【Look back at that day 17】
親子の関係は本当に難しい。難しいなどと簡単に書けるものではない。同性の場合、異性の場合それぞれに難しさが違うのだろう。
今日は母親の手術の日だった。かなりの高齢ではあるし、正直、仲もそれほど宜しくはない。大好きだった父の葬儀に私を呼ばなかったくらいだから。父の葬儀に参列できていれば私の中で昇華できたものが何点かあったはずだ。その恨みは残念ながらなくならずに私の中にくすぶっている。
そんな母である。正直、手術の日も今日という当日まで忘れていた。不謹慎ではあるが遺産はどれくらいもらえるのかな、などと考えていたことも事実である。
そして姉から手術結果を知らせるLineが来た。予想以上に状況は悪かった。リンパへの転移が認められるようだ。つまりは癌細胞は一所にとどまらず全身を好き勝手に移動できるということだ。年齢のせいだろうか、大腸の縫い合わせも難しく・・・。気が滅入ってきたので具体的に書くことはやめたい。
最悪、人工肛門をつけて余命1年だ。号泣するほど悲しくはない。だが、めそめそはしたい。今も酒を飲みながらKeyを叩いている。
Look backしたからには書かねばならない。本当は母に認められたかったのだろう。東大に入っていれば喜んでくれたのだろう。そんな簡単なことをしておけばよかった。偽悪趣味に走り、自信をぶっ壊そうなどとは100年早かった。
死んでゆく母へ、これだけは言わなくては。【有難う】
正直、何に対する感謝なのかはわからない。でも本当は好きでした(かもしれない)は伝えておきたい。そのためにコロナ禍のTOKYOに帰ろう。
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