚めなので、型紙にはうってつけ。使用済みのカレンダーも大事に取っておいて再利用していました。
いらないノベルティグッズを持ち寄って、必要な人にもらってもらう。そんな場があってもいいですね。

ノベルティグッズを作る側も、SDGsに配慮して作らないといけないですね。最近は、環境に配慮したエコグッズノベルティなんかもあるそうですが…

  • もらった人がちゃんと使ってくれるものか?(派手すぎるエコバッグとかは好みが分かれそう)

  • 不要になった時に、分別して捨てやすいか?(ねじねじのリングがついたカレンダーとか、最悪ですよね)

  • 数は適切か?(去年のカレンダーの在庫の山…)

  • 作られた工程やサプライチェーンは問題がないか?

  • そもそも、このノベルティグッズは必要か? 別のPR方法はないか?

近年は企業経営においてESGの観点が必要だ、と言われています。
ESGとは、環境(E: Environment)、社会(S: Social)、ガバナンス(G: Governance)の英語の頭文字を合わせた言葉です。
投資家も、ESGに取り組んでいる企業への投資をするESG投資」という考え方が広まっているそうで、企業がその姿勢をPRするために、エコグッズをノベルティに使用する、ということもありえそうですね。

「お、さすが環境に配慮したものをくれるんだな」と好印象を持たれるか、
「いや、いくらエコでもこれはゴミになるでしょ」と思われるのか。
結構、紙一重な気がします。

いいなと思ったら応援しよう!

miku | SDGsであなたの未来を考えるキャリコン
コメントやスキをいただけるとうれしいです! いつか、金沢市を拠点に、SDGsの観点からキャリア支援できるような活動をしていきたいと思っています。