【Look back that day 19】

現在私は学習塾で生徒を教えている。学習塾は教育の場ではない。やはり企業であり利益追求が第一だと思う。教育というものに甘い幻想や理想を抱いている方は、転職サイトで塾関連の募集を見てほしい。ギャラはかなり安い。ただし、【先生】の肩書は手に入る。20代やそこらで、周りから【先生】と呼ばれるのは気持ちよいのかもしれない。

 私の場合は全く違う。

第一に、子供はあまり好きではない。特に小学生は大の苦手である。勿論、仕事なのでMaxテンションを上げて彼らの話を聞き大きく相槌をうってはいるが、実のところすべて聞き流している。一時、流行った英語教材のようなものだ。中学生相手でも大して変わりはない。高校生になると多少、会話が成立するので出来るだけ高校生を教えるようシフトを組んでいる。

 第二としてこの仕事、この業界しか中年の私を迎え入れてくれなかったという現実があった。調子に乗って独立し、それなりに稼ぎ、更に調子に乗って金を垂れ流していたが【不況】という奴にはどうにも対処できなかった。その不況が【バブル崩壊】だったのか、【リーマンショック】だったのかは今となってはどうでもよいことだ。会社をたたみながら必死で転職活動をしたが、面接までたどり着けた会社は皆無だった。中年には学歴など必要ないのかもしれない。ある意味、開き直りアルバイトを探すことにした。のだがまだ、変なプライドが有ったのかもしれない。給与がそれなりで正社員の可能性がある会社にしか応募をしなかった。今にして思えば・・・【お前はバカか】である。

 最後までプライドだけは有ったのか。肉体労働だけは避けていた。本当に愚かであった。その見栄の結果が塾講師のバイトであった。今更ながら気づいたのだが、私も【先生】の肩書を欲していたのか。何度も書くが【お前はバカだ】。

自分のことを【バカ】呼ばわりしすぎてテンションが落ちてしまいました。一旦、中断して明るい気持ちで続きを書かせていただければと。

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