奇跡ではないかもしれない話
先日。神戸方面への用事があった為、阪急に乗車するチャンスが巡ってきた。その際に久しぶり…な路線への訪問をする事にした。
阪急神戸線系統の支線、「今津北線」だ。
かつては宝塚〜今津での「今津線」として営業されていたが、ダイヤモンドクロス廃止と同時に路線が系統分離され、「今津北線」「今津南線」に分割された。今回はそんな阪急今津線の北側、「今津北線」に新しい仲間が入ったと聞いて少し向かった。
有川浩氏の小説、「阪急電車〜片道15分の奇跡〜」ではこの路線が舞台になっている。
今からの話は、自分にとっては「奇跡」のような話だが、他の人にとっては奇跡でも何でもないかもしれない。そんなどうでも良い思い出だ。
少し阪急神戸線の支線系統にも怪しい噂などが吹き始め、車両動静にも動きが入り始めた。
写真の車両、6000系の6025+6026はその対象ではないが少々違和感を感じてしまう今津北線の「異端児」的な存在だ。
車両は3+3の6連編成にて構成されており、片方はワンマン対応編成。もう片方は非ワンマン編成での構成になっているのにも注目な点である。
この訪問…撮影は今津北線に「奇跡」と思えるような新しい客が増えた事で向かったが、撮影地はここからしばらく同じ場所で展開されてゆく。
自分にとっては久しぶりの今津北線沿線撮影となったが、良い手応えを残して記録出来たような気がする。
但し最寄駅を間違えた事が唯一の後悔で、仁川駅ではなく横の小林駅から向かえば良かったのはかなりの後悔だった。
少しだけ話を外して。
今津北線で現在も活躍する6000系 6025+6026は(6026編成)阪急内でも数少なくなった運転室横に「小窓のない」編成だ。
かつて、小窓を持たない前パンの阪急電車といえば6000系・7000系に於ける象徴…昭和阪急の代名詞のような存在であったが、8両編成では更新が進行し激減。そして、6両編成でも見られなくなり現在は数を減らしている。
6000系の中でも異端的…であると同時に、昭和の阪急全盛期に思いを寄せる事が出来る車両でもあるのだ。少々密閉感を感じるのはキズだが。
さて。話を少々戻しておこう。
「奇跡」の来客はスグにやって来た。7000系 7004編成だ。
今後はしばらくこの路線での活躍が見込まれるが、自分にとって「奇跡」の転職であった事は間違いない。そしてここまで喜んだ事も久しくない。それ程にまで嬉しかった7000系の帰還だった。
少し前までは8両編成で朝の運用に従事していた7004編成だったが、ここになって動きを見せてきた。果たしてこの先、何か目的があるのだろうか…
なんとなく前のアングルが気に食わなかった(順光線ではなかった)ので、背後のカットも残した。
昨今のリニューアルや8+2による10連封じ込めで朝運用にしか就業しない阪急7000系情勢を見ていると、この顔を拝めるというだけで神に感謝したくなるくらいの大感謝だ。
記録としては「バックショット」になってしまったが、「今津北線」に7000系が返り咲いた瞬間を残せたのは非常に満足の瞬間であった。
この後は心置きなく…ではなく、少し残していた別の列車を待機した。
5000系 5010編成だ。
この編成は現在の今津北線の主力である5000系の中で最も最初期に投じられた5000系であり、また現在の阪急リニューアル車の基礎を築いた車両と言っても過言ではない。
試作要素?が現れている証拠なのか、デザイン難産の証拠なのか、車両番号が貫通扉真ん中に入っているのが注目の車両でもある。
…とコレが5010編成外見のプロフィールであるが、どうやらこの最初期に今津北線に投入されて3000系置換えの第1陣を切った5000系が、今度は逆に7000系投入で危ないというのである。
本当かどうかはさて置き…だが万が一を考えて。そしてもう1つの異端車に会えた記念として退去前に撮影しておいた。しかし切り位置は振るわず…となり、何か物悲しい結果に終了した。また来るか。
撮影撤退〜用事までの時間に今津北線で乗車したのは5010編成だった。
その際に記録した、5010編成の内装の特徴である。
運転台撤去をした際に発生した「デッドスペース」を有効活用した例であり、この部分に椅子を設置してモケットを縫い付けた。そして手摺と照明類が設置され、一種の
「半個室」
な様相になっているのである。
コレは阪急5000系の5010・5008編成のみにしかない特徴であるが、今津北線に転職してからも引き継がれた。
しかし乗車して思うのはいつも、「神戸線時代に乗車してみたかった区画」という事か。この区画に座って梅田〜神戸を移動するとはどんな感覚だったのか毎回気になってしまう。
さて、今回は小さく今津北線を訪れた話を記した。最近は記事にもマトモに着手出来ない自分が歯痒く…と現実に向き合って書いてみたが、リハビリになっているだろうか。
またこのように琴線に触れる何かがあれば書いてみたいと思う。
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